午後
-
第2問
平成28年(2016年)の国民生活基礎調査における通院者率が男女ともに最も高いのはどれか。
-
1.糖尿病(diabetes mellitus)
-
2.腰痛症(lumbago:low back pain)
-
3.高血圧症(hypertension)
-
4.眼の病気
第3問
労働安全衛生法に規定されているのはどれか。
-
1.失業手当の給付
-
2.労働者に対する健康診断の実施
-
3.労働者に対する労働条件の明示
-
4.雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
第12問
ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉のIII(3桁)で表現される意識レベルはどれか。
-
1.意識清明の状態
-
2.刺激すると覚醒する状態
-
3.刺激しても覚醒しない状態
-
4.刺激しなくても覚醒している状態
第13問
最も緊急性の高い不整脈はどれか。
-
1.心房細動(atrial fibrillation)
-
2.心室細動(ventricular fibrillation)
-
3.心房性期外収縮(atrial premature contraction)
-
4.I度房室ブロック(first degree atrioventricular block)
-
-
第17問
看護師が行う看護過程で適切なのはどれか。
-
1.問題解決思考である。
-
2.医師の指示の下で計画を立てる。
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3.看護師の価値に基づいてゴールを設定する。
-
4.アセスメント、計画立案、評価の3段階で構成される。
第19問
右前腕に持続点滴をしている患者の寝衣交換で適切なのはどれか。
-
1.左袖から脱ぎ、右袖から着る。
-
2.左袖から脱ぎ、左袖から着る。
-
3.右袖から脱ぎ、左袖から着る。
-
4.右袖から脱ぎ、右袖から着る。
第20問
転倒・転落の危険性が高い成人の入院患者に看護師が行う対応で正しいのはどれか。
-
1.夜間はおむつを使用する。
-
2.履物はスリッパを使用する。
-
3.離床センサーの使用は控える。
-
4.端坐位時に足底が床につくベッドの高さにする。
第29問
介護保険の第1号被保険者で正しいのはどれか。
-
1.介護保険料は全国同額である。
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2.介護保険被保険者証が交付される。
-
3.40歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
-
4.介護保険給付の利用者負担は一律3割である。
-
-
第32問
ハヴィガースト, R.J.(Havighurst,R.J.)の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。
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1.成長に伴い発達課題は消失する。
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2.各発達段階の発達課題は独立している。
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3.身体面の変化と発達課題は無関係である。
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4.発達課題の達成は個人の生活と関連する。
第33問
風疹(rubella)の疑いがある入院患者の隔離予防策で適切なのはどれか。
-
1.標準予防策
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2.標準予防策と接触感染予防策
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3.標準予防策と飛沫感染予防策
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4.標準予防策と空気感染予防策
第35問
嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。
-
1.嚥下後10秒間で評価する。
-
2.嚥下動作の準備期を評価する。
-
3.嚥下後の呼吸状態を評価する。
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4.80mLの水の嚥下状況を評価する。
第38問
成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。
-
1.筋肉内注射は大殿筋に行う。
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2.点眼薬は結膜嚢に滴下する。
-
3.皮下注射は前腕内側に行う。
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4.食間の指示の経口薬は食事中に服用させる。
第40問
成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。
-
1.造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
-
2.使い捨てカイロは装着したままでよい。
-
3.検査中は手足を自由に動かしてよい。
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4.補聴器は装着したままでよい。
第41問
Aさん(48歳、男性)は、仕事中に生じた胸部と右肩の違和感を主訴に来院した。バイタルサインは安定しているが、スタンォード分類B型の急性大動脈解離(acute aortic dissection)と診断され、医師から手術を勧められた。 治療の選択で迷っている様子のAさんへの対応で適切なのはどれか。
-
1.「医師からの治療のリスクや合併症の説明で、不明な点はありますか」
-
2.「手術を受けるか受けないか、すぐに決めたほうがよいです」
-
3.「医師の判断に任せるのが一番よいと思います」
-
4.「緊急度が高いので、話はあとにしましょう」
第42問
Aさん(64歳、男性)は、2年前に前立腺癌(prostate cancer)と診断され、内分泌療法を受けていた。1か月前から体動時に強い痛みが腰部に生じるようになり、外来を受診したところ腰椎転移と診断された。 Aさんに生じている痛みで最も考えられるのはどれか。
-
1.関連痛
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2.体性痛
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3.中枢痛
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4.内臓痛
第43問
成人患者の気管支喘息(bronchial asthma)の治療で正しいのはどれか。
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1.テオフィリンの投与中は血中濃度の測定が必要である。
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2.副腎皮質ステロイド薬吸入後の含嗽は必要ない。
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3.インフルエンザワクチン接種は禁忌である。
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4.発作時にはβ遮断薬を内服する。
第44問
経皮的腎生検を受ける患者への説明で適切なのはどれか。
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1.検査中の体位は仰臥位とする。
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2.穿刺時にくり返し深呼吸をする。
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3.検査後はベッド上安静とする。
-
4.検査後2日間は禁食にする。
-
-
第46問
慢性副鼻腔炎(chronic sinusitis)の手術を受けた患者に対する説明で適切なのはどれか。
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1.咽頭にたまった分泌物は飲んでも良い。
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2.臥床時は頭部を低く保つ。
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3.手術当日から入浴が可能である。
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4.物が二重に見えるときは看護師に伝える。
第47問
サクセスフルエイジングの説明で適切なのはどれか。
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1.老化の過程にうまく適応する。
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2.権威のある者によって一方的に守られる。
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3.生命あるものに共通して起こる現象である。
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4.社会的な役割から離脱することで自由になる。
第49問
Aさん(76歳、女性)は、ステージ2の慢性腎臓病(chronic kidney disease)と診断された。身長146cm、体重50kg。日常生活は自立し、毎日家事をしている。週2回、ビールをグラス1杯程度飲んでいる。 Aさんへの生活指導の内容で優先されるのはどれか。
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1.安静
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2.禁酒
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3.減塩
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4.体重の減量
第50問
認知症高齢者との対話で適切なのはどれか。
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1.表情を見せながら話す。
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2.高齢者の横から話しかける。
-
3.会話の内容を記憶しているか確認する。
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4.言葉が出てこない時は思い出すまで待ち続ける。
第51問
介護保険制度における地域密着型サービスはどれか。
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1.介護老人保健施設
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2.介護老人福祉施設
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3.通所リハビリテーション
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4.認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉
第53問
小児慢性特定疾病対策における医療費助成で正しいのはどれか。
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1.対象は5疾患群である。
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2.対象年齢は20歳未満である。
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3.医療費の自己負担分の一部を助成する。
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4.難病の患者に対する医療等に関する法律に定められている。
第54問
乳幼児の正常な言語発達で正しいのはどれか。
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1.生後1か月で喃語が出始める。
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2.生後6か月で意味のある1語が言える。
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3.1歳2か月で2語文を話す。
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4.4歳で4つの色を正しく言える。
第55問
離乳の開始で正しいのはどれか。
-
1.離乳食は1日2回から開始する。
-
2.人工乳はフォローアップミルクにする。
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3.哺乳反射の減弱が開始時の目安のひとつである。
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4.離乳食は歯ぐきでつぶせる硬さのものから始める。
第57問
人間の性の意義と特質の組合せで適切なのはどれか。
-
1.快楽性としての性―種の保存
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2.生殖性としての性―心理・社会的属性
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3.性役割としての性―性的指向
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4.連帯性としての性―人間関係の形成
第58問
出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。
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1.先天性疾患のほとんどを診断することができる。
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2.診断された染色体異常は治療が可能である。
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3.合併症として流早産のリスクがある。
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4.妊娠22週以降は検査できない。
-
-
第61問
知的障害(intellectual disability)〈精神遅滞(mental retardation)〉の原因となる疾患はどれか。
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1.統合失調症(schizophrenia)
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2.フェニルケトン尿症(phenylketonuria)
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3.Alzheimer〈アルツハイマー〉病(Alzheimer disease)
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4.Creutzfeldt-Jakob〈クロイツフェルト・ヤコブ〉病(Creutzfeldt-Jakob disease)
第62問
Aさん(24歳、男性)は、昼間の過剰な眠気を主訴に来院した。半年前に居眠り運転で交通事故を起こした。入眠時の幻視や睡眠と覚醒の移行期に体を動かせなくなることがある。また、笑ったり、怒ったりしたときに脱力してしまうこともある。 最も考えられる疾患はどれか。
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1.睡眠時遊行症(sleepwalking(somnambulism))
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2.ナルコレプシー(narcolepsy)
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3.睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)
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4.睡眠・覚醒スケジュール障害(sleep-wake schedule disorders)
第63問
現在の日本の精神医療で正しいのはどれか。
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1.精神保健福祉センターは各市町村に設置されている。
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2.精神病床に入院している患者の疾患別内訳では認知症が最も多い。
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3.精神障害者保健福祉手帳制度によって通院医療費の給付が行われる。
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4.人口当たりの精神病床数は経済協力開発機構〈OECD〉加盟国の中では最も多い。
第64問
Aさん(60歳、女性)は、統合失調症(schizophrenia)で10年間入院していた。来月退院予定となったため、Aさん、医師、看護師でチームを作り、退院支援計画を立てることになった。Aさんは「両親も亡くなってしまい、これからの生活費や住む場所がとても心配だ」と訴えてきた。 退院支援を進めるにあたり、チームに加わるメンバーで最も適切なのはどれか。
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1.薬剤師
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2.精神保健福祉士
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3.ピアサポーター
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4.臨床心理技術者(臨床心理士・公認心理師等)
第65問
訪問看護制度で正しいのはどれか。
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1.管理栄養士による訪問は保険請求できる。
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2.精神科訪問看護は医療保険から給付される。
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3.医療処置がなければ訪問看護指示書は不要である。
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4.訪問看護事業所の開設には常勤換算で3人以上の看護職員が必要である。
第66問
Aさん(85歳、女性)は、1人暮らし。日常生活は自立しており、健康のために毎日20~30分のウォーキングをしている。夜間は、廊下を歩いて1、2回トイレに行く。 Aさんの現時点での家屋環境の整備で最も優先されるのはどれか。
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1.便座の高さを高くする。
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2.廊下に手すりを設置する。
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3.トイレの扉を引き戸にする。
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4.廊下に足元照明を設置する。
第67問
Aさん(52歳、男性、独身)は、銀行員。切除不能の大腸癌(colon cancer)と診断され、外来で抗癌薬の点滴静脈内注射を受けることになった。Aさんは「治療を受けながら仕事を続けたいのですが、どうすれば良いか教えてください」と外来看護師に相談した。 外来看護師が行うAさんへの助言で最も適切なのはどれか。
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1.「所属部署の変更を上司に申し出ましょう」
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2.「副作用が出てから対応を考えましょう」
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3.「会社の健康管理部門に相談しましょう」
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4.「有給休暇を使って治療を受けましょう」
第68問
家族からネグレクトを受けている高齢者について、地域包括支援センターに通報があった。 この通報を受けた地域包括支援センターが行う業務はどれか。
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1.権利擁護
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2.総合相談支援
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3.介護予防ケアマネジメント
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4.包括的・継続的ケアマネジメント支援
第69問
病院では、育児中の時短勤務、夜勤専従、非常勤など多様な労働時間や雇用形態の看護師が働いている。 看護管理者が行うマネジメントで最も優先するのはどれか。
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1.夜勤専従の看護師の休暇を増やす。
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2.育児中の看護師の院内研修を免除する。
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3.非常勤看護師は患者の受け持ちを免除する。
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4.特定の看護師に仕事が集中しないよう調整する。
第70問
診療情報の取り扱いで適切なのはどれか。
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1.診療情報の開示請求は患者本人に限られる。
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2.医療者は患者が情報提供を受けることを拒んでも説明する。
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3.2類感染症の届出は患者本人の同意を得なければならない。
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4.他院へのセカンドオピニオンを希望する患者に診療情報を提供する。
第71問
医療法における病院の医療安全管理体制で正しいのはどれか。
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1.医療安全管理のために必要な研修を2年に1回行わなければならない。
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2.医療安全管理のための指針を整備しなければならない。
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3.特定機能病院の医療安全管理者は兼任でよい。
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4.医薬品安全管理責任者の配置は義務ではない。
第72問
看護師等の人材確保の促進に関する法律における離職等の届出で適切なのはどれか。
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1.届出は義務である。
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2.届出先は保健所である。
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3.離職を予定する場合に事前に届け出なければならない。
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4.免許取得後すぐに就職しない場合は届け出るよう努める。
第73問
国際社会が抱えるヘルスケアを含む課題に対して、すべての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標で、2015年の国連サミットで採択されたのはどれか。
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1.ヘルスフォーオール21(Health For All in the 21st century:HFA21)
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2.ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals:MDGs)
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3.持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)
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4.国連開発目標(International Development Goals:IDGs)
第74問
採血の際、血液が凝固するのを防ぐために試験管にクエン酸の結晶を入れておくことがある。 クエン酸によって血液から除かれるのはどれか。
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1.トロンビン
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2.プラスミン
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3.カルシウムイオン
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4.ナトリウムイオン
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5.フィブリノーゲン
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-
第77問
臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
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1.膵臓―グルカゴン
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2.副腎―プロラクチン
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3.腎臓―アルドステロン
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4.脳下垂体―インクレチン
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5.視床下部―テストステロン
第80問
急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)患者の合併症を早期に発見するための徴候で正しいのはどれか。
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1.皮疹の出現
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2.頻脈の出現
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3.時間尿の増加
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4.腹壁静脈の怒張
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5.うっ血乳頭の出現
第81問
Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の患者にみられる実行機能障害はどれか。
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1.シャツを前後反対に着る。
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2.調理の手順がわからなくなる。
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3.物音がすると食事を中断する。
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4.鏡に映った自分の姿に話しかける。
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5.歯ブラシで髪の毛をとかそうとする。
第84問
アナフィラキシーショック(anaphylactic shock)で正しいのはどれか。2つ選べ。
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1.徐脈になる。
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2.重症例では死に至る。
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3.気道粘膜の浮腫を生じる。
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4.III型アレルギー反応である。
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5.副腎皮質ステロイドは禁忌である。
第85問
前立腺肥大症(benign prostatic hyperplasia)で正しいのはどれか。2つ選べ。
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1.進行すると水腎症(hydronephrosis)となる。
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2.外科治療は経尿道的前立腺切除術を行う。
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3.直腸診で石の様な硬さの前立腺を触知する。
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4.前立腺を縮小させるために男性ホルモン薬を用いる。
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5.前立腺特異抗原〈prostate specific antigen:PSA〉値が100ng/mL以上となる。
第86問
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく五類感染症はどれか。2つ選べ。
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1.後天性免疫不全症候群〈AIDS〉(acquired immunodeficiency syndrome)
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2.腸管出血性大腸菌感染症(enterohemorrhagic E.coli infection)
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3.つつが虫病(tsutsugamushi disease)
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4.日本脳炎(Japanese encephalitis)
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5.梅毒(syphilis)
第87問
感覚性失語のある成人患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。2つ選べ。
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1.短文で話しかける。
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2.身振りを加えて話す。
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3.多くの話題を提供する。
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4.耳元に近づき大きな声で話す。
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5.open-ended question〈開かれた質問〉を用いる。
第88問
交通事故によって脊髄損傷(spinal cord injury)で入院した下肢に麻痺のある成人患者。 職場復帰に向けて、看護師が患者に説明する内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
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1.自己導尿は自宅で行う。
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2.仕事中は飲水を制限する。
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3.車椅子には体圧分散マットを使用する。
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4.残業する場合の休憩時間は不要である。
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5.職場の担当者に自分の病気について伝える。
第89問
人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
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1.装具の交換は便が漏れない限り不要である。
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2.装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。
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3.洗浄後のストーマはドライヤーで乾かす。
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4.装具の穴はストーマと同じ大きさにする。
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5.装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。
第90問
妊娠36週の妊婦にNST〈non-stress test〉を行うため、分娩監視装置を装着することになった。 妊婦への説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
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1.「胎児の健康状態を判定します」
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2.「所要時間は10分です」
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3.「排尿を済ませて下さい」
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4.「仰向けで行います」
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5.「固定用ベルトを1本使用します」
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第91問
Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)と診断され、1回の入院歴がある。退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。 身体所見:体温35.4℃、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。意識は清明だが不安げな表情をしている。 検査所見:赤血球278万/μL、Hb 8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K 3.9mEq/L、血糖102mg/dL。 入院時のAさんの状態として考えられるのはどれか。
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1.急性アルコール中毒(acute alcohol intoxication)
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2.食道静脈瘤破裂(rupture of esophageal varices)
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3.迷走神経反射
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4.低血糖発作
第92問
Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)と診断され、1回の入院歴がある。退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。 身体所見:体温35.4℃、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。意識は清明だが不安げな表情をしている。 検査所見:赤血球278万/μL、Hb 8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K 3.9mEq/L、血糖102mg/dL。 入院から4日が経過し、Aさんは医師から「C型肝炎、肝硬変の患者は肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)を発症することがある」と説明を受けた。Aさんはスクリーニングの目的で、肝臓から骨盤内臓器までの範囲で腹部超音波検査を受けることになった。 検査前日に看護師が行う説明で正しいのはどれか。
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1.「検査直前に排尿を済ませてください」
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2.「おならは検査が終わるまで我慢してください」
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3.「造影剤のアレルギーがあれば教えてください」
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4.「検査当日は、起床時から飲食物を摂取しないでください」
第93問
Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)と診断され、1回の入院歴がある。退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。 身体所見:体温35.4℃、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。意識は清明だが不安げな表情をしている。 検査所見:赤血球278万/μL、Hb 8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K 3.9mEq/L、血糖102mg/dL。 検査の結果、C型肝炎対し抗ウイルス療法が開始され、退院後は定期的に外来通院することになった。 退院に向けたAさんへの食事指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
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1.禁酒する。
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2.食物繊維を控える。
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3.高蛋白食を摂取する。
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4.カリウム制限をする。
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5.熱い食べものを避ける。
第94問
Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症(hypertention)、脂質異常症(dyslipidemia)を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞(cerebral infarction)の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール〈GCS〉E3V4M5、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c 5.8%、心電図では、RR間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。 Aさんの脳梗塞の原因で考えられるのはどれか。2つ選べ。
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1.糖尿病(diabetes mellitus)
-
2.胃潰瘍(gastric ulcer)
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3.高血圧症(hypertention)
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4.心房細動(atrial fibrillation)
-
5.心房粗動(atrial flutter)
第95問
Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症(hypertention)、脂質異常症(dyslipidemia)を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞(cerebral infarction)の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール〈GCS〉E3V4M5、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c 5.8%、心電図では、RR間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。 入院から3週が経過し、リハビリテーションによって日常生活動作〈ADL〉は改善しているが、夜間は眠れず、食欲も低下している。Aさんは「なかなか良くならない。何もできなくなってしまった」と話している。 現在のAさんへの声かけで、最も適切なのはどれか。
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1.「時間が経てば良くなりますよ」
-
2.「リハビリをがんばりましょう」
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3.「同じ病気の患者さんをご紹介しますね」
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4.「なかなか良くならないと感じているのですね」
第96問
Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症(hypertention)、脂質異常症(dyslipidemia)を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞(cerebral infarction)の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール〈GCS〉E3V4M5、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c 5.8%、心電図では、RR間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。 転棟から6週が経過し、退院に向けて多職種チームでカンファレンスを開催することになった。Aさんは、外来でのリハビリテーションを継続しながら元の職場への復帰を希望している。 Aさんの退院前のカンファレンスで適切なのはどれか。
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1.チームリーダーの職種は医師である。
-
2.カンファレンスにAさんの妻の参加は不要である。
-
3.Aさんのリハビリテーションの目標は医師が決定する。
-
4.Aさんのリハビリテーションの内容はチームで評価する。
第97問
Aさん(82歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準IIb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。 身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。 検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。 外来の看護師が介護職員から追加で収集するAさんの情報で、最も優先するのはどれか。
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1.過去1週間の体温の変動
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2.昨日の睡眠状態
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3.全身の皮膚状態
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4.入所時の体重
第98問
Aさん(82歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準IIb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。 身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。 検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。 Aさんは入院し、点滴静脈内注射が開始された。Aさんの顔色は良くなり眠っているため、介護職員は施設に戻った。看護師がAさんの様子を確認するため病室へ行くと、目が覚めたAさんは「誰かいないの」と大声を出し、興奮した様子で点滴静脈内注射のラインを外そうとしていた。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
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1.睡眠薬を与薬する。
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2.入院中であることを伝える。
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3.興奮が落ち着くまで身体拘束を行う。
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4.息子に退院まで付き添うよう連絡する。
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5.点滴静脈内注射のラインを見えないようにする。
第99問
Aさん(82歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準IIb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。 身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。 検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。 入院後3日。Aさんは開始された食事を全量摂取し、活気が出てきた。Aさんは自ら水分を摂ることはなかったが、看護師がお茶を勧めると、少量ずつ摂取している。体重47kg。Aさんの尿の性状は淡黄色で尿臭はなく、血液検査データは改善して基準値となったため、点滴静脈内注射が中止となり、退院が決まった。 Aさんが外来受診時と同じ状態を起こさないために、看護師が介護職員に伝える予防策で適切なのはどれか。
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1.室温は30℃に保つ。
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2.8g/日の食塩を摂取する。
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3.カフェインを含む水分を摂取する。
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4.熱の放散を抑制する衣類を選択する。
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5.食事を含めて1,300mL/日の水分を摂取する。
第100問
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く、年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。 Aちゃんは、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ、元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親とともに救急外来を受診した。口元での喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。救急外来受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数36/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%であった。 Aちゃんの気管支喘息の発作強度はどれか。
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1.小発作
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2.中発作
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3.大発作
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4.呼吸不全
第101問
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く、年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。 Aちゃんは、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ、元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親とともに救急外来を受診した。 救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。 この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
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1.排痰を促す。
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2.胸式呼吸を促す。
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3.水分摂取を控える。
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4.ベッド上安静とする。
第102問
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く、年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。 Aちゃんは、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ、元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親とともに救急外来を受診した。 救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉94%であったため入院することになった。 気管支喘息による発作は軽快して点滴静脈内注射が中止された。咳嗽が軽度あるが全身状態は良好であるため、退院が決定した。Aちゃんに学校での生活状況を確認すると「最近、喘息発作はなかったけど、体育の時は咳が出たり苦しくなったりすることが時々あった」と話した。そのため、Aちゃんと母親に、退院後も抗アレルギー薬の内服と副腎皮質ステロイド薬の吸入を続けるように医師から説明された。 看護師のAちゃんに対する退院後の指導で適切なのはどれか。
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1.「咳が出なくても体育の授業は見学しましょう」
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2.「学校で咳が続くときは先生に伝えましょう」
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3.「咳が出なくなったら薬はやめましょう」
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4.「部屋の空気の入れ替えはやめましょう」
第103問
Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15~20分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症(intussusception)が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1℃であった。 浣腸後に想定される反応便はどれか。
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1.兎糞便
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2.タール便
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3.灰白色便
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4.米のとぎ汁様便
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5.イチゴゼリー様便
第104問
Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15~20分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症(intussusception)が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1℃であった。 Aちゃんへの腹部超音波検査の結果、腸重積症の診断が確定し、静脈内注射による鎮静下で高圧浣腸が行われることになった。 看護師が一連の処置の準備をするにあたり、最も重要な物品はどれか。
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1.潤滑ゼリー
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2.替えのおむつ
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3.ガーグルベースン
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4.経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉モニター
第105問
Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15~20分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症(intussusception)が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1℃であった。 Aちゃんは、高圧浣腸により重積が整復され、経過観察のため入院した。翌朝、経口摂取が可能となり、状態も落ちついているため退院が決定した。保護者から「退院後に何か注意することはありますか」と看護師に質問があった。 保護者への説明で適切なのはどれか。
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1.「月1回の受診をしてください」
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2.「3日間は入浴を控えてください」
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3.「1週間は離乳食を1日1回にしてください」
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4.「同じような症状が出たら受診してください」
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第106問
Aさん(28歳、初産婦)は、夫(30歳)と2人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病〈GDM〉(gestational diabetes mellitus)と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050gの男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3℃、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であった。 児への対応で最も優先するのはどれか。
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1.沐浴
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2.血糖値の測定
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3.経皮的黄疸計での測定
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4.ビタミンK2シロップの与薬
第107問
Aさん(28歳、初産婦)は、夫(30歳)と2人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病〈GDM〉(gestational diabetes mellitus)と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050gの男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3℃、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であった。 手術後1日。Aさんのバイタルサインは、体温37.3℃、脈拍68/分、血圧124/66mmHgであった。排ガスはあるが、排便はない。Aさんは膀胱留置カテーテルの抜去後、看護師に付き添われ歩いて室内のトイレに行った。排尿後、すぐにベッドに横になった。Aさんは「起き上がってから頭が痛くなりました。めまいやふらつきはありませんでした」と看護師に話す。子宮底の高さは臍高、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられた。後陣痛はない。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。
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1.手術前から着用している弾性ストッキングを脱がせる。
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2.腹部の冷罨法を行う。
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3.床上排泄を促す。
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4.水分摂取を促す。
第108問
Aさん(28歳、初産婦)は、夫(30歳)と2人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病〈GDM〉(gestational diabetes mellitus)と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050gの男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3℃、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であった。 手術後7日。Aさんの術後の経過は良好である。Aさんの母乳分泌は良好で、母乳で育てていくことを希望している。Aさんは「2年後にもう1人、子どもが欲しいと思っています。避妊をどうしたらいいでしょうか」と話す。 Aさんに対する看護師の説明で適切なのはどれか。
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1.「子宮内避妊器具〈IUD〉は使用できません」
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2.「低用量ピルは産後1か月から使用できます」
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3.「母乳を与えている間は避妊の必要はありません」
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4.「コンドームは性生活を再開するときから使用できます」
第109問
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。 Aさんは、入院後10日から日中に臥床するようになった。夜間は熟睡している。食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。 この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。
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1.食事介助をする。
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2.一緒に院内を散歩する。
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3.他の入院患者との交流を促す。
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4.日中に臥床しているときは声かけを控える。
第110問
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。 入院後1か月。Aさんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。 身体所見:身長170cm、6時の体重60kg、17時の体重63kg、体温36.4℃、呼吸数18/分、脈拍76/分、血圧124/70mmHg。 検査所見:クレアチンキナーゼ〈CK〉190IU/L〈U/L〉、空腹時血糖102mg/dL、HbA1c 5.0%、Na 128mEq/L、K 3.5mEq/L、総コレステロール180mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL。 Aさんの状況で最も考えられるのはどれか。
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1.水中毒(water intoxication)
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2.悪性症候群(malignant syndrome)
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3.セロトニン症候群(serotonin syndrome)
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4.メタボリック症候群(metabolic syndrome)
第111問
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。 入院後2か月。Aさんは症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。Aさんは看護師に「病気はすっかりよくなったのに、ずっと薬を飲まなければならないのか。体がだるく、体力が落ちた気がする。朝から学校へ行けるかどうか心配だ」と話した。 Aさんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。
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1.服薬心理教育
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2.食事への援助
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3.筋力トレーニングの指導
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4.アサーティブトレーニングの指導
第112問
Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病(depression)と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。 入院時の看護師のAさんに対する関わりで適切なのはどれか。
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1.いま死にたい気持ちがあるか尋ねる。
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2.命を大切にしたほうがよいと伝える。
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3.死ぬ気があれば何でもできると話をする。
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4.家族が悲しむから死んではいけないと伝える。
第113問
Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病(depression)と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。 入院後1か月、Aさんのうつ症状は改善を認めたが、同室患者とトラブルが続き、不眠や多弁傾向となった。また焦燥感が強く落ち着いて食事ができなくなった。そのため双極性障害(bipolar disorder)と診断され、主治医から炭酸リチウムの内服の指示が出た。Aさんは炭酸リチウムを服用して1週後、手の震え、嘔気が出現した。 Aさんの手の震え、嘔気の原因を判断するための検査で最も適切なのはどれか。
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1.尿検査
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2.髄液検査
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3.頭部MRI検査
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4.薬物血中濃度検査
第114問
Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病(depression)と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。 入院後3か月、Aさんは退院予定となり、元の職場に戻るための準備をすることになった。Aさんは「すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていた。 Aさんの職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか。
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1.自立訓練
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2.就労移行支援
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3.就労継続支援
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4.精神科デイケア
第115問
Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)〈ALS〉と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全(chronic renal failure)のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。 Aさんが利用する在宅サービスで最も優先度が高いのはどれか。
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1.定期巡回・随時対応型訪問介護看護
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2.通所リハビリテーション
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3.短期入所生活介護
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4.療養通所介護
第116問
Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)〈ALS〉と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全(chronic renal failure)のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。 退院から1週後に妻から訪問看護ステーションに連絡があり「人工呼吸器のアラームが鳴り続けていて、どうしたらいいのかわかりません。低圧アラームが点灯しています。気管カニューレも抜けていないし、呼吸もいつも通りにしているように見えます」と尋ねた。 この時の訪問看護師の妻への回答で正しいのはどれか。
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1.「気管内の吸引を行ってください」
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2.「回路にゆるみがないか確認してください」
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3.「電源プラグが抜けていないか確認してください」
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4.「ウォータートラップに水が溜まっていないか確認してください」
第117問
Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)〈ALS〉と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全(chronic renal failure)のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。 退院から2週後、妻から「昨日、私が透析を受けている病院で災害が発生した場合の診療について説明がありました。在宅での生活にも少し慣れてきたし、夫のことも気になるので、あらためて災害に備えておきたいのですが、何から始めればよいでしょうか」と訪問看護師に相談があった。 訪問看護師が妻に指導する内容で最も優先度が高いのはどれか。
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1.予備の電源の選び方
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2.福祉避難所への移動手段
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3.災害用持ち出し物品の準備
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4.足踏み式吸引器の使用方法
第118問
Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親(78歳)と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉I-3。バイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。 Aさんの状態で考えられるのはどれか。
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1.出血性ショック
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2.イレウス
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3.低血糖
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4.脱水
第119問
Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親(78歳)と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉I-3。バイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。 Aさんは緊急入院となり、医師から「少なくとも2週間程度の入院が必要です」と説明を受けた。立ち会っていた看護師長にAさんは「最近、父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともあるので、家に帰せません。何とかなりませんか」と訴えた。父親は要介護認定を受けているが、現在は介護保険サービスを利用せず、Aさんが介護をしながら生活していた。 Aさんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。
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1.自院への入院を調整する。
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2.地域包括支援センターに相談する。
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3.精神保健福祉センターに相談する。
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4.特別養護老人ホームに入所相談する。
第120問
Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親(78歳)と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉I-3。バイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。 Aさんは、医師から「検査の結果、スキルス胃癌(scirrhous gastric carcinoma)でした。膵臓や広範囲な腹膜への転移があって手術ができない状態でした。おそらく余命半年だと思います」と告知され、1週後に退院となった。退院後3か月、Aさんは外来看護師に「ずいぶん腰痛と腹痛がひどく、腹水が溜まって動くのも大変になってきました。最期は人工呼吸器の装着など延命をしたくないのですが、それを意識がなくなったあとにも医師に伝える方法はありますか」と尋ねた。そこで、看護師はAさんにリビングウィルの説明をすることにした。 Aさんに対して看護師が行うリビングウィルの説明で正しいのはどれか。
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1.「法律で定められた文書です」
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2.「父親のグリーフケアに必要な書類です」
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3.「Aさんの自由意思で作成することができます」
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4.「一度作成すると内容を変更することはできません」
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年度別過去問題集
2015年度 (第105回)
第107回看護師国家試験 採点除外等問題の対象は10問です。
L午前の問題:[2][9][11][83] L午後の問題:[4][5][12][22][24][114]