• 2020年2月17日
  • 2023年3月16日

【2020年】第109回看護師・保健師・助産師国家試験の気になる合格率・ボーダは?

 

【2020年】第109回看護師・保健師・助産師国家試験の気になる合格率・ボーダは?

今年も下記の日程で国家試験が行われました。受験された方、本当にお疲れさまでした。

・第109回看護師国家試験…2020年2月16日(日)
・第106回保健師国家試験…2020年2月14日(金)
・第103回助産師国家試験…2020年2月13日(木)

合格発表は看護師・保健師・助産師ともに同日時です。
合格発表は【2020年3月19日(木)午後2時】
結果は、インターネットまたは厚生労働省が定めた発表会場で確認できますが、それまでの約1カ月間、合格率やボーダーラインといった合格基準が気になる方も多いと思います。そこで、厚生労働省が発表している過去データをもとに、数字をまとめてみました。

第109回「看護師国家試験」の気になる合格率やボーダは?

◆第109回看護師国家試験をチェック!◆

・試験日:2020年2月16日(日)
・合格発表:2020年3月19日(木)午後2時
・試験時間:午前の部 2時間40分(9時50分~12時30 分)、午後の部 2時間40分(14時20分~17時50分)

◆合格基準・ボーダーライン◆

ボーダーライン(合格基準点)は
①「必修問題」
②「一般問題+状況設定問題」
それぞれでボーダーラインを満たせば合格です。

必修問題は絶対評価で、ボーダーラインは80%以上(40点以上/50点)。一般問題・状況設定問題は相対評価で、ボーダーラインは問題の難易度によって毎年変動します。看護師国家試験は、毎年55,000人前後の合格者数、合格率も89~90%前後に調整されているので、問題が難しくなればボーダーラインも自然と下がってきます。

◆「一般・状況設定問題、必修問題」得点率◆

※不適切問題をのぞいた総点数

◆過去5年の「看護師国家試験」合格率◆

一般・状況設定問題は、例年150点台/250点中が合格ラインとなっています。第106回は難易度が高かったため、相対評価で合格ラインは142点(57.2%)/248点中に調整されましたが、合格者数55,367人、合格率88.5%と、合格者数に大きな減少はありませんでした。

私立系看護大学を中心に定員数は増加傾向にあり、受験者数は横ばいが続いています。今後、少子化の影響で看護師国家試験の受験者数は減少に転じると予想されますが、第109回の受験者数に増減は見られないと思われます。つまり、毎年の新卒看護師の需要は55,000人程度なので、合格率も89~90%前後だと考えられます。

受験後すぐに合格ラインを知りたいところですが、一般・状況設定問題は相対評価であるため、明確な合格ラインは合格発表までわかりません。ただし、いくつかの看護系サイトが試験データを元にした合格ラインの予想を出しているので、「目安が知りたい」という方は、そちらを参考にすると良いでしょう。

もし自己採点をして、予想の合格ラインに達してないとしても、あきらめないでください。不適切問題によって総合計が下がったり、問題の難易度が高かったりした場合は、合格ラインが調整されることもあります。正式な合格発表が出るまでは、自分の努力を信じて就職の準備を進めていきましょう。

第106回「保健師国家試験」の気になる合格率やボーダは?

◆第106回保健師国家試験をチェック!◆

・試験日:2020年2月14日(金)
・合格発表:2020年3月19日(木)午後2時
・試験時間:午前の部 1時間15分(10時45分~12時00分)、午後の部 1時間20分(13時55分~15時15分)

◆合格基準・ボーダーライン◆

「一般問題+状況設定問題」でボーダーラインを満たせば合格です。一般・状況設定問題は絶対評価で、正答率60%(87点/145点)以上が基準となります。

◆「一般・状況設定問題」得点率◆

※不適切問題をのぞいた総点数

◆過去5年の「保健師国家試験」合格率◆

看護師国家試験と異なり、必修問題はなく、一般問題と状況設定問題のみです。合格基準は絶対評価で、例年87点の得点が合格のボーダーラインとなっています。絶対評価だけということは、国は“専門家として必要な資質”を求めているということでもあるため、試験の難易度が一定しているという見方もできるし、合格者を絞りたければ難易度を上げてくるという見方もできます。また、年度によっては不適切問題があるため、合格のボーダーラインが前後することがあります。

「保健師助産師看護師国家試験出題基準 平成30年度版」で、『改定された出題基準の適用時期については、第104 回保健師国家試験から適用することが望ましい』とされている通り、第104 回からは出題傾向が変わり、それまで90%前後で推移していた合格率が、81%前後に低下しています。

保健師は、行政や企業、学校など医療機関以外で働く場合も多く、地域包括ケアシステムにおいて、“健康の保持増進の役割を担う中心者”として期待されていますが、自治体の保健師や産業保健師は求人数が限られているのが実情。合格者数が大きく伸びることは考えにくいでしょう。

第103回「助産師国家試験」の気になる合格率やボーダは?

◆第103回助産師国家試験をチェック!◆

・試験日:2020年2月13日(木)
・合格発表:2020年3月19日(木)午後2時
・試験時間:午前の部 1時間15分(10時45分~12時00分)、午後の部 1時間20分(13時55分~15時15分)

◆合格基準・ボーダーライン◆

 

「一般問題+状況設定問題」でボーダーラインを満たせば合格です。一般・状況設定問題は絶対評価で、正答率 60%(87点/145点)以上が基準となります。

◆「一般・状況設定問題、必修問題」得点率◆

※不適切問題をのぞいた総点数

◆過去5年の「助産師国家試験」合格率◆

看護師国家試験と異なり、必修問題はなく、一般問題と状況設定問題のみです。また、合格基準は絶対評価で、例年87点の得点が合格のボーダーラインとなっていますが、年度によっては不適切問題があるため、合格のボーダーラインが前後することがあります。

助産師国家試験は、ほかの試験に比べて合格率が非常に高いという特徴があります。そのため、既卒受験者は少数。合格率をみると、第100回だけが93%とやや難易度が高くなっていますが、それ以外は99%前後となっています。

少子化の影響で出産数は減少しているものの、高齢出産によるハイリスク群の増加もあり、助産師に求められる役割は高まっています。そうした状況も手伝ってか、ここ5年間は合格者数の推移に大きな変化が見られず、「保健師助産師看護師国家試験出題基準 平成30年度版」で出題基準が変更された第101回以降も高い合格率になっています。そのため、第103回についても同程度の合格率になることが予想されます。

リラックスして合格発表の日を待ちましょう

過去のボーダのデータに対して、ご自身の自己採点の結果はいかがでしたか?

繰り返しになりますが、正式な合格発表は

【2020年3月19日(木)午後2時】

厚生労働省および各地の看護師国家試験運営臨時事務所、インターネットで受験地および受験番号が掲示されます。

「得点がボーダーを超えているだろうか」と気になる方もいると思いますが、発表までの約1カ月間は、頑張った自分をねぎらいながらリラックスして待ちましょう。

文/看護師・原田高志

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