看護師の転職回数の平均は?転職回数が多い看護師が転職活動を成功させるには?|お役立ちガイド | 【マイナビ看護師】≪公式≫看護師の求人・転職・募集

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vol.033 キャリアアップの強化書

看護師の転職回数の平均は?転職回数が多い看護師が転職活動を成功させるには?

2021.07.30 2022.09.29

看護師は一般的に転職が多い職業といわれています。多いといっても具体的に何回くらいが一般的なのか、多すぎると転職に不利になるのでは?と不安に思う方も多いはず。ここでは実際に何回ぐらいの転職だと「多い」と判断されるのか、また転職回数が多いことをネックとせずに転職活動を成功させるためのポイントをご紹介します。

1.転職回数に関わらず「転職理由」と「印象」が採用されるための最重要ポイント

看護師という職業は、転職回数が多いといわれています。転職理由はさまざまですが、転職回数が多いと書類選考や面接時に不利になってしまうのではないかと懸念される方もいますが、実際には「転職理由」と「印象」が採用されるためのポイントとなります。

1-1.看護師は一般的に転職が多い職業

看護師の転職が多いといわれる理由として、まず就職時期が早いことが挙げられます。
学校卒業や国家資格を取得してから、早くて20歳で就職が可能ですので、働く期間が長い職業ともいえます。さらに一度資格を取得してしまえば、結婚や出産を得て再就職もしやすいともいわれています。

厚生労働省が発表した「看護職員就業状況等実態調査結果(平成22~平成23年)」によると、看護職員として勤務している看護師の退職回数(転職回数)は以下の通りになっています。

【就業中看護職員の転職回数】
・「0回」(回答数7,861人:45.2%)
・「1回」(回答数4,174人:24.0%)
・「2回」(回答数2,453人:14.1%)
・「3回」(回答数1,382人:7.9%)
・「4回」(回答数639人:3.7%)
・「5回以上」(回答数597人:3.4%)
・「無回答」(回答数278人:1.6%)

データをみると、退職(転職)を1回以上行った経験のある方は非常に多いことがわかります。

1-2.転職回数よりも転職理由が重要

看護師さんは一般的に転職回数が多めの職業なため、転職を成功させるには、回数よりも転職理由が大切です。

例えば結婚や出産・育児、家族の転勤、親の介護など、やむを得ない理由で離職する方もいます。
こうした事情の場合は、よほど転職回数が多くなければネガティブ要素となるケースはあまりありません。
そして違う部署も経験したい、スキルアップしたいなど、ポジティブな理由での転職も好印象を与えます。看護師といっても部署や病院によって業務内容は変わり、さまざまな経験を積むことでスキルを培うことができる職業ですので、採用側も「やる気がある人材」だと判断しやすくなります。

しかし、人間関係によるストレスやトラブル、給与が安い、体力面がきついなど、転職理由はさまざまです。
本人都合による転職では、「同じ理由ですぐに辞めてしまうかも」と、ネガティブな印象を与えてしまうため注意が必要です。

また、こうした理由で転職を繰り返さないためにも、転職先をしっかりと見極めることが大切です。「回数よりも転職理由が重要」といっても、平均値を大幅に上回る場合は、「すぐに辞めてしまう」と警戒され、転職活動に影響を与えてしまいます。

1-3.1つの勤務先での勤続年数や転職に至るまでの期間も重要

勤続年数も大切な情報です。日本医療労働組合連合会の「看護職員の労働実態調査報告書」では、勤続年数の平均は10.7年とありますが、5~10年が20%と答えている人が最も高い数字となっています。
次に多いのが1~3年未満の15.9%となり、5年未満として見ると37.9%が短い勤続年数で転職や退職しています。

採用側としては、育成や雇用にコストがかかるため、長く勤めてくれる人を求める傾向にあります。
そのため、短い期間で転職を繰り返している場合は、転職時に不利となってしまいます。

また、勤続年数が短いと経験・知識不足が懸念されます。新卒採用ではなく中途採用の場合、人手不足といった理由から即戦力を求めている病院は多くあります。もし短い勤続年数で転職する場合、どのようなスキルがあるのか、または転職しなければならない理由は何かなど、しっかりとアピールする必要があります。

2.転職回数の多い看護師は面接でどうアピールしているの?

転職回数の多い看護師さんは、ポジティブな要素としてアピールしましょう。やむを得ない事情や前向きな転職理由の場合は、その旨をしっかりと伝えます。
もし、ネガティブな要素で転職するときは、前向きな方向に変えてアピールします。それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.退職理由を前向きに伝える

1.転職理由にネガティブ要素がある場合
人間関係や給与、人手不足による激務などで転職を希望する方は多くいます。しかし、そのままストレートに伝えてしまうと、面接官への印象は良くありません。退職理由を詳しく聞かれたときに困らないよう、ポジティブな言葉に置きかえた返答を用意しておきましょう。

・人間関係による退職
⇒「チームワークの良い環境で働きたい」

・給与や仕事内容への不満
⇒「これまで培ってきた経験を、貴院で発揮したい」
⇒「スキルアップを目指している」

など。

もしネガティブな要素を含めて話すときは、具体的な数字を盛り込みましょう。「〇日間連続勤務」「人手不足で毎日〇時間以上の残業」など、一般的な労働条件よりも過酷であったことを伝えれば、不利にならないケースもあります。

 

2.転職理由が家庭の事情の場合

結婚や出産、転勤、介護など、やむを得ない家庭の事情がある場合は、正直に伝えましょう。
例えば「育児の都合で夜勤のない職場を探している」「前の職場は託児所がないため、完備している病院へ転職したい」など、理由をしっかりと伝えます。
もし、やむを得ない事情にも拘わらず理解を得られない場合は、さらに転職を繰り返す恐れがありますので、転職先として候補から外しましょう。

2-2.前職までの実務経験を、具体的に話して「経験豊富」さを伝える

転職回数については、経験の豊富さとしてアピールします。実務経験や培ってきたスキルなどを具体的にし、新しい職場ではどのように発揮できるかを明確にします。

専門分野での経験が長いので知識も豊富、複数の部署経験があるので臨機応変に動ける、前職では主に〇〇を担当していたなど、具体的に話すことで前向きな印象を与えられます。
転職を成功させるには、「すぐに辞めてしまう」のではなく、「さまざまな現場で経験を積んでいる」と思わせることが大切です。

2-3.転職先に関する情報を調べて、真剣さや積極性を伝える

転職理由をポジティブな要素として伝えても、転職先の特色に合っていなければ意味がありません。
どのような病院・施設なのか、経営理念、診療時間、在籍している看護師の数、診療科目、求人内容など、転職先の情報はしっかりと調べましょう。

そのうえで、「〇〇の経験があるので、貴院でも活かせる」「〇〇の部署で学びたい」「希望の勤務時間で働ける」など、希望している転職先と内容がかみ合っているかが大切です。

例えば、「地域医療を支えられるよう、患者さん一人ひとりに十分な時間をかけて対応する」ことを理念に掲げる転職希望先に、「細かく時間管理をし、やるべきことの取捨選択をして効率よく業務をこなしていきたい」とアピールするよりも、「患者さんから、何かあったら〇〇さんがいるここで診察する、検診は〇〇さんにしてほしいと言ってもらえるよう、患者さん一人ひとりに対して丁寧に接していきたい」とアピールする方が合っています。

転職に対する真剣さ積極性を伝えるためにも、希望の転職先についてしっかりと調べておきましょう。

3.履歴書などで転職回数はごまかせる?

履歴書や職務経歴書は、選考するうえでとても大切な書類です。しかし、転職回数が多いのでごまかしたい、不利になる情報は乗せなくてもいいのでは?と考える方もいます。

一部の転職サイトでは、「書かなくてもいい」「不利になるから消しましょう」と勧めてくるところもあるようですが、どこから詐称がばれるかわかりません。例えば前の同僚が同じ職場に転職してきた、書かれているスキルとかみ合わない、何気ない会話から矛盾が生じたなど、詐称が明るみになる危険性が多くあります。

履歴書や職務経歴書の詐称は、法律上では刑罰の対象にはなりません。しかし、詐称が原因で病院側との信頼関係に大きな歪みが生まれてしまいます。厳重注意だけではなく、場合によっては解雇されてしまう恐れもあるので、転職回数や経歴などのごまかしはNGです。

もし、転職サイト側の担当者が詐称を勧めてくる場合は、利用を辞めて信頼できるところを改めて探しましょう。

4.「辞めグセ」がついてしまっている場合はどうすればいい?

過酷な労働条件や体調不良などから転職を繰り返し、「辞めグセ」がついてしまっている方もいます。「働きたいのに続かない」ことがさらにストレスやプレッシャーとなり、悪循環に悩まされている方もいるでしょう。
しかし、転職回数が増えてしまうと、今後の転職活動にも影響が出てしまうため、克服したいと思っている方も少なくありません。

4-1.仕事を続けることで「人間らしい生活」ができなくなっているかを考える

「人間らしい生活」ができているか、まず考えてみましょう。現在の仕事を続けることで、人間らしい生活ができているのであれば、もう少し様子を見ながら続けることをおすすめします。

しかし、仕事が忙しく心身ともにボロボロになっている、家にはたまに寝に帰るだけ、何のために生きているかわからないなどの状況である場合は、自身に合った職場への転職をおすすめします。

また、自身のライフスタイルや希望に合っていない職場に転職してしまうと、長く続けるのは困難です。
転職する際には、勤務条件や職場環境など、よく調べたうえで実行しましょう。

4-2.仕事以外で人生を楽しめる趣味や活動を楽しむ

仕事以外で、打ち込める趣味を探してみましょう。
趣味の内容にもよりますが、その趣味を続けるには収入が必要となれば、仕事への意欲がわきます。
また、楽しめる趣味はストレス発散や、生活にメリハリが持てます。
毎日仕事に行って帰宅後はお風呂入って寝るだけ、休日もただ寝ている…といった状況では、仕事へのやる気も損なわれてしまいます。

楽しめる趣味を見つけ、仕事とプライベートにメリハリを持ちましょう。

4-3.働いている友人に相談してみる

同じ職場の同僚や友人などに、仕事について相談してみるのもおすすめです。話をするだけですっきりする場合や、客観的な意見をもらえるときもあります。
続けるためのアドバイスはもちろん、自身が働いている職場環境が一般的なものなのかも聞いてみると新たな発見があるかもしれません。
また、「何のために仕事をしているのかわからない」と思っている場合は、同僚や友人がどんなことを考えて仕事をしているのか聞いてみると参考になるでしょう。

5.まとめ

転職活動が多くても、転職に成功するためのポイントをまとめてみましたが、転職市場においては、転職の多い看護師よりも少ない看護師の方が好印象なのは変わりません。そのため必要以上に多くの転職を繰り返さない事も大切です。転職を多く繰り返してしまっている看護師さんも、初めて転職を検討する看護師さんも出来るだけ長く働き続けたい職場に巡り合えるように、転職のプロに相談してみるのも一つの手です。「マイナビ看護師」では、その人に合わせたキャリアアドバイスを実施しています。万全な準備をして転職活動を成功させましょう。

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