新卒一年目、どの業種に就職すべきか悩んでいます。

vol.18 おりんのお悩み相談室

新卒一年目、どの業種に就職すべきか悩んでいます。

2019.10.26 2022.09.28

お悩み相談 vol.18

どの業種に就職すべきか悩んでいます

22歳・女性・看護学生

おりんのアドバイス

就職先選び「みんなと一緒」でホントにいいの？

来年新卒となるS子さんは就職先の病院選びで悩んでいます。

S子さん「友達が次々と大手の急性期病院に就職を決めているので焦っています。私もみんなと一緒の急性期病院にしようと思っていたのですが、臨床実習期間中に体調を崩してしまったので、ついていけるか不安です。自信はないけど、大手の急性期病院に就職しないと何となく仲間はずれになりそうで……」

周囲の友達は学校に送られてきた大手の病院のパンフレットをみながら、輝かしい病院就職への夢を語り合い、学校の先生からは「大手の病院で先ずは技術を学ぶこと」と勧められています。

5年ほど前なら、おりんも学校の先生と同じことを言っていたでしょう。学校で学んだ知識を現場で生かすには、大手の急性期病院で整備された新人教育を受けながら成長することが必要だと……。でも、最近のおりんは、違う意見だなぁ～。

自分らしさを忘れず、人に流されずに決めよう！

S子さんに、同じように進路で悩んでいたB子さんの話をしました。
B子さんもS子さんと同じように臨床実習中に体調を崩し、就職先選びで悩み、おりんのところへ駆け込んできたひとりです。

大手の急性期病院に就職し、多様で専門的な看護技術を習得すべきか、それとも担任の先生が勧める緩やかな精神科病院への就職か……。
そんなB子さんを決心させたのは、看護師の母親の「もっと視野を広げて考えたら？」という助言でした。B子さんはこの助言をきっかけに自分と向き合い、性格や体調を考え、自宅から通える近隣の中小規模の急性期病院を選びました。
同級生の数名が大手の急性期病院に入職して半年でリタイアしている中、彼女は入職先で日々、一人前の看護師になる修行を楽しんでいるそうです。

この話が終わるとS子さんの目から迷いが消えました。 「私を一番知っているのは、私。選んだ道は迷わず進んで結果を残します！」 と言うと、スッキリとした顔で部屋から出ていきました。今は体調もよく、毎日笑顔で仕事をしているそうです。

迷える新卒看護師のみなさんへ処方箋です――

おりんの処方箋

1自分をよ～く知ること
2人に流されて人生（就職）は決めない
3“アナタらしく”を取り入れて

1つめの処方箋「自分をよ～く知ること」――
自分の強みと弱みを書き出して、自分の描いた夢を叶えるため、どんな環境が必要か診断してみましょう。そのとき、単に甘い環境を選ぶのではなく、自分の可能性を活かすための労力を注ぐ必要がある環境を選ぶことです。
まだ将来の夢が確立できていない学生さんは、看護師になろうとした原点を振り返ることをお勧めします。

2つめの処方箋は「人に流されて人生（就職）は決めない」――
先ずは自分が優先です。人の人生に乗っかることは辞めましょう。就職は社会人として人生の第1歩です。社会に出たら一人で立たなければなりません。もちろん、辛いとき悲しい時は誰かに相談してもよいでしょう。でも、結論を出すのは自分です。“自分のことは自分で決める”そんな責任感あるオトナの女性になりましょう。

最後の処方箋は「“アナタらしく”を取り入れて」――
なにも「頑張る」だけがいいわけではありません。
自分の心に素直になることも大切。ダメージは、心とカラダに現れます。それは、同時だったり時間差が生じたり……そのため自分では気付かないことも多いのです。「頑張る」よりも「アナタらしく」を取り入れるとよい結果も得られるでしょう。