看護師のスキルアップ・キャリアアップに役立つ資格一覧
看護師として日々業務を行うなかで、「もっと専門的な知識を身につけたい」「キャリアの幅を広げたい」と考え、資格の取得を検討している方もいるでしょう。高度な医療処置に関わる資格から、福祉や心理のアプローチを取り入れた資格まで、看護師の経験を生かせる資格は多岐にわたります。
この記事では、看護・医療分野をはじめ、介護・福祉、メンタルヘルスなど、各領域で看護師におすすめの資格を一覧で紹介します。
看護・医療分野の資格
看護師としての専門性を高め、日々の業務やキャリアアップに生かしやすいのが看護・医療分野の資格です。高度な看護実践を可能にする専門資格から、保健師や助産師といったダブルライセンスの取得まで、自身の目指す看護像に合わせて多彩な選択肢があります。
ここでは、看護・医療分野における代表的な資格の概要と種類について解説します。
認定看護師
認定看護師は、特定の看護分野において熟練した知識と技術を持つことを証明する資格です。日本看護協会が認定しており、「実践」「指導」「相談」の3つの役割を担い、看護全体の質の向上に貢献することが期待されています。近年は制度の改正に伴い、特定行為研修を組み込んだB課程への移行が進んでおり、臨床での活躍の場が更に広がっています。
- 認定看護師とは
- 感染管理認定看護師
- がん放射線療法看護認定看護師
- がん薬物療法看護認定看護師
- 緩和ケア認定看護師
- クリティカルケア認定看護師
- 呼吸器疾患看護認定看護師
- 在宅ケア認定看護師
- 手術看護認定看護師
- 小児プライマリケア認定看護師
- 新生児集中ケア認定看護師
- 心不全看護認定看護師
- 腎不全看護認定看護師
- 生殖看護認定看護師
- 摂食嚥下障害看護認定看護師
- 糖尿病看護認定看護師
- 乳がん看護認定看護師
- 認知症看護認定看護師
- 脳卒中看護認定看護師
- 皮膚・排泄ケア認定看護師
- 集中ケア認定看護師
専門看護師
専門看護師は複雑で解決困難な症状を持つ患者さんに対して、高水準で効率的な看護を行うことを証明する資格です。特定の専門看護分野において、「実践」「相談」「調整」「倫理調整」「教育」「研究」という6つの役割を担い、多職種連携のキーパーソンとして機能することが求められます。
大学院の修士課程を修了する必要があるため取得のハードルは高めですが、組織横断的に看護の質向上に関わるキャリアを築くことができます。
特定行為看護師
あらかじめ医師が作成した手順書に基づき、特定の診療補助行為をタイムリーに実施できる看護師を指します。団塊の世代が75歳以上となる2025年以降の医療・介護ニーズを支えるため、国が進めている制度です。指定された研修機関で特定行為研修を修了することで、急性期医療から在宅療養まで、患者さんの病状変化に合わせたスピーディなケアが可能になります。
診療看護師
日本NP教育大学院協議会が認める民間資格であり、一定のレベルの医学知識と技術を持ち、医師の指示や協働のもとで一定の診療行為や医療処置を実施できる看護師のことです。大学院での教育課程を修了し、試験に合格することで資格を得られます。医師不足が懸念される医療現場や過疎地などにおいて、医療の効率化と看護の視点を両立させたハイブリッドな活躍ができる存在として近年大きな注目を集めています。
保健師
病気にかかっている人をケアする看護師とは異なり、地域や学校、企業で働く人々が健やかに暮らせるよう、病気の予防や健康増進をサポートする専門職です。看護師国家試験と保健師国家試験の2つに合格することで取得できます。保健所や市区町村の保健センターで公務員として働くケースのほか、企業の健康管理室で働くケースなどがあります。
助産師
妊娠から出産、そして産後のケアに至るまで、母子の健康をトータルで支えるための専門職です。看護師国家試験と助産師国家試験の2つに合格することで取得できます。
法律上、女性のみが取得できる資格であり、正常な経過の分娩であれば医師の指示がなくても自らの判断で助産を行うことができます。産婦人科クリニックや総合病院の周産期センターだけでなく、将来的に地域で助産院を開業するというキャリアパスも描くことが可能です。
介護・福祉分野の資格
介護施設や在宅ケアの現場で活躍したい看護師におすすめなのが、介護・福祉分野の資格です。医療の知識に福祉の視点が加わることで、患者さんや利用者さんを生活者としてより多角的に支えることが可能になります。
ここでは、ケアの質向上や他職種連携のほか、キャリアチェンジにも役立つ代表的な資格を紹介します。
ケアマネジャー
正式名称を「介護支援専門員」といい、介護保険制度に基づいて要介護者向けのケアプランを作成したり、自治体や介護サービス事業者との調整を行ったりする専門職です。看護師などの法定資格を持ち、対象となる業務に5年以上かつ900日以上従事していると、受験資格を得られます。
医療ニーズの高い高齢者が増えるなか、医療と介護の橋渡し役として看護師資格を持つケアマネジャーの活躍の場は広がっています。日勤帯中心の働き方へシフトしたい方にもおすすめの資格といえるでしょう。
社会福祉士
病気や障がい、高齢などの理由により、日常生活を送るうえで困難を抱えている人々の相談に乗り、福祉サービスの利用支援や生活上の相談援助を行う専門職です。国家資格であり、取得することで「ソーシャルワーカー」や「医療ソーシャルワーカー」として活躍する道が開かれます。
医療の知識を持ったうえで、法律や社会保障制度に基づいた生活支援の視点を身につけることで、退院調整業務や地域包括支援センターでの業務で強みを発揮できます。
メンタルヘルス・カウンセリング分野の資格
身体的なケアだけでなく、患者さんやご家族の心のケアに力を入れたい看護師におすすめなのが、メンタルヘルス・カウンセリング分野の資格です。精神科や心療内科、緩和ケアの現場はもちろんのこと、一般病棟や在宅ケアにおいても、心理学の知識に基づいた関わりは患者さんの不安を和らげるうえで役立ちます。
ここでは、専門的なカウンセリングやメンタルヘルス支援を行う際に役立つ代表的な資格を紹介します。
公認心理師
日本初の心理職の国家資格です。保健医療や福祉、教育、司法、産業など幅広い分野で、心理に関する支援を必要とする人々の相談に乗り、観察や分析、指導、助言などを行います。
看護師としての知識や経験に心理支援の専門性を加えることで、身体と心の両面から患者さんを支えられます。専門性を生かして、キャリアの幅を大きく広げることが可能です。
臨床心理士
公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。心理学の専門的知識と臨床経験に基づき、心の問題を抱える人々に対してカウンセリングや心理テストなどを行い、解決をサポートします。
資格取得には指定大学院の修了などが義務づけられており、難易度は高めです。そのぶん、医療機関から教育分野まで活躍の場は幅広く、心理支援の専門性を客観的に示せる強みがあります。
特定領域の専門資格
特定の疾患や特定の治療領域において、より深い知識と実践的なケアのスキルを証明できるのが特定領域の専門資格です。日々の臨床のなかで関わることが多い分野の専門性を極めることで、病棟や外来、在宅ケアなどの現場において、チーム医療を牽引するスペシャリストとして活躍できます。
各医療学会や協会が認定する、看護師のスキルアップに直結する代表的な専門資格は以下のとおりです。
【診療科・分野別】看護師におすすめの資格まとめ
看護師におすすめの資格は多岐にわたるため、自分が今所属している診療科やこれから新しく挑戦したい専門分野に合わせて選ぶことが大切です。それぞれの分野に応じた適切な資格取得は、日々のケアへの深い理解につながり、周囲のスタッフや他職種と連携する際にも役立ちます。
以下、リンク先ではそれぞれの診療科や看護分野ごとに役立つおすすめの資格をまとめて紹介しています。
キャリアアップを目指している看護師は多い? 1000人にアンケート!
勉強熱心な看護師さんたちは、患者さんによりよいケアを提供したいと願ったときも、あこがれの職場への転職を視野に入れたときも、資格取得を通してスキルアップを考える方が少なくありません。実際のところ、看護師のみなさんはどんな資格に注目しているのでしょうか。「マイナビ看護師」が2018年1月に実施した、全国の看護師1000人対象のアンケート調査結果をもとに、資格にまつわるリアルな声をお届けします。
2018年1月「マイナビ看護師」実施―楽天リサーチアンケート
みんなが抱える「スキルアップの悩み」とは?
看護師が職場に対して感じる不満といえば、「忙しすぎる」「お給料が仕事上の責任の大きさに見合ってない」「人間関係がややこしい」といった内容が思い浮かぶかもしれませんが、意外にもアンケートで多く聞かれたのがスキルアップに関する不満でした。特に注目したいのは、およそ4人に1人が「今の仕事にやりがいが感じられない」「仕事内容に不満がある」と感じていること。現状に満足できず、もっとやりがいのある仕事に挑戦したいと考えている方は少なくないようです。 そうでありながら、「職場でキャリアアップが望めない」という回答が15%あったという事実も見逃せません。「教育体制が整っていない」(19.2%)ために学びの機会が少なかったり、キャリアアップの指針となるロールモデルが見当たらなかったりする現状があるようです。自身の適性や能力を最大限に発揮して働くためには、資格取得で専門性を高め、よりよい職場へ転職することも視野に入ってくるのかもしれません。
スキルアップのために取りたい資格は?
現役看護師を対象とした「これからスキルアップのために取得したい資格ランキング」(回答者1,000人、複数回答可)では、下記の資格がトップ3に入りました。
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