• 2021年8月19日
  • 2023年10月25日

異動の挨拶メール・スピーチの例文を紹介! 押さえておくべきポイントや注意点も

 

社会人として働くなかで、「人事異動」の機会に触れることがあります。しかし、いざ異動が近付くと、「異動の挨拶は誰にすべきか」「どのような挨拶をすれば良いのか」などと悩む方もいるでしょう。

この記事では、異動の際に活かせる挨拶のポイントを解説します。さらに、既存の部署・移動先・取引先ごとのメールやスピーチの例文を紹介しているため、異動の予定がある方はぜひ参考にしてください。

異動の挨拶の3つのポイント

異動が決まったら、引き継ぎや残務処理などによって慌ただしい日々を過ごすこととなります。しかし、どんなに忙しい状態であったとしても、社内の上司や関連部署、社外の取引先への挨拶を忘れてはなりません。お世話になった人へ感謝の気持ちを伝えるとともに、今後も良い関係性を築いていけるよう丁寧な挨拶を心がけましょう。

まずは、挨拶をするタイミングや相手、手段など、異動の挨拶における基本的なポイントを3つ紹介します。

1.異動の挨拶は辞令が通達されてから

異動の挨拶は正式な辞令が通達された後に行うのが原則で、なおかつ後任者が決まってから告げるのが望ましいとされています。「お世話になった人にいち早く報告したい」といった気持ちも分かりますが、内示などの非公開な段階で周囲に告げるのはマナー違反にあたります。また、辞令を受けた後であっても、社内の調整がついていないなど、早い段階での挨拶は避けるべきです。

異動に伴う引き継ぎでは、後任者を決定する必要があります。引き継ぎ作業が遅すぎると混乱を招く可能性があるため、タイミングは企業ごとの慣習や前例に従いましょう。もしくは、内示を受けたタイミングで上司に相談して日程を決定するようにしてください。

2.社内と社外それぞれに異動の挨拶をする

異動の際は、社内の既存部署と異動先および社外の取引先に向けて挨拶をするのがマナーです。挨拶の手段には「スピーチ・電話・メール・挨拶状」があります。

お世話になった上司や関係性が深い同僚には、直接顔を合わせて挨拶したほうが、より感謝の気持ちも伝わりやすくなります。どうしても会って話す機会がない場合のみ、メールや電話で異動の挨拶をしましょう。

3.異動の事実と感謝の気持ちを伝える

異動の挨拶をする際は、お礼や感謝の気持ちも一緒に伝えましょう。
チームや部署でお世話になった上司や同僚には、印象に残ったエピソードや学びを得たことなど、お礼を兼ねて個人的に挨拶すると印象が良く、異動後もより良い関係性が保たれます。

これからお世話になる部署や上司には、抱負や意気込みを述べたり、趣味を伝えて親しみやすさを伝えたりすると好印象を与えられます。

異動の挨拶で伝える内容

異動の挨拶では、以下の内容を意識して伝えるようにしましょう。

  • 何日付でどの部署に異動するのか
  • 印象に残っているエピソード
  • お世話になったお礼
  • 今後の抱負
  • 後任者について

まずは、冒頭で「何日付でどの部署に異動するのか」を伝えます。分かりやすいように端的に伝えるのがポイントです。その後、印象に残っているエピソードとあわせて、お世話になったお礼を伝えます。上司や教育係の人など、特定の社員の名前を挙げてお礼を伝えると良いでしょう。

社外の取引先などに異動の挨拶をする際は、後任者を伝えた際に「自分はいつまで連絡が取れるか」を伝えると親切です。

異動の挨拶メール例文

異動の際は社内の既存の部署と異動先、社外の取引先へそれぞれ挨拶メールを送信するのが一般的です。

ビジネスメールにおいて「件名」は、最初に目につく重要な項目です。メールで異動の挨拶を行う場合、必ず件名に異動の旨を記載しましょう。また、メールではお互いの顔が見えないため、言葉選びや書き方に十分気を配るようにしてください。

既存の部署

既存の部署にメールで挨拶をする際の例文
件名:異動のご挨拶

○○部の皆様

お疲れ様です、○○(氏名)です。
この度、○○月○○日付で○○部から○○部に異動することになりました。
私は新卒で入社して約5年間、○○部でお世話になりました。
皆さまには社会人としての心構えから業務の進め方まで、温かいご指導をいただき、心から感謝しております。
○○部で培った経験を活かし、○○部でも役に立てるよう精進してまいります。
以降の業務は、○○(後任者の氏名)へ引き継ぎます。

メールでのご報告になってしまったことをお許しください。部署は変わりますが、今後もご一緒に仕事をする機会があるかと思います。
引き続き、よろしくお願いいたします。

-------
部署、氏名
電話番号
メールアドレス
-------

既存の部署では異動の挨拶を直接伝える機会があるかと思いますが、必ずしも全員と顔を合わせられるとは限りません。そのため、メールでも挨拶を伝えるようにしましょう。

なお、上記は既存の部署の全員に送信するメールの例文です。特に親しくしていた人やお世話になった人には、具体的なエピソードや感謝の気持ちを添えたメールを個別で送りましょう。

異動先

異動先にメールで挨拶をする際の例文
件名:異動のご挨拶

○○部各位

お疲れ様です。
この度、○○月○○日付で○○部から○○部に着任いたします○○(氏名)と申します。
何卒よろしくお願いいたします。

○○部での仕事にいち早く慣れ、業務に邁進してまいります。
至らない点も多々あるかと思いますが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

緊急の連絡先は下記になりますため、着任前にご用件などございましたらご連絡ください。

皆様とご一緒に働ける日を楽しみにしております。

-------
部署、氏名
電話番号
メールアドレス
-------

「皆様とご一緒に働ける日を楽しみにしております」「これから貢献していきたい」などの意欲を見せる内容は、異動先にとって好印象です。

なお、上記は異動先の部署全員に送信するメールです。直接お世話になる新しい上司には、意気込みや抱負とともに個別に挨拶メールを送りましょう。

取引先

取引先にメールで挨拶をする際の例文
件名:異動のご挨拶と御礼

株式会社○○ ○○部 ○○様

いつもお世話になっております。株式会社○○の○○(氏名)でございます。
私事ではありますが、○○月○○日付で○○部へ異動することとなりました。
本来であれば、直接ご挨拶に伺うべきところではございますが、メールによるご挨拶となりましたことをお詫び申し上げます。

後任は、○○(後任者の氏名)が担当させていただきます。
今までと変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします。

-------
後任者の氏名
後任者の電話番号
後任者のメールアドレス
-------

○○月○○日以降の業務に関するご連絡は、○○(後任者の氏名)までお願いいたします。
改めまして後任の○○からご連絡させていただきますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

私の新しい連絡先は下記のとおりです。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

-------
新しい部署名
電話番号
アドレス
-------

取引先にメールをする際は、スムーズに業務の移行ができるように、必ず後任者の氏名と電話番号、メールアドレスを入力します。このとき、いつから後任者に引き継ぐのかわかるように、「○○月○○日以降の業務に関するご連絡は、○○(後任者の氏名)までお願いいたします」というように、引き継ぐ日付を忘れずに記入するようにしましょう。

異動の挨拶スピーチ例文

既存の部署でのスピーチは、2~3分程度にまとめるのが望ましいとされています。これまで得た教訓や学び、印象に残ったエピソードなどを交えて、感謝の気持ちを伝えましょう。

一方、異動先や取引先でのスピーチは、1~2分程度にまとめるのが一般的です。自己紹介を兼ねて、今後の意気込みや抱負を伝えましょう。第一印象が決まる大切なスピーチであるため、笑顔で明るく話すことを心がけてください。

以下では、既存の部署・異動先・取引先向けのスピーチ例文を紹介します。

既存の部署

既存の部署でのスピーチの例文
お疲れさまです、○○(氏名)です。

この場をお借りして、ご挨拶させていただきます。
この度、○○月○○日付で○○部へ異動することになりました。

新卒で入社して約5年間、この○○部でお世話になりました。
特に教育係の○○さんには、社会人のマナーから仕事の進め方まで教えていただき、本当に感謝しています。
また、同僚の○○さんと○○さん、○○さんとは切磋琢磨して、ときには励まし合いながら成長できたことを有難く思っています。
新しい部署でも、ここで得た経験と教訓を糧に精進してまいります。

これまでの業務は、後任の○○(後任者の氏名)に引き継ぐことになりました。
何かありましたら○○(後任者の氏名)にお伝えくださいますよう、よろしくお願いいたします。

今後、会議の場やオフィスなどで顔を合わせる機会があると思いますが、これまでと同様、どうぞよろしくお願いいたします。

既存の部署でのスピーチでは悲しい別れにならないように、異動を前向きにとらえている姿勢を見せ、これまで以上に頑張るという旨を伝えます。

また、感謝の気持ちに加えて「顔を合わせる機会があると思いますが」など、今後の関わりについて触れることで、異動後も良好な関係を保ちやすくなります。

異動先

異動先の部署でのスピーチの例文
本日より○○部へ配属となりました、○○(氏名)と申します。

○○年に入社し、○○部にて○○(営業や経理、事務など具体的な内容)の業務を担当しておりました。
こちらでは、○○の業務を担当させていただく予定です。

私は人と話すことが好きなため、皆様と積極的にコミュニケーションを取れることを楽しみにしております(趣味や特技、アピールポイントの紹介)。

初めのうちはご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、○○部での経験を活かし、1日でも早く皆様のお力になれるように精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。

異動先には初対面の社員がいる場合もあるため、はじめに入社した年や出身地などの簡単な経歴を伝えましょう。自己紹介の際に趣味などを盛り込むことで、親しみやすい印象を与えることができます。

取引先

取引先でのスピーチの例文
お世話になっております。
先日メールでもご連絡させて頂いたとおり、この度○月○日付けで○○部へ異動することになりました。

○○様には着任時から、温かく接していただき、大変お世話になりました。
今後の業務に関しましては、後任の○○(後任者の氏名)に引き継いでおります。
何かありましたら、○○(後任者の氏名)にお伝えくださいますよう、よろしくお願いいたします。

今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

取引先に対面で異動の挨拶をするときは、後任者を同席させると良いでしょう。後任からの挨拶も同時にでき、業務の引き継ぎがスムーズに行えます。また、後任者が同席することで、取引先の不安を払拭できるでしょう。

異動の挨拶で注意する3つのこと

異動の挨拶で注意する3つのこと

異動の挨拶にもマナーがあります。相手に悪い印象を与えないためにも、注意すべきことを事前に把握しておきましょう。

1.メールはできる限り個別に送る

メールで異動の挨拶をする際、できるだけ一斉送信は避けましょう。

一斉送信だと具体的な感謝の言葉などを述べることができず、ありきたりな内容の挨拶になってしまいます。

もちろん、関わりの少ない人や直接会ったことのない相手に対しては、一括で異動の挨拶メールをしても構いません。しかし、お世話になった同僚や上司には、印象に残ったエピソードを添えて個別にメールをするのがおすすめです。具体的なエピソードを添えて感謝の言葉を述べることによって、より気持ちが伝わります。

2.長々と挨拶せず端的に伝える

異動の挨拶をする際は相手の時間を取ってしまわないように、1~3分程度の時間で簡潔に伝えましょう。

これまでの思い出や感謝の気持ちを伝えるのは良いことですが、長々と話をするのはおすすめできません。長々と話をすると内容がまとまらず、話の要点がわからなくなってしまいます。メールや挨拶状でも同様です。読むのを苦痛に感じるほど、長い文章は避けましょう。

話を聞く人やメールを受け取る人の立場になって、端的に要点をまとめて伝えるのがポイントです。

3.ネガティブな印象を与えないようにする

お世話になった既存の部署の人にはもちろん、これからお世話になる異動先の人にネガティブな印象を与える挨拶は避けましょう。

お世話になった人との別れがつらく、「もっとこの部署にいたかった」「やり残したことがある」と思うこともあるでしょう。しかし、このような内容を挨拶で伝えると既存の部署の人も悲しい気持ちになってしまいます。また、異動先の人にも、良い印象は与えないでしょう。
もちろん、異動の挨拶で不平不満を言うのは言語道断です。

異動の挨拶ではネガティブな内容は避け、感謝の気持ちや今後の抱負など、ポジティブな内容を伝えるようにしましょう。

異動の挨拶メールが届いたら…

異動の挨拶メールが届いたら

異動の挨拶メールが届いたら返信するのがマナーです。
ここでは、異動の挨拶メールに返信する際のポイントと注意点を紹介します。

異動の挨拶メールへ返信する際のポイント

異動の挨拶メールへ返信する際は、以下の3点を意識しましょう。

  • スピーディーに返信する
  • 具体的なエピソードを交えて感謝の気持ちを伝える
  • 今後の活躍を願う言葉で締めくくる

異動の挨拶メールへの返信では、マナーをおさえたうえで相手に感謝の気持ちを伝えることが大切です。

スピーディーに返信する

メールが届いたらできるだけ早く返信しましょう。そのまま放置していると、返信のタイミングを逃したり、忘れてしまったりする可能性があります。

異動の直前は業務の引き継ぎなどで相手が忙しくしている可能性もあるので、メールが来た時点ですぐに返信するのがベターです。仮に理由があってすぐに返信できない場合でも、相手の異動日までにはメールを返すよう心掛けましょう。

具体的なエピソードを交えて感謝の気持ちを伝える

関わりが深かった人には、業務中にお世話になったこととあわせて感謝の気持ちを伝えましょう。たとえば、「新人時代に悩みごとの相談に乗ってくれた」「○○の業務で困っていたときにサポートしてくれた」など、具体的なエピソードを交えるのがポイントです。

挨拶を交わす程度の相手であっても、できるだけエピソードを交えたほうが無難です。「顔をあわせたときはいつも笑顔で話してくれるので、元気をもらえた」など、印象に残っていることを伝えましょう。

今後の活躍を願う言葉で締めくくる

文章の最後は、「新しい部署での活躍を願う言葉」か「相手の健康や幸せを願う言葉」で締めくくりましょう。以下は、結びの挨拶の一例です。

  • 新しい部署でも、益々のご活躍されますようお祈り申し上げます
  • いっそうのご活躍をお祈り申し上げます
  • 末筆ながらますますのご活躍をお祈り申し上げます
  • 新しい環境での活躍を応援しています
  • ○○様のご健勝を心よりお祈り申し上げます
  • お体をお大事になさってください
  • ご多幸をお祈り申し上げます

なかには、硬い印象になりすぎる言葉もあるので、返信する相手によって使い分けましょう

異動の挨拶メールへ返信する際に気を付けること

失礼のないように、異動の挨拶メールへ返信する際の注意点を確認しておきましょう。

返信先に注意する

異動の挨拶メールへ返信する際は、返信先を間違えないように注意が必要です。
相手が複数人にまとめて異動の挨拶メールを送信している場合、そのまま返信すると、CCの人にもメールを送ってしまう可能性があります。そのため、返信先や宛名を確認してからメールを送るようにしましょう。

件名は変えない

メールを返信する際は、送られてきたメールの件名を変えないようにしましょう。
件名を変えてしまうと、異動の挨拶メールへの返信か、相手が分からない可能性があります。また、「Re:」がついていることで返信メールだと一目瞭然でわかるので、相手にも親切です。

まとめ

異動はお世話になった人たちとの別れとともに、新しい人間関係を築ける機会です。異動が決まった場合は、お世話になった上司・同僚・異動先・取引先にしっかりと挨拶しましょう。

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