• 2021年11月24日
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看護師の仕事内容を職場ごとにわかりやすく解説!

 

「病棟看護師はどんな仕事をしているの? 」「美容皮膚科の看護師は医療行為を行うの? 」など、看護師がどのような仕事をしているか詳しく知らないという方も多いでしょう。看護師の仕事内容は、勤める医療機関や施設によって異なります。この記事では、看護師の1日のスケジュールを紹介。病棟や施設など勤務先別の仕事内容もまとめているので、就職先や転職先を選ぶ際の参考にしてください。

看護師の仕事内容

配属される病棟や診療科によって異なりますが、看護師は主に以下のような業務を行っています。

  • バイタルチェック
  • 注射
  • 採血
  • 点滴
  • 投薬
  • 創傷処置
  • 外来患者に問診
  • 検査の説明
  • カルテの記録
  • 入院患者の身の回りのお世話(食事・入浴・排泄の介助)
  • 入院患者の体位交換
  • ラウンド
  • 入院患者の移乗や移送
  • ベッドメイキング
  • ナースコールの対応
  • カンファレンス

外来の看護師は、医師のサポートで問診や創傷処置、検体採取を行います。一方、病棟の看護師は点滴の管理やガーゼ交換といった医療行為に加え、食事・入浴・排泄介助や体位交換、ベッドメイキングなど患者の身の回りのお世話も行います。また、入院患者やその家族と対話し、メンタルケアを行うのも重要な仕事です。

看護師の1日のスケジュール

看護師の1日のスケジュール

ここでは、2交代制の病棟勤務看護師の1日のスケジュールを紹介します。病棟勤務といっても勤める医療機関によって働き方はさまざまです。あくまで一例ですが、看護師をめざしている方は参考にしてみてください。

・日勤の場合

8:30 夜勤担当者からの申し送り
9:00 受け持ち患者の情報収集
9:30 ラウンド、バイタルサインチェック
11:30 昼食の配膳と配薬
12:30 食事介助、内服確認、下膳
13:30 カンファレンス
14:30 ラウンド、バイタルサインチェック
15:00 カルテ記入
16:30 夜勤担当者へ申し送り
17:30 終業

夜勤担当者からの申し送りを受けて、1日の勤務が始まります。

患者の入浴介助や清拭、洗髪などは、昼食前か昼食後に実施。休憩は11時半頃から交代で1時間取ります。

上記のほかにもナースコールの対応や患者の移送、ベッドメイキングを行うなど、忙しい日はゆっくりと休む暇もないほどです。また、検査結果の確認やお見舞いに来ている患者の家族と話をすることもあります。

・夜勤の場合

16:30 日勤担当者からの申し送り
17:00 ラウンド、バイタルサインチェック
17:30 夕食の配膳と配薬
18:30 食事介助、内服確認、下膳
19:00 バイタルサインチェック、点滴
20:30 配薬、トイレ介助、就寝前の準備
21:00 ラウンド、消灯
23:00 患者記録の整理
1:00 ラウンド、体位交換、おむつ交換
3:00
5:00
6:30 ラウンド、起床確認、声かけ
7:15 朝食の配膳と配薬
7:30 カルテ記入
8:15 食事介助、内服確認、下膳
8:30 日勤担当者へ申し送り
9:00 終業

夜勤担当者は夕方16時頃に出勤して、まずは日勤担当者からの申し送りを受けます。

ラウンドやバイタルチェックが終わったら、すぐに夕食の配膳と食事介助、内服確認です。食事後はトイレ介助や就寝前の準備を行い、21時には消灯。夜勤担当者は人数が少ないため、21時の消灯までは慌ただしく働いていることが多いようです。

1時、3時、5時にラウンドを行いますが、その合間に交代で1時間半から2時間ほど仮眠を取ります。ただし、急変があった場合などは休憩が取れないことも。朝になって患者を起こしたら朝食の配膳と食事介助、内服確認を行い、日勤担当者への申し送りを行います。

勤務先別の看護師の仕事内容

勤務先別の看護師の仕事内容

ここでは、勤務先別の看護師の仕事内容について紹介します。興味のある病棟や診療科、施設での仕事内容を知って、就職や転職を考える際の参考にしてください。

回復期リハビリテーション病棟

回復期リハビリテーション病棟は、病気や怪我によって失われた機能を回復するために集中的にリハビリを行う病棟です。医師や看護師、作業療法士、理学療法士などが協力してケアを行い、ADLの向上および在宅復帰をめざします。

看護師の役割は、在宅復帰を見据えた看護を実施することです。患者の運動量が増えるように自身でできることはやってもらい、難しい動作を介助します。

また、リハビリ中は体が上手く動かず不安になったり、ストレスが溜まったりする患者が多い傾向にあります。そのため、患者を精神的にサポートするのも看護師の重要な役目です。

なお、回復期リハビリテーション病棟では多職種が連携して業務を行うので、看護師は各職種の橋渡し役としての役割も担います。

地域包括ケア病棟

地域包括ケア病棟は、在宅や介護施設への復帰に向けた治療・支援を行う病棟です。急性期治療が終わった方のほかに、自宅および介護施設で療養中に症状が悪化した方を受け入れています。また、レスパイトケアを希望する方の受け入れを行っているのも特徴です。

地域包括ケア病棟の看護師は、基本的な医療ケアのほかに退院に向けての支援を行います。

なかには「在宅でどのように過ごすか」「どのような介護サービスを利用するのか」など、退院後の療養のイメージができていない患者もいます。そのため、病院によっては療養生活を送る家や施設に看護師が一緒に出向いて不安を解消したり、必要な物品を確認したりします。

また、ソーシャルワーカーやケアマネジャー、訪問看護師などと連携を取って、退院後のケアを調整するのも、地域包括ケア病棟で働く看護師の大事な役割のひとつです。

小児科

小児科は、一般的に新生児から15歳ぐらいまでの子どもを対象とした診療科です。勤務先は小児科外来や小児科病棟、小児集中治療室(PICU)、新生児特定集中治療室(NICU)などがあります。

小児科の看護師は治療の説明や医師の補助、入院中の身の回りのお世話を行います。子どもは痛みや不安で泣いたり暴れたりすることがあるので、治療をスムーズに行うためのフォローが欠かせません。また、子どもと同様に家族も不安を抱えています。そのため、家族に対する精神的なサポートも重要な仕事のひとつです。

美容皮膚科

美容皮膚科では、医療脱毛やシミを消すレーザー治療、美容目的の点滴などを行います。病気を治療する一般的な診療科とは異なり、美容サロンやエステに近いイメージです。

美容皮膚科で働く看護師は、電話受付や予約管理、カウンセリング、施術、アフターケアなどを行います。基本的に入院施設はないため日勤のみで、一般的な医療行為を行う機会もほとんどありません。

勤務する美容皮膚科によっては、取り扱う化粧品の販売にノルマが課せられている場合もあります。販売職や営業職と同じように、業績に応じてインセンティブが支払われる美容皮膚科もあるようです。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、安否確認や生活相談を行っている賃貸住宅です。基本的に介護サービスはなく、介護が必要な方はオプションで契約します。

サービス付き高齢者向け住宅における看護師の主な仕事は、1日1回の利用者の安否確認です。また、利用者からの生活相談に対して、医療的な立場で助言をします。施設や利用者の状況によっては、痰吸引やインスリン注射、在宅酸素などの医療処置を行う場合もあります。

デイサービス

デイサービスは、日帰りで食事や入浴の介助、リハビリ、レクリエーションなどが受けられる施設のことです。主に半日型と1日型の施設があります。

デイサービスでの看護師の主な仕事は、利用者の健康管理です。バイタルチェックや服薬管理、入浴後の軟膏塗布、口腔ケアなどを行います。ほとんどの施設ではリハビリやレクリエーションなど、介護スタッフのサポートも求められるようです。

小規模多機能型居宅介護施設

小規模多機能型居宅介護施設とは、訪問介護と通所介護、短期入所の3つの介護サービスを提供している施設のことです。この3つの介護サービスに訪問看護を合わせた、看護小規模多機能型居宅介護施設もあります。

小規模多機能型居宅介護施設における看護師の仕事内容は、行うサービスによってさまざまです。

訪問介護では健康管理や食事・排泄介助、服薬管理のほか、通院や外出の介助を行います。通所介護と短期入所では、健康管理や食事・排泄介助、利用者の送迎、レクリエーションを実施。訪問看護では点滴や注射、褥瘡処置といった医療ケアはもちろん、緩和ケアやターミナルケアを行う場合もあります。

有料老人ホーム

有料老人ホームとは、「食事の提供」「介護の提供(入浴や排泄、食事)」「家事(洗濯や掃除)」「健康管理」のうち、1つ以上のサービスを提供している施設のことです。

介護サービスがついた「介護型」、生活支援などのサービスが付いた「住宅型」、食事などのサービスが付いた「健康型」の3つに分けられます。

有料老人ホームにおける看護師の主な仕事内容は、利用者の健康管理です。服薬管理や口腔ケア、健康診断の手配などを行います。また、利用者の健康状態によってインシュリンや胃ろう、在宅酸素の管理を行うこともあります。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、要介護度が3〜5の方が入所する施設です。介護度が高く、長期入居される方が多い傾向にあります。

看護師は体調確認や服薬管理、軟膏塗布といった健康管理のほか、胃ろうや点滴、喀痰吸引、在宅酸素の管理など医師の指示に基づく医療行為を行います。また、介護度が高い利用者が多いため、急変時の対応や入退院のサポートも看護師の重要な役割です。施設によっては、緩和ケアやターミナルケアも行います。

特別養護老人ホームは看護師の配置が義務付けられている施設です。しかし、24時間の配置を求められているわけではないので、夜勤の有無は施設によって異なります。

看護師の仕事は辛い・汚いといわれる理由とは?

仕事をしている看護師の女性

看護師の仕事は、「辛い」や「汚い」といわれることが多く、「危険」をあわせて3Kと表されることもあります。看護師の仕事は想像以上に過酷で、「仕事が辛い…」と思いながら働いている看護師もいるでしょう。

ここでは、看護師の仕事が「辛い」「汚い」といわれる理由を解説します。

覚えることが多い

看護師は仕事をするうえで、病気の知識や看護の方法、薬の種類、患者の病状など、多くの情報を頭に入れておかなければなりません。さらに、新人看護師の場合は業務の流れも覚える必要があります。仕事から疲れて帰ってきて勉強をするのは、体力的にも精神的にも大変です。

医療は日々進歩するので、看護師として働いている間はつねに勉強が欠かせません。休日を返上して勉強会やセミナーに参加することもあるので、辛いと感じる看護師は多いようです。

体力が必要

看護師の仕事は体力が必要な場面が多くあります。たとえば、移乗介助・体位変換・入浴介助などは、患者を抱きかかえるので想像以上に力が必要です。腰に負担がかかる業務が多いため、腰痛に悩む看護師も少なくありません。

また、夜勤や長時間労働も体に負担がかかります。患者の急変やトラブルが発生したときは、休憩時間がとれないこともあります。しっかり休めない状態が続くと心身ともに疲弊してしまい、辛いと感じてしまうようです。

排泄物やドレーンの廃液処理がある

看護師の仕事には排泄介助やおむつ交換、ドレーンの廃液処理などがあります。ときには嘔吐物の処理をすることもあるでしょう。病棟で働く看護師にとっては、いずれも避けて通れない仕事です。仕事と割り切って行う方がほとんどですが、苦手意識が抜けない看護師もいるでしょう。

これらの仕事は衛生面での心配や感染症のリスクがあるため、「汚い」や「危険」といわれるようです。

仕事内容に対して給料が安い

一般的に看護師の給料は高いイメージがありますが、仕事内容を考えると安いと考える方が多いようです。

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の給料の平均額は33万8,400円で、一般労働者の給料の平均額は30万7,700円です。看護師のほうが3万円ほど給料が高いことがわかります。しかし、看護師の給料は夜勤手当も含まれた金額です。

日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」によると、2交代制における夜勤手当の平均額は1回あたり11,286円。月の夜勤回数が4回だとすると、45,144円です。この夜勤手当を引くと、一般労働者の給料よりも安い金額となります。

看護師の仕事は専門性が高いうえ、勤務も不規則で精神的にも体力的にも負担がかかります。また、感染リスクもある危険な仕事です。そのため、仕事内容のわりに給料が安く、辛いと感じる看護師は多いようです。

【参照元】

厚生労働省

日本看護協会

精神的な負担が大きい

看護師は注射や点滴の投与などを日常的に行いますが、これらの医療行為でミスをしてしまうと重大な医療事故につながる可能性があります。インシデントやミスを恐れるあまり、業務を行うことを怖いと思ってしまう看護師もいるようです。とくに新人看護師は業務に慣れておらず、不安は大きいでしょう。

また、看護師をしていると患者の死を目の当たりにすることがあります。担当患者が亡くなったときは、悲しみも大きいでしょう。「もっとできることがあったのでは? 」と思い悩んでしまう看護師も少なくありません。どんなにベテランの看護師でも患者の死に立ち会うのは辛く、精神的負担は大きいようです。

まとめ

看護師の仕事は診察の補助や入院患者の身の回りのお世話、ベッドメイキング、カンファレンスなど多岐にわたります。勤務する医療機関や施設によっても、仕事内容はさまざまです。

いずれの職場も大変なことや辛いと感じることはあるでしょう。自分の考え方や働き方に、合う合わないもあります。そのため、就職や転職をするときは「自分はどのような仕事をしたいのか」「どういった人の看護をしたいのか」を考えて入職先を決めるようにしましょう。

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