相手に注意・指摘をする場合、たとえこちら側の言い分が正しくても、言い方によっては人間関係がぎくしゃくしてしまうことがあります。相手にできるだけ聞き入れてもらうために、「枕詞」を上手に活用しましょう。
枕詞その1:「非常に言いにくい話ですが……」
相手は話を聞き入れる準備が整っていないのに、唐突に注意・指摘をしてしまうと、聞き手の緊張感が高まり、抵抗や反発心を引き出してしまいます。まずは、受け取る側の心の準備ができるように枕詞を使い、話を切り出すとよいでしょう。
枕詞その2:「お互いに気をつけたいのですが……」
注意や指摘をする場合、相手に変化を求めるだけでは、「一方的に責められた」と感じてしまう人もいます。注意点・改善点については自分も気をつけるという前提で話を進めると、対等な立場から共感を得やすくなります。「お互いに注意しましょう」というニュアンスで伝えることにより、相手の抵抗感も和らぐでしょう。
どんなに必要なものであったとしても、注意を受ける側はあまり気分がよいものではありません。枕詞は多用すると不快に思われてしまう場合もありますので、受け取る人の気持ちを考えながら話を進めていけるとよいですね。
文:看護師/カウンセラー 坂口千絵