
「保健師の夢をあきらめました」これは逃げでしょうか?
「保健師の夢をあきらめました」これは逃げでしょうか?
私は、看護師として5年ほど勉強したあとに、保健師になることが夢だったので、今年の4⽉に看護師として急性期病院に⼊職しました。しかし、多忙なこと、不規則な⽣活であること、先輩⽅との関係性など、想像以上に⾃分の性格に適していないことがわかり、ストレスが重なったため退職することにしました。 臨床経験はたった4カ⽉しかありませんが、今は保健師として転職してみようと考えています。 しかし、「つらかったから逃げているだけなのではないか?」など、辞めたことには後悔はありませんが、⾃分の⼼の中が苦しくなります。これは逃げているのでしょうか?
夢から逃げずに
「逃げ」の定義を変えて
まず、結論から申しますと、「逃げ」そのものが悪いわけではありません。あまりにも受け入れられない現実が目の前に現れたとき、精神的にも身体的にも疲弊してしまいます。適切な対処をするだけのエネルギーが枯渇した状態のまま立ち向かったとしても、状況はますます悪化します。気力も体力もない状態のときには、一時的な「逃げ」は回復のために必要不可欠なのです。 「つらいことから逃げてはならない」「我慢しなければならない」など、さまざまな「固定観念」があるなかで、その観念を「いかなる状況のときにも適応させなければならない」と考えるのは、「思考が停止」した状態です。人生で起こることは人それぞれですから、「逃げてもいい」し「我慢しなくてもいい」場合はたくさんあります。世間やまわりの価値観に自分を当てはめ、「正しいか」「間違っているか」を判断するのではなく、「自分が本当はどうしたいのか」その視点から物事を考えることで、自分の人生の舵をとりやすくなります。
本当の夢を叶える決意を
今回の場合、保健師になることが本当の夢であるならば、「夢を叶えようとしないこと」が「逃げ」になります。本当にやりたいことをやらずに、諦めや妥協で「望んでいないこと」を無理やり頑張ることのほうが「逃げ」なのです。 どうか、自分にとって合わないと感じた職場の退職をご決断し、ご自身の「夢」に向かおうとしたことを、まずは褒めてあげてください。 本当にやりたいことに進んだときのエネルギーは、「やりたくないものを無理にやる」ことよりも何十倍も生産性が高く、無理せず努力ができます。どうぞ、自信をもって新しい道を進んでいただけたらと思います。

坂口 千絵(さかぐち ちえ)
看護師/カウンセラー/ライフコーチ/セミナー講師/WEBライター
看護師、教育・指導サポート歴25年以上。コーチング、カウンセングなどの個人セッション実績豊富。2019年、「サポート職に携わる人のサポートに徹する」ことを決断し、25年間の看護師人生に幕を下ろす。 家族の死、最愛の夫の病死を通じ、死生観について学んだ経験をもとに、魂の望みを叶えながら、周りの人の幸せもしっかりとサポートしたい人に向け、オンライン講座を提供。セッションは「とにかく話しやすい」「具体的でわかりやすい」と好評。 直観力を駆使したセッションが大好評にて、続々と全国から受講生が集まっている。
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