• 2021年3月26日
  • 2023年3月29日

第106回助産師国家試験(2023年)合格発表速報

 


前回試験と同様、合格発表は厚生労働省ウェブサイト上にて行われます。 合格した場合、厚生労働省から合格証書が郵送されてきます。到着したら速やかに免許申請を行ってください。
それでは、合格発表と同時に公表されたデータをチェックしながら、第106回助産師国家試験の結果を振り返っていきましょう!

ついに合格発表!第106回助産師国家試験

前回試験と同様、合格発表は厚生労働省ウェブサイト上にて行われます。 合格した場合、厚生労働省から合格証書が郵送されてきます。到着したら速やかに免許申請を行ってください。
それでは、合格発表と同時に公表されたデータをチェックしながら、第106回助産師国家試験の結果を振り返っていきましょう!

第106回助産師国家試験 合格率の詳細

合格者数1,977人 合格率95.6%(昨年99.4%)
∟新卒者1,971人 合格率95.9%(昨年99.7%)

第106回助産師国家試験は2023年2月9日(木)に行われ、出願者数2,084人、受験者数2,067人、合格者数1,977人となり、合格率は95.6%(昨年99.4%)。そのうち、新卒者は出願者数2,070人、受験者数2,055人、合格者数1,971人、合格率は95.9%(昨年99.7%)でした。

助産師国家試験 過去5年の合格率

助産師国家試験 過去5年の合格率推移グラフ

第106回助産師国家試験 合格基準と不適切問題

ボーダーライン(合格基準点)は、一般問題を1問1点(75点満点)、状況設定問題を1問2点(68点満点)とした143点満点のうち、86点以上となりました。

総得点86点以上/143点

助産師国家試験「一般問題+状況設定問題」得点率推移

第106回助産師国家試験 採点除外等問題の対象は1問

・午前の問題
∟[42]

・午後の問題
∟なし

「択一式でありながら正答が複数ある」「難易度が高すぎる」「状況設定が不十分で正解が得られない」といったものは「不適切問題」とされます。不適切とされた理由に応じて、すべての受験生について採点除外とする、正解者のみ採点対象(不正解者は採点除外)とする、複数の選択肢を正答として扱うといった対応が取られます。厚生労働省の発表によると、第106回助産師国家試験で採点除外等の対象となったのは1問でした

第106回助産師国家試験 (2023年)の振り返り

第106回助産師国家試験は例年と比較して難しかったのでしょうか?難易度や出題傾向、来年度の第107回助産師国家試験に向けた対策について、首都医校の一條明日香先生が解説します。

昨年に引き続き、第106回助産師国家試験でも基礎的な知識を問う問題が多かった印象です。妊娠期~新生児期にかけては、異常時の支援に関する出題が以前より少なく、異常か正常かをアセスメントするための知識を問う問題が中心でした。
出題の仕方に関しては、単純に知識を問うだけでなく、問題の読解力も問われていたように感じました。(午前35 臍帯の「表面」や、午前48 低体温療法の適応の「検討」に必要な情報 等)

画像問題に関しては、新生児の胸部エックス線検査や超音波検査の画像問題が例年通り出題されました。しかし、画像がなくても設問を読めば解ける問題でした。会陰の部位を問う問題のような非常に初歩的な問題もありましたが、全体的な難易度としては昨年よりやや高く、合格率は若干低下すると予想しています。

助産管理からの出題も増加しており、意志決定への支援や健康相談、災害時の支援なども出題されていることからも、今後も助産師へのニーズや課題に関する問題が出題されると予測しています。

学校法人日本教育財団 首都医校
助産師学科
一條明日香先生
※主な職歴:防衛医科大病院
※保有資格:看護師、助産師、NCPRインストラクター

■専門学校 首都医校
専門学校 首都医校(東京都)は、新宿(西口)駅前徒歩3分(地下街から直結)の救急・看護・歯科・リハビリ・スポーツ・東洋医療・福祉分野まで学べる専門学校。多彩な学科がある環境で、チーム医療に対応するエキスパートを育成します。資格取得・就職においては、学校独自の保証制度『国家資格 合格保証制度』『完全就職保証制度』のもと、一人ひとりに合わせ、徹底してバックアップします。
https://www.iko.ac.jp/tokyo

ボーダーライン(合格基準点)は、一般問題を1問1点(75点満点)、状況設定問題を1問2点(70点満点)とした145点満点のうち、87点以上となりました。

助産師国家試験「一般問題+状況設定問題」得点率推移

これから助産師として働く皆さんへ

コロナのことは脇に置いても、日本の周産期医療は危機に瀕しているといえます。ハイリスク妊産婦やハイリスク新生児が増えている一方で、産科医不足による産科閉鎖や混合病棟化が起こっているからです。こうした状況にあって、臨床実践能力を備えた助産師の活躍が従来以上に望まれています。助産師外来を設置する医療機関が増えていることも、その一つの表れでしょう。

もっとも、助産師が「ミニ産科医」として医師不足を補うだけの存在になってしまえば、本来求められるような助産師ならではの役割から遠ざかりかねません。日本の周産期医療を支える一員になるとともに、助産師の専門性を存分に発揮することが、これから社会に羽ばたく皆さんには期待されているのです。

もしも、その道中でキャリアに関する悩みが生まれたら、ぜひマイナビ看護師へご相談を。専任のアドバイザーが一緒に悩みと向き合い、徹底サポートしていきます。個別の無料キャリア相談会も行っているので、気になることや不安やことがあればお気軽にご利用ください。

参照:厚生労働省「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表について」

著者プロフィール