2年目から回復期や療養型に行くのはアリ?
2年目から回復期や療養型に行くのはアリ?
今年から急性期病院で働き始めた新人看護師です。就職先を考えるときに、「最初は急性期で働いた方が良い」と周りからも聞いていたので今の病院に就職しました。しかし、毎日忙しくて余裕を持って患者さんと関わることができず、自分には急性期は合わないと感じています。 来年から転職を考えているのですが、2年目で回復期リハビリテーション病院や療養型病院で働いている方はいますか?
働き方は多種多様。でも、転職はよく考えて慎重に
合わないと感じている理由は何か?
4月に入職した新人さんも、そろそろ独り立ちして任される仕事が増えてきているのではないでしょうか。周りの先輩からも「もう半年なんだから……」と言われることが増えてきて、プレッシャーを感じている人も少なくないのではないかと思います。 私も新人のこの時期は、ひとりでケアや処置を行わせていただくことが増えてきた反面、タイムスケジュールが上手く組めず、患者さんと余裕を持って関わることができなくなったと感じる日々でした。自分に急性期は合わないのではないかと毎日考えていました。 でも、たった半年で「急性期に向いていない」と決めつけてしまうのは少し早いのではないかと思います。もちろん適性はあるので一概にはいえませんが、先を予測しながら動けるようになるには何より経験が必要で、できるようになっていくペースも一人ひとり違います。 同期と比べて「私だけいつまでもできるようにならない」と感じているかもしれませんし、周りから「向いていない」と言われている人もいるかもしれません。ですが、春に配属された時の自分と比べて、全く何も変わっていないということはないはず。 一度「合わない」「向いていない」と考えだすと、その考えから抜け出せなくなってしまう人も多いですが、まずは自分を冷静に見て「どこが急性期に向いていないと感じているのか?」「今の自分は何が苦手なのか?」と、理由を考えてみてはいかがでしょうか。
大事なのは、どれだけ責任を持って対象と関わることができるか
学校や実習で「最初は急性期で働いた方が良い」と言われたり聞いたりすることが多く、最初の入職先として急性期病院を選ぶ人は多いでしょう。回復期や慢性期看護の体験が少なく、仕事のイメージがつきにくいという人もいるかもしれません。 しかし、急性期で働くだけが看護師の働き方ではありません。回復期と慢性期、それぞれに看護師の役割があり、醍醐味も違います。 私は看護師2年目の秋に回復期リハビリテーション病棟のある病院に転職しました。車椅子で転棟されてきた方が徐々に歩行器歩行ができるようになり、退院時には歩いて帰られるという回復過程に関わらせていただくことができ、やりがいを感じました。 もちろん全ての方が元通りの生活を送れるようになるわけではなく、脳血管障害後の方は麻痺が残ることを受け容れられずリハビリがなかなか進まないなど、患者さんとの関わりが難しいこともあります。 また、再出血を起こす方や急変リスクが高い方もいるため、急性期よりもハードではなさそうという理由で選ぶのはおすすめできません。 どの職場で働くにしても、大切なことはどれだけ責任を持って対象(患者・家族)と向き合い、寄り添えるかです。 回復期や慢性期病棟では、病棟経験が1年あれば技術面ではそれほど高いスキル求められることはないので、じっくり人間関係を築きながら必要なケアや支援を考えていきたいという人には向いているのではないかと思います。
転職活動は焦らずじっくり、納得できるまで
「今の病院で働くことが辛い」「早く辞めたい」と考えているときほど、他の職場が良く見えてしまうことがあります。でも、焦ったり慌てたりしながら転職先を決めても良いことはありませんし、どんな職場でもメリットとデメリットがあります。そして、実際働いてみないと見えてこないこともたくさんあります。 転職後、「ここにしなければよかった……」と後悔しないようにするための3つのポイントは、次の通りです。
- ① 今の職場も含めた複数の職場を比べること
- ② 自分がやりたい看護ができそうかイメージしてみること
- ③ 他人の意見に左右されないこと
職場はたくさんあるので、何軒も見学してそれぞれを比較しながら、自分の目指す看護のイメージに一番近い所を選ぶのがベターです。そして、誰かに言われたことや評判が良いと聞いたなど他人の意見ではなく、自分が納得して決めていきましょう。 どこを選んでも100%満足できるということは少ないでしょうが、納得のいくまでじっくり考えて、ステップアップできる職場を選んでいきたいですね。
稲村 茉奈(いなむら まな)
正看護師・音楽療法インストラクター
循環器内科、回復期リハビリ病棟、デイサービスなどさまざまな分野を経験し、現在は施設内訪問看護で働きながら、介護老人保健施設にて音楽療法インストラクターとしても勤務。
自身が悩んだことや経験してきたことを、これから看護師を目指すひとや若手看護師に伝えていきたいと「ナースを目指すひと、ナースとして働くひとのためのたまごサロン」を始め、おもに看護学生や新人看護師から相談を受けている。
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