東京の都心部へのアクセスが良好で人口も多い千葉県では、看護師の求人数も数多くあります。比較的若いうちから高収入を得ている看護師が多いと推測できるため、高待遇で働ける職場を探している人にとって狙い目です。医療施設の数も増加傾向にあり、希望にあう就職先をみつけやすい状況です。
当記事では、千葉県の看護師の求人情報について解説します。千葉県の看護師の平均給与に加え、看護師に対する支援施策や求人が特に多いエリアについても解説します。千葉県における看護師の求人を探している人は、ぜひ参考にしてください。
1. 【2022年】千葉県における看護師の有効求人倍率と求人市場の特徴は?
千葉県は全国で6番目に人口が多い県であり、求人数も多い一方で看護師の求職者数も多い地域といえます。
千葉県における看護師・准看護師・一般企業の有効求人倍率は下記の通りです。
千葉県における看護師・准看護師の有効求人倍率は、一般企業に比べると非常に高い状況です。看護師に対する需要は高いため、千葉県内では一般企業よりも看護師としてのほうが就職しやすいでしょう。
ただし、全国の看護師における有効求人倍率は2.63倍であるため、全国平均の看護師の有効求人倍率に比べるとやや低い状況です。
■千葉県における人口10万人あたりの施設数は全国平均をやや下回る
千葉県における人口10万人あたりの施設数は、病院が4.61施設、一般診療所が52.16施設です。一方、全国平均の人口10万人あたりの施設数は病院が6.49施設、一般診療所が69.75施設となっています。千葉県における人口10万人あたりの施設数は、全国平均よりもやや少なめです。
(出典:地域医療情報システム(日本医師会)「千葉県」)
千葉県内には大規模な病院が多数存在しており、地域の医療体制を支えています。そのなかでも亀田総合病院や千葉大学医学部附属病院は、500床を超える規模をほこる大病院です。
2. 【2022年】千葉県の看護師の平均年収は?
千葉県と全国における看護師関連職、給与所得者の平均給与は下記の通りです。
千葉県の看護師・准看護師の平均年収は、全国平均よりも高めです。保健師や助産師の平均年収も、全国平均より約30万~76万円高く、千葉県においては高待遇で看護師・准看護師として就職しやすいといえます。
ただし、実際に得られる年収は勤務する病院によってそれぞれ違います。手当や賞与の有無によっても年収は大きく変化するため、事前によく確認しておきましょう。
■千葉県における看護師の平均年収は全国平均に比べて高め
千葉県で働く看護師の平均年収は、全国平均よりも大幅に高くなっています。
また、看護師の平均年齢は全国平均が41.2歳、千葉県の平均は39.4歳です。千葉県における看護師の年齢は全国平均よりも低く、若いうちから高収入を得やすいといえます。
(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」)
就労年齢が全国平均であるにもかかわらず平均年収が高いため、千葉県内には高年収の求人が多いことが見込まれます。看護師として高収入を得られる病院で働きたいのであれば、千葉県内での就職はおすすめです。年収以外の条件も確認しつつ、自分に適した勤務先をみつけましょう。
3. 千葉県で看護師の求人が多いエリアは?
千葉県において看護師の求人数が最も多いエリアは、千葉市内です。
千葉市の中では中央区の看護師求人数が最も多く、さらに若葉区、花見川区、稲毛区などが続いています。千葉市の次に看護師の求人数が多いのは、船橋市、松戸市などです。これらの市は比較的人口が多い地域です。
求人情報の特徴 |
千葉市 |
- ・正社員や契約社員、パート・アルバイトなど雇用形態が幅広い
- ・新規オープンのクリニック・診療所での募集が多い
- ・年収600万円程度など、高給与を狙える求人がある
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船橋市 |
- ・パート・アルバイトといった非常勤の求人が多い
- ・徒歩10分以内の場所に立地する施設が多く、通勤しやすい
- ・年間休日110日以上で比較的働きやすい施設が多い
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松戸市 |
- ・通勤手当や夜勤手当など、各種手当が充実した求人が多い
- ・時給1,500円の施設もあり、非常勤でも高給与を目指せる
- ・24時間対応の託児所がある施設もある
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柏市 |
- ・ベッドタウンのため、総合病院からクリニック、介護老人施設まで求人が幅広い
- ・クリニックが多いため、夜勤なし、家庭との両立をしやすい求人が選べる
- ・駅チカ求人もある一方、マイカー通勤可の求人も多く通いやすい
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流山市 |
- ・人口急増による新規オープンのクリニック・保育園求人が多い
- ・マイカー通勤可の求人が多い一方、他地域からもアクセスしやすい交通の便が魅力
- ・正社員・パート/アルバイトの求人が多い
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4. 千葉県が進める看護人材の支援・取り組みは?
千葉県では人口に対する医療施設の数が少ないため、看護師をはじめとする医療従事者の働き方を支援する取り組みが積極的に展開されています。たとえば、2015年5月には「千葉県医療勤務環境改善支援センター」が開設され、医療従事者に対するサポート体制が強化されました。
(出典:千葉県「千葉県医療勤務環境改善支援センター」)
ここでは、千葉県内で実施されている看護人材への支援について、具体的に紹介します。
4-1. 千葉県保健師等修学資金貸付制度
千葉県保健師等修学資金貸付制度は、将来的に千葉県内で看護師や保健師として就業を目指している人に対し、学費を貸し付ける制度です。貸与される金額は、一般貸付けと地域特別貸付けでそれぞれ異なります。
ガイドライン |
【1】千葉県内に在住している人
【2】入学前の1年間千葉県内に在住していた人
【3】千葉県内の高校または大学を卒業した人
【4】千葉県内に2親等以内の親族が在住している人
【5】千葉県内で1年以上准看護師の業務に従事していた人
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貸付月額(一般貸付け) |
保健師・助産師・看護師(国公立):16,000円
保健師・助産師・看護師(その他):18,000円
准看護師(国公立):7,500円
准看護師(その他):10,500円
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貸付月額(地域特別貸付け) |
一律36,000円
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(出典:千葉県「千葉県保健師等修学資金貸付制度について」)
貸与を受けられる期間は、就学期間を経過する月までとなっています。県内もしくは県が指定する地域で4年間看護職員として従事すると、返還免除となります。
4-2. 看護職再就業支援セミナー
保健師、看護師、助産師、准看護師の免許を取得しており、それぞれの職種への再就職を希望する人を対象としたセミナーが2019年に開催されました。
同セミナーでは、過去に再就職を果たした経験者の体験談を聞けたり、再就職に関する相談ができたりします。次の開催日程は未定ですが、再び実施される可能性もあるため、千葉県のホームページをチェックしておきましょう。
(出典:千葉県「看護職再就業支援セミナー(千葉県委託事業:訪問看護就職フェア)」)
4-3. 千葉県医療勤務環境改善支援センター
2014年に医療法が改正されて以来、医療従事者の勤務環境の改善が医療機関の管理者の努力義務になっています。これを受け、千葉県では2015年に医療機関の管理者を対象とした「千葉県医療勤務環境改善支援センター」を設置しました。
同センターは医療と雇用の両方の質を高め、経営の安定化や患者の満足度向上を目指しています。看護師をはじめとする医療従事者が働きやすい職場環境の構築に向けて、さまざまな支援を行っています。
(出典:千葉県「千葉県医療勤務環境改善支援センター」)
5. 千葉県の魅力・名所・生活環境
千葉県は、2021年12月1日現在で6,275,572人が生活する都道府県です。
(出典:千葉県「市区町村別人口と世帯(最新)」)
千葉県は子育て支援制度が充実しており、子育て中の家族からの評価が高い地域です。都市機能が充実しているエリアだけでなく、豊かな自然を感じながらゆっくり過ごせるエリアもあります。海に囲まれているため、夏は涼しく冬は温かい気候も人気の理由の1つです。
まとめ
千葉県の看護師の年収は全国平均よりも高い傾向があり、高収入を目指しやすい状況です。一般企業と比べても看護師に対する需要は高いため、希望に沿った就職先をみつけられる可能性が高いでしょう。看護人材に対する支援制度などを活用し、看護師としての就職活動を進めましょう。
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※当記事は2022年1月現在の情報を基に作成しています