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24転職先が合わない気がしています。さらに中堅看護師に期待されていることも分かりません…

転職先が合わない気がしています。さらに中堅看護師に期待されていることも分かりません…


「今年の夏に現在の職場に転職し、4カ月しか経っていないⅯ子さんが再転職を考えて、おりんのところにやってきました。
「今の職場に何か、問題があるの?」
「う~ん。やりたい事と違っていて……」
「やりたい事って?」
「これっていう明確な理由は無いんですが、きちっとした看護かな? 今の職場、何となく雑で、“はぁ?”と思う点がありすぎて私には合わないと思うんです」
“きちっとした看護?” “やりたい事はハッキリしてない”しかも“今の職場は私には合わない”……。 よ~そこまで並べてくれた再度の転職理由! Ⅿ子さん、結局、何をしたいのですか? しかし、入職を決めたとき、何かしら決め手があったはず。
そしてもうひとつ、なぜアナタは採用されたと思いますか?
もちろん、離職者による補充という理由もあったでしょう。しかし、それだけでしょうか?
28歳という中堅看護師の採用には、“新しい風”という期待もあるのです。 確かに、転職となると新卒とは違い、経験があるからこそ、職場の問題が入職と同時にいろいろと見えてきます。
“こんなはずじゃなかった” “ここは違うよね” とか色々な場面で気付きが出てきます。 だからこそ、経験値の高い中途採用者は、新しい視点で考える力と改革の軸となってくれるリーダー力を期待されるのです。
入職時の看護部長さんの言葉、思い出してみてください。
「Ⅿ子さん、アナタは、入職した職場を新しい視点で評価し、問題を見つけ、課題を具体化して、どうあるべきかを見出したのではないでしょうか?
“きちっとした看護”という表現は、まさにそうではないでしょうか?」
Ⅿ子さんはしばらくう~んとうなずいて、
「実は……」と、いろいろな職場の問題を語り始めた。
それは中堅看護師として立派な評価であり、課題もまとめられていた。ただ……それらを改善するのが難しく、どうアプローチしてよいのかわからず、面倒なことから避けたいと再び、転職を選んだとか……。
『だめばい……ここがM子さんの力の見せどころ! 頑張らんと!』

ここからは業務改善をいかにスムーズに導入するかコツを教えましょう。 とくに、中途採用者からの提案は、受け入れが難しく壁を作りやすいので、ご注意を!
- 1【ボトムアップから変革】
- 2【トップダウンからの改革】
1.【ボトムアップから変革】
・最初の1カ月間は、ただひたすらに現状を視る!
・問題点は赤ペンでメモをして必ず黒ペンで解決法も記入しておく。
・1カ月経過したらカンファレンスを利用しながら、問題を小出しにする。
・そのとき、変えることに抵抗するスタッフが必ず現れるので事前に根回しをしておく。
・必ず、現行に不満を抱いているスタッフはいるので、コミュニケーションを図りながら、スタッフの意識調査を行う。
2.【トップダウンからの改革】
師長や主任に、業務の相談し自分の考えをプレゼンする、その際、予想される良い結果の期待度も兼ねる。
ちょっと、ずるいやり方かもしれませんが結果が良ければ“吉”となるのです。
何もせずに面倒だから逃げるのは、ただの“卑怯者”なんです。
Ⅿ子さん、とにかく自分の力を信じて行動してみましょうよ。何かしら行動を起こしている人には仲間が増えて力も大きくなり物事は自然と良い方向に進むのです。
いっちょ、やってみらんね……M子ワールドを作ってごらん!
28歳中堅看護師M子、これから花を咲かせましょう! ビールで乾杯した夜でした。

佐賀女子短期大学付属看護学校を卒業後、33年間看護師として民間病院や公的病院での一般急性期の医療に携わり、看護実践や教育・看護管理などの経験を培う。豊富な経験を活かした講演会やセミナーは悩める看護師たちに高く評価されている。現在は、医療法人鵬志会 別府病院にて看護部長として勤務中。

行徳倫子(ぎょうとくりんこ)
佐賀女子短期大学付属看護学校を卒業後、33年間看護師として民間病院や公的病院での一般急性期の医療に携わり、看護実践や教育・看護管理などの経験を培う。豊富な経験を活かした講演会やセミナーは悩める看護師たちに高く評価されている。現在は、医療法人鵬志会 別府病院にて看護部長として勤務中。
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