• 2024年4月9日
  • 2024年4月2日

言われたことしかできない後輩。自主的に行動を促すにはどうしたらいい?

 

指示したことはちゃんとできるんだけど、能動的には動けない後輩をどう教育したらいい? このお悩みに対して精神科医の井上智介さん、看護師兼ロリータモデルの青木美沙子さん、ブロガーのDJあおいさんがアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

言われたことしかできない後輩。自主的に行動を促すにはどうしたらいい?

相談者
指示したことはちゃんとやってくれる後輩。真面目で、とてもいい子です。

だけど、能動的に考えてアクションすることは苦手で、応用が効きません。

正直、言われた仕事をこなすだけってただのタスクになっちゃうし、楽しくないと思うんです。

自分でいろいろ提案したり、挑戦してみたりして欲しいのに、指示待ちになっているのをなんとかしたい…。

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん
優秀なのは後輩ではなく相談者さんですね。というのも、後輩が指示待ちなのは、あなたが後輩に対して明確に、かつ具体的に伝える力があるからです。

後輩としては、やはりミスも失敗もしたくはありません。とくに少なからず人命に関わることであればなおさらです。

しかし、このままであれば本人の成長にはならないので、まずは失敗に対する恐怖心を軽減してあげることから心がけましょう。たとえば、「何があっても自分が責任をとるからやってみて」「評価は減点方式じゃないから安心してね」と日頃から声かけをすることです。

そのうえで、あなたからの質問回数を増やしましょう。

「この処置が終わったら、次は何に気を付つけたらいいと思う?」「どのような準備が必要?」と、その行動の1つ先を想像させる質問を多用する意識で接してください。

あくまでも、後輩に自分で考える経験を積んでもらうことが目的なので、あなたとしては「サクッと指示した方が早い…」と思っても、グッと我慢することを忘れないで下さいね(by 井上智介さん)。


ロリータモデル・看護師
青木美沙子さん
私も看護師1〜2年目の時は、自信がなく、先輩に言われたことをやるという働き方をしていました。

しかし、3年目になり、夜勤でリーダーを担当したり、プリセプターになったり、必然的にリーダーシップを発揮しなければいけない時がきて変化したんです。

後輩ができたり、リーダー業を任されるようになったりすると、自主性や判断能力が必要になってくるので、必然的に変わると思います。環境が人を変えるんです。

病棟によってさまざまな組織図があるとは思いますが、リーダーなど責任ある立場をフォローしながらやっていくと、きっとその後輩も変わると思います。経験が人に自信を与えてくれるはず。その自信を手に入れるまで、長い目で見守ってあげてください(by青木美沙子さん)。


人気ブロガー
DJあおいさん
人間は基本的に、自分で考えて行動したい生き物です。何の制限もなければ、人は勝手に自分で考えて行動します。

それが出来ないのは、何らかのブレーキが効いてしまっているということ。過去に取り返しのつかない失敗をした経験があったとか、気まぐれなブラック上司のダブルバインドにより、思考停止で顔色を伺うことしかできなくなってしまったとか、行動できない原因が必ずあるはずです。

そのトラウマを引き出し、解凍してあげることが最優先であって、そのためにはコミュニケーションで親和性を図ることが大切。

叱るのではなく、怒るのではなく、煽てるのではなく、ぜひ後輩の話を聞いてあげてください。人は自分の話を聞いてくれる人の話を優先して聞くようになりますからね(by DJあおいさん)。


三者三様のアドバイス、いかがでしたか? 相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(大和出版)など。

青木美沙子さん
ロリータファッションモデル / 看護師 / 日本ロリータ協会会長
雑誌『KERA』『姉ageha』でロリータモデルをしつつ正看護師としても働く。2009年、外務省任命カワイイ大使として25カ国45都市以上の国を歴訪。2013年、日本ロリータ協会を設立。ロリータファッションBOOKの発売やプロデュース業も行うなど、精力的に活動している。

DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 』(ワニブックス)、『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(KADOKAWA)、『結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。』(幻冬舎)など。

著者プロフィール