
病気のスペシャリストとして企業や学校で活躍する人気資格「保健師」
夜勤ナシ、土日休みなど労働環境が安定しており、就職・転職競争率が高めの人気資格の「保健師」。病気予防のスペシャリストとして、地域の保健所や企業、学校の保健室で資格を活かすことができます。年収はおおよそ380~420万円(マイナビ看護師調べ)です。ここでは、保健師の資格取得までのノウハウをお伝えします。
保健師の基本情報
1. 保健師とは
保険師は、保健師助産師看護師法のもとで、「厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者」と定められており、地域に住む人たちが病気になるのを予防し、心身ともに健康な状態で生活できるように手助け(健康指導)するのが主な仕事。資格を取得するには、看護師養成学校を卒業してさらに1年間、保健師養成学校で所定の教育を受けて、保健師国家試験に合格する必要があります。
2. 保健師の役割
乳幼児から高齢者まで、その地域で生活している人たちの健康保持・増進に向けた支援や予防、衛生等の指導を行うのが主な役割。看護師がすでに病気になっている人をサポートするのに対して、保健師は病気になる前の人の健康状態をサポートする仕事といえるでしょう。
3. 保健師の仕事内容
予防のプロフェッショナルとして、病気予防、早期発見のための保健指導や健康相談、健康教室を行います。働く場所は、保健所や市区町村の保健センター、企業、学校、病院など、大きく分けて4つあり、その働く場所によって呼び名と仕事内容が異なります。
【働く場所と仕事内容】
①行政保健師
保健所や市区町村の保健センターなどの公的な機関で、公務員として働く保険師。都道府県庁や都道府県が管轄する保健所で働く都道府県保険師と、市区町村の役所や市町村が管轄する保健センターで働く市区町村保険師に分類されており、保険師のほとんどがこの行政保険師として活躍しています。地域住民の健康を守る役割を担っているため、乳幼児や妊婦、成人、高齢者、障害者など対象が幅広く、仕事内容も育児の相談から自宅療養している人の訪問に至るまで多岐にわたります。
②産業保険師
企業の中の医務室や保健室、健康保険組合などで働く保険師。産業保健に関する中心的な役割を担い、産業医や人事労務の担当者と連携しながら、労働者の健康管理・増進、良好な職場環境づくりへの働きかけなどを行います。近年は、企業におけるメンタルヘルス対策が重要視されているため、健康診断の実施や成人病などに対するケアだけでなく、心の健康を予防することも大事な仕事となっています。
③学校保険師
専門学校や大学の保健室、一部の私立の小学校・中学校・高校などで働く保健師(公立校の保健室にいるのは養護教諭であり、保健師の資格では就業できません)。勤務している学校の生徒や職員に向けた病気予防のアドバイス、けがや急病患者の応急処置、救急用品の点検などが主な仕事となりますが、最近では生徒のメンタルヘルスの維持を担う役割も期待されています。
④病院保健師
病院やクリニック、訪問看護ステーションなどで働く保健師。病院を訪れた人に向けて病気予防の健康指導や退院後の保健指導を行うほか、小児科における予防注射のサポート、精神疾患を患った患者への生活指導など、所属する病院の診療科目によってさまざまな活動に従事します。また、近年は病院内での感染症の発生を未然に防ぐための「第一次予防」に力を入れる病院が増えており、院内感染に対する危機管理も保険師の仕事の1つになっています。
資格取得までの流れ

保健師資格を取得するには、次の3つの条件をクリアする必要があります。
①看護師資格を保有していること
②文部科学大臣または都道府県知事指定の保健師養成学校で1年以上学び、保健師国家試験の受験資格を手に入れること
③保健師国家試験に合格すること
そして、上記の条件を満たす方法としては、次の2つが一般的といえるでしょう。
①保健師指定養成校の認可を受けた看護大学、看護専門学校で学んだ後、看護師と保健師両方の国家試験を受験する
②看護師として実務を積んだ後に保健師養成学校に入学し、保健師国家試験を受験する
保健師国家試験は年に1回実施されており、2018年2月に実施された第104回 保健師国家試験における合格率は90.8%となっています。 もちろん、資格を取得すれば保険師として働くことができますが、行政保険師だけは例外。公務員であるため、保険師の資格取得に加えて公務員試験にも合格する必要があります。公務員試験には年齢制限があるので、行政保険師として働きたい人は、早めに準備しておくことをおすすめします。


保健師になるメリット

1. 残業や夜勤がほとんどなく、プライベートな時間を確保しやすい
一般的に土日祝日が休みであることが多く、病院勤務の場合を除けば残業や夜勤もほとんどありません。そのため、ほかの看護職に比べてプライベートな時間が確保しやすく、「家族や自分のことも大切にしながら働きたい」という人にとっては、魅力的な仕事といえます。
2. 多くの人と関わるため、コミュニケーション能力が生かせる
病気やけがを予防する保健指導はもちろん、乳幼児から高齢者までの健康に関する相談を受けたり、地域住民のお宅を訪問したりと、幅広い層と接するのが保険師の特徴。多くの人と関わる分、看護師の経験を通じて身につけた”コミュニケーション能力”を存分に生かすことができます。
3. 3つの資格を保有するため、社会的身分や収入が安定する
厚生労働省が発表した、平成28年度における保険師の就業状況によると、全体の70%以上が保健所・都道府県・市町村での勤務。つまり、保険師のほとんどが行政保険師として働いていることになります。行政保険師の場合、看護師、保険師、公務員という3つの資格を取得することになるため、安定した社会的身分や収入が期待できるでしょう。
文:マイナビ看護師
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