地域包括ケアを重視する今後の流れの中で、クリニックの存在感はますます高まっていくでしょう。
ここではクリニックでの働き方やクリニックの魅力などを紹介いたします。
クリニックで働くメリット/
デメリット
夜勤がなく、残業も少ないため復職先としてニーズの高いクリニック。急性期病院のような忙しさや精神的負担は軽くなりますが、少人数スタッフで運営されるクリニックでは、業務が多岐にわたるため、入職から即戦力として活躍を求められるケースが多くみられます。ここでは、クリニックで働くメリットとデメリットを紹介します。
メリット
- ①夜勤がない、激務や残業が少ない
- 重篤な状態の患者さんを診ることは少ないので、病院と比べれば一般的にハードワークを求められず、残業が発生することも少ないといえます。また、病床を持たないクリニックでは夜勤もないので、生活リズムを整えやすく、ワークライフバランスを確保しやすいでしょう。
- ②近所で職場を探しやすい
- 地域によって異なりますが、病院よりクリニック数のほうが多いため、比較的求人を見つけやすい傾向にあります。自宅の近所で就職先を探し、「職住近接」で通勤時間を短くすることができるでしょう。
- ③「顔なじみの患者さん」に囲まれて働く
- とくに急性期病院ではベッドの回転率が高いため、「患者さんとじっくり向き合う看護」はしにくい側面があります。一方、クリニックは患者さんがおなじみの顔ぶれであることも多く、生活背景を踏まえたケアや指導に手ごたえを感じられそうです。
デメリット
- ①人間関係がこじれると逃げ場がない
- 病院に比べてスタッフ数が少ないので、いったん人間関係がこじれてしまうと、なかなか修復できないというケースもみられます。
- ②スキルアップの機会が限られる
- 来院する患者さんの幅が限られるうえ、別病棟への異動もないため、「医療従事者として新たな挑戦をどんどんしていきたい」という看護師さんには向かないかもしれません。しかし、学会や勉強会への参加を促すなどして、スキルアップの機会を与えようとするクリニックもあるので、入職前に確認しておきましょう。
- ③シフト変更がしにくい
- 病院に比べてスタッフ数が少ないので、シフトを変更してもらいたくても代わりが見つかりにくいことがあります。とくに育児中は、どうしても突発的なシフト変更をお願いする機会が多くなるので、復職先がシフト変更しやすいかどうかを確認しておいたほうがよいでしょう。
クリニックに向いているのは
こんな人
- ●ワークライフバランスを重視して働きたい人
- ●地域医療へ貢献したい人
- ●少人数の家庭的な雰囲気の職場を好む人
成功?失敗?
あるある復職体験談――
クリニック編
-
(33歳女性)
- 院長婦人とトラブルに…
「クリニックは“個人商店”的な性格が強いため、院長先生と人間的にウマが合うかは重要なポイントです。私は院長とは問題なかったのですが、院長婦人から『患者接遇に問題がある』と思われてしまい、誤解が解けるまでは大変でした。中には院長婦人が事務を手伝っているクリニックもあり、そういうところは良くも悪くも『家庭の中に入っていく』という雰囲気がありますね」
-
(36歳女性)
- 大学病院出身者への
冷たい視線…
「私は大学病院の急性期病棟で働いた経験があり、育児が落ち着いたタイミングで地元の内科クリニックへ再就職しました。大学病院出身であることを鼻にかけていたわけではないのですが、私が言うこと、やることをいちいち悪くとらえるベテランナースがいて残念な思いをしました。仲間外れにもされそうになり、陰湿な人間はどこにでもいるもんだなと(笑)。どんな職場であろうが、『医療従事者として技術や知識を磨こう』『人間として成長しよう』という気持ちをなくしてはダメですね」
編集部からのコメント
ブランクナースの復職先としてニーズの高いクリニックですが、体験談にもあるように、人間関係が良くも悪くも濃密なのでの、院長や先輩・同僚との関係が悪化してしまうと、辞めざるをえないというケースもみられます。こうしたトラブルを避け、快適な環境で長く働くためには、記載されている求人情報と希望条件がぴったりだからと、安易に職場を選ばず、実際に面接・見学に行くなどして、しっかりと情報収集をすることが復職成功のカギです。
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