事故や怪我で生命の危機に瀕した重篤な患者さんに、咄嗟の判断で迅速な処置を施すのが救急看護師の仕事です。忙しさの波が激しく、何もないときと「いざ看護!」となったときの落差が大きいのも救急看護師の特徴です。ときには患者さんの最期に立ち会うこともあります。精神的、肉体的にハードな業務であることは否定できません。それでも瞬時の判断が患者さんの生命を救うことも多く、そのため救急現場を経験してきた看護師は、その後のナース生活において、周囲から「一目置かれる存在」となるようです。また「チーム医療」を学ぶ絶好の現場という声も多いです。その役割は他の医療現場と同様、多岐にわたり、それらすべてをスピード命で迅速に処理していく能力が問われます。小児患者が搬送されてくるケースも多いので、PALS(小児二次救命処置法)や外傷についての理解も欠かせません。夜勤や残業、危険手当がつくので平均年収は約500万円と高めですが、とにかく瞬発力勝負の医療現場であるという覚悟は必要です。瞬時の判断力と対応力を身につけたい人には最適な看護現場です。患者さんとの関係は、ごく短期間となりますが、危機に瀕していた生命を救えた達成感、そして短いスパンで看護ケアの結果が感じ取れるというスピード感も、やりがいとなるでしょう