• 2022年10月18日
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先輩看護師に助けを求めたいけど、忙しそうで声をかけづらい。どうすべき?

 

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多重課題で手が回らず、ヘルプを求めたいけど、看護師はみんな忙しいので声をかけづらい……。どうしたらいい? このお悩みに対して、人気ブロガーのDJあおいさん、作家のワタナベ薫さん、産業医の井上智介さんらスペシャリスト3人がアドバイスします!

イラスト:菜々子

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

先輩看護師に助けを求めたいけど、忙しそうで声をかけづらい。どうすべき?

相談者

看護師1年目です。

どうしても多重課題になりがちで、優先順位をつけて進めても、なかなか1人では終わらず、時間が押してしまうことがあります。

1人で実施できないと分かった時点で先輩に声をかけたほうがいいとは自分でも思います。

ですが、先輩看護師も他の業務で忙しそうなので、ご迷惑をかけるのもいけないですし、いつもなんと声をかけていいのか分からず困っています。

忙しくしている先輩看護師への声の掛け方についてアドバイスをいただけないでしょうか。

出典:マイナビ看護師

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スペシャリスト3人のアドバイスは?

人気ブロガー
DJあおいさん

仕事で助けを求めてしまうと、「自分の限界を露呈することになってしまうのではないか」「悪い印象を与えてしまうのではないか」そう思ってしまうとなかなか助けを求めることができなくなってしまいますよね。

助けを求めると自分の限界を露呈してしまうのは事実なのですが、助けを求めることで悪い印象を与えてしまうというのは単なる思い過ごし。

実は人には『誰かを助けたい』という欲求があって、そして『助けた人を好きになる』という心理作用もあります。助けを求めることは、悪い印象を与えるどころか好感度を上げることにも繋がるのですよ。実際に好感度の高い人は、他者にうまく頼っている傾向があります。

ですから、相談者さんのその心配は取り越し苦労なので安心して助けを求めてください。ただ気を付けてほしいのは、誰かに好かれたいがために助けを求めないこと。それをやってしまうと、あざとさが伝わってしまいますからね(by DJあおいさん)。


ワタナベ薫_profile

実業家
ワタナベ薫さん

まずは、先輩看護師たちに「どうしても時間が間に合わない時は、どうしたらいいか教えていただけますか?」などと手が回らないときの対処法を事前に聞いておくとよいでしょう。

緊急性が高い場合は、先輩看護師に進捗を報告し指示を仰ぎましょう。

大事なことは、決して手遅れになってからお願いしないこと。できないことを放置しておくと、後から大変なことになってしまうかもしれません。

とはいっても、先輩にお願いはしづらいもの。解決策としておすすめは、こまめに同期を手伝ってあげること。自分が困った時のお願いが通りやすくなります。

心理学で言う『好意の返報性』。何かをしてもらったら、何かお返しがしたくなるので、常日頃から、他の方を助けることを意識してみるといいかもしれませんね。(byワタナベ薫さん)。


産業医
井上智介さん

看護師1年目だと周りのほとんどが先輩なので、力を貸して欲しいとお願いするのは大変ですよね。そこで次の3ステップを利用してみてください。

最初に声をかける時「すみません、今1つ相談してもいいですか?」というように、“お願い”よりも“相談”というワードを使うと、先輩に聞く耳を持ってもらいやすくなります。

さらに相手の都合のいいタイミングを確認することで、「今すぐは無理だけど、10分後ならいいよ!」と自然にアポをとりやすくなります。

次のステップでは、相談理由と先輩にお願いしたい内容を伝えましょう。

「Aに思った以上に長い時間がかかったので、Bを手伝ってもらえないでしょうか」のような具合ですね。ここでは相談理由の内容より、先輩に“どうして欲しいのか”をハッキリと具体的に伝えてください。

最後のステップは感謝です。

手伝ってもらえそうな時は当然ですが、断られた時も「話を聞いてもらって“ありがとうございます”」と感謝で締めくくるようにしましょう。それだけで、お互いの関係をギクシャクさせず、次に相談した時にはOKをもらいやすくなりますから(by 井上智介さん)。


三者三様のアドバイス、いかがでしたか? 先輩看護師への配慮ができる素敵な相談者さんだからこそのお悩み。頼まれた側も頼みを叶えやすいように相談するとよさそうです。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

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DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 』(ワニブックス)、『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(KADOKAWA)、『結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。』(幻冬舎)など。

ワタナベ薫さん
株式会社WJプロダクツ代表取締役
メンタルコーチ、作家。国内最大級のオンラインサロン運営やコーチング養成スクール運営など。女性たちの悩みを解決すべく人生を謳歌する方法を発信している。自身がプロデュースした手帳『人生が変わる未来手帳』ほか、著書多数。

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター

産業医・精神科医。大阪府在住。島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。すべての人に「大ざっぱ(rough)」に「笑って(laugh)」人生を楽しんでもらいたいという思いから「ラフドクター」と名乗り、赤縁の眼鏡、金色のアフロヘアと白衣姿でSNSや講演会などで心をラクにするコツや働く人へのメッセージを積極的に発信中。著書に『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(大和出版)など。

著者プロフィール