コラム 坂口千絵の幸せ看護師のつくりかた

焦りが止まらないときの対処方法とは

第35回目

やらなければならないことがたくさんあるのに、スムーズに仕事や勉強が進まない……。そんなとき、焦りが止まらなくなることはありませんか? 今回は「焦り」の対処法についてご紹介します。

焦りは「冷静さを欠いている状態」

看護師の仕事は、ナースコール対応や急変時対応などで、自分の計画通りに進まない出来事がたくさん起こります。定時で施行しなければならない業務が滞ったり、仕事量が多くなったりすると焦りで気持ちが先走り、行動に意識が集中できなくなってしまった経験はないでしょうか。
焦りは冷静さを欠いている状態ですので、焦れば焦るほどミスをする可能性が高くなるといえます。私も、焦りが止まらない状態で急いで作業してしまい、効率よく物事が進まなかったことが何度もありました。
焦っている状態が好ましい結果を生むのであれば、焦り続けるのも悪くはないかもしれません。しかし、多くの人は「焦り」に支配されたままとなり、「とにかく何とかしないと」「急がないと」と気持ちが先走るあまり、注意力も散漫になります。
自分がいま抱えている焦りが、そういった空回りにつながるようであれば、早急に対策を練るようにしましょう。

意図的に「焦り」を意識し、選択する

焦りは「支配されるもの」ではなく、「どのように支配するか」という視点で行動することが大切です。時間の余裕があるときにじっくりと「焦ってもいい結果につながらなかった場面」を思い出して「冷静になる時間がない」という誤った認識にとらわれていたことを自覚してみましょう。また、実際に焦っているときは深呼吸をしつつ、「すごく焦っているな」と自分の状態を客観的に見つめてみましょう。

焦りを自覚したあとは、「これから自分は最低限、何と何をする必要があるのか」という「仕事の全体像」をつかむ問いかけをしたあと、「何から取り組むべきか」の「優先順位」をおおまかに決めます。
ほかにも、「『焦ってもいいから、ミスだけはしない』と自分に何度も言い聞かせる」、あるいは「焦り続けることで、何かいいことでもあるの?」と問いかけるのもおすすめです。私も、そのときの状況に応じてさまざまな方法を取り入れることで、冷静さを取り戻すスピードが以前より格段に早くなったという自覚があります。ただ、これはある程度の訓練が必要です。「少し焦っているとき」などに、日ごろから少しずつ取り組んでみてください。

また、焦りがあるときは、何でも一人で解決しようとせず、ほかのスタッフに依頼することも大切。「迷惑をかけるのでなかなか頼みにくい……」という思いから一人で抱え込む人も多いのですが、そのことが患者さんやスタッフに大きな迷惑をかける場合もあります。
一人で焦り続けながら行動することが、周囲へどのような影響をもたらすのか、どんな危険性があるのかを予見することも、看護師の大切なスキルのひとつ。この機会に、周囲を頼ることも身につけられるといいですね。

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坂口 千絵(さかぐち ちえ)

プロフィール

坂口 千絵(さかぐち ちえ)

看護師/カウンセラー/ライフコーチ/セミナー講師/WEBライター

看護師歴20年。新人教育のリーダーとして数多くの新人を育てた経験をもとに、カウンセリング、コーチングなど、さまざまな資格を活かして看護師さんの悩みに寄り添い、問題解決へと導く個人セッションを行っている。コーチング、カウンセリングの枠にとらわれない、「相手の思いを否定せず、ひとりでは考えつかない解決方法の提案」がクライアントから好評を博す。

HP:http://infinity-space.jimdo.com/
ブログ:http://ameblo.jp/counselor-chisa/

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