「若い頃と比べて痩せにくくなってきたような気がする」「最近、風邪をひきやすくなった」「体が冷えやすい」みなさんのなかにも、こうした悩みを抱えている方がいらっしゃるのではないでしょうか。もしかすると、その原因は「基礎代謝」の低下にあるかもしれませんよ。
今回は、知られているようで、あまり知られていない基礎代謝について解説します。基礎代謝とは何か、基礎代謝が下がる要因は何なのか、基礎代謝を上げるとどんなメリットがあるのかといった内容のほか、効率よく基礎代謝を上げる食事や運動、日常生活の改善ポイントなどについても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも基礎代謝とは?

みなさんは基礎代謝という言葉をご存じですか?
人間はまったく動かない状態でも、呼吸をする、体温を維持する、臓器を動かすなどのために、エネルギーを消費します。そうした「人が生きていくための最低限の活動を維持するために必要なエネルギー」が基礎代謝です。
基礎代謝は個人の年齢や性別、体格、筋肉量、生活環境(気温や季節)など、さまざまな要因によって変化します。一般成人の場合は女性が約1,200キロカロリー、男性が約1,500キロカロリーだと言われています。
基礎代謝を上げるには筋肉量を増やすことが必要です。呼吸をしたり、血液を流したりするだけで基礎代謝量は上がりますが、体のどの部分がいちばんエネルギーを多く消費していると思いますか?
正解は、エネルギー消費量が多い方から順に、肝臓、骨格筋、脳となります。そして、このなかで自分の努力によって、エネルギー消費量をコントロールできるのが骨格筋です。
骨格筋は基礎代謝の20%を占めており、筋肉量が増えると基礎代謝が上がります。また、筋トレをすることで血流もよくなり、その際の消費カロリーも上がるため、痩せやすくなります。基礎代謝が高まると、体がエネルギーを効率的に消費しやすくなるので、太りにくい体質づくりにつながるのです。
基礎代謝が高いと得られるメリット

基礎代謝を上げることには、4つのメリットがあります。
痩せやすくなる
痩せやすい体をつくるためには、基礎代謝を高めることが重要です。基礎代謝が上がれば、体がエネルギーを効率的に消費しやすくなるので、普段の消費カロリーもアップします。
1日の消費カロリーは、「基礎代謝によって消費したカロリー」と、「実際に活動したカロリー」を合計して算出します。つまり、同じ活動量の人同士を比べた場合、基礎代謝が高い人のほうが消費カロリーは高くなるわけです。
ちなみに、1日の消費カロリーの60%は基礎代謝が占めています。ダイエットというと、運動をしてカロリーの消費量を増やしたり、食事制限をして摂取カロリーを減らしたりすることが大切だと考える人も多いのではないでしょうか?しかし、大事なのは運動や食事だけではありません。基礎代謝が上がれば、普段の生活でも消費カロリーが高くなって、効率よくダイエットができるということも、ぜひ覚えておきましょう。
また、基礎代謝が高い人は、普段の生活でもエネルギーを消費しやすくなり、太りにくくなります。糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病の予防にもつながるでしょう。
美容効果
基礎代謝が上がると体温も高くなります。そして、体温が上がると新陳代謝が活発になり、老廃物の代謝が促されます。当然、肌のターンオーバーも促進されるため、美しい肌が保たれ、シミや傷の改善も早くなるでしょう。
健康効果
基礎代謝が上がると、免疫機能もアップします。基礎代謝が高い人は体温も高くなり、血のめぐりがよくなります。病原菌などの侵入から体を守っている白血球も循環がスムーズになり病原菌への抵抗力が向上し、風邪や感染症になりにくくなります。ほかにも、基礎代謝が高まると体内の熱産生も増加します。手足などの冷えの悩みも改善しやすくなるでしょう。
逆に基礎代謝がさがると、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まります。健康な体を維持するためにも、基礎代謝アップは大切です。
疲労軽減効果
基礎代謝が上がると、疲れにくくなります。血流が良くなると、疲労物質が排出されやすくなります。疲労物質が体内に残りにくいので、疲れにくくなったり、疲れても回復が早くなったりするのです。
基礎代謝を上げる簡単な方法10選
基礎代謝を上げる方法を10個紹介します。どれも手軽にできるものばかりなので、取り入れやすいものから試してみてください。
おすすめの筋トレ「スクワット」

大きな筋肉を鍛えることで、効率的に基礎代謝を上げることができます。特に、下半身の大臀筋(お尻の筋肉)や大腿四頭筋(太ももの表の筋肉)、ハムストリング(太ももの裏の筋肉)は、全身の筋肉の50%を占めており、優先的に鍛えたい部位です。

スクワットをするときは「正しいフォーム」で行うことが重要で、フォームが間違っていると、鍛えたい部位に筋肉がつかない可能性もあります。
- 両足を肩幅に広げ、背筋を伸ばして立つ
- 両手は腰に置くか、前方に伸ばす
- 息を吸いながら5秒間かけて、太ももが床と平行になるまで下げていく
- 息を吐きながら、素早く1の姿勢にも戻る
- まずは10回を1セットとして3セット行う
- 慣れてきたら1セットの回数を15回に増やす
- 15回を楽にできるようになったら、ダンベルやバーベルを使用して負荷をアップしましょう。
*注意①:20回以上に増やす必要はありません(20回以上できる方の場合、負荷が少なくて、基礎代謝アップにつながりにくいため)
*注意②:筋肉痛が出るほどの負荷なら、週に2〜3回を目安に行いましょう。楽にできている負荷なら、毎日でもOKです。
<ポイント>
3の動きのときに、猫背になって「骨盤が後傾」したり、反り腰になって「腰椎が前弯(前にそっている)」したりしないようにしましょう。
猫背で背中が丸くなり、骨盤が後傾してくると、大殿筋とハムストリングスの働きが低下してしまいます。スクワットを行う場合は、猫背と反り腰にならないように気をつけて、正しいフォームで行いましょう。
水をたくさん飲む

水分補給は、基礎代謝を上げるのにとても重要です。水を飲んで血流がよくなると、細胞に栄養が届きやすくなり、代謝が活発になるからです。また、水を飲んで一時的に体温が下がると、体温を元に戻そうとする力が働くため、基礎代謝が上がります。
以下では、基礎代謝を上げるための水の飲み方を紹介します。
<水の飲み方>
一般的な生活をしている人であれば、約2リットルの水で十分ですが、体力を使う仕事をしている人の場合には、より多くの水分が必要です。飲むべき水の量は個人差があるので、ライフスタイルに合わせた水分補給を意識しましょう。
よくかんで食事をする

「かまずに食べると太る」という話を聞いたことはありませんか? なぜそう言われるかというと、食べ物をよくかまずに早食いすると、食事で消費されるカロリーが減るからです。
逆に、よくかんで食べる人は、かむことで体温や基礎代謝が上がります。さらに、エネルギー代謝が活発になるため、脂肪燃焼も促進されます。
1日に消費するエネルギーのなかには、食事や消化、吸収、代謝のために消費するエネルギーである「食事誘発性熱産生(DIT)」が含まれています。食事をしたあとに体が温かくなる感覚があると思いますが、これはDITによるものです。そして、1日の消費カロリーのうち、10%をこのDITが占めています。
DITを高めるのに有効なのが「よくかんで食べる」という方法です。よくかむことで、エネルギーが多く消費されて体温もアップするため、基礎代謝が上がるのです。
基礎代謝が上がる食材を食べる

基礎代謝を上げるには、以下のような食べ物を選択するのがおすすめです。
筋肉量を増やす食べ物
基礎代謝を上げるには、筋肉量を増やす必要があるため、筋肉の材料となるたんぱく質が豊富な食材を積極的に摂取しましょう。
以下に、たんぱく質が豊富な食材を挙げておきます。
- 肉類
- 魚介類
- 卵類
- 大豆製遺品
- 乳製品
体温を上げる食べ物
体温が1度上がると、基礎代謝は10%近く上がると言われています。体温を高くしたいときにおすすめの栄養素と食材は、次のとおりです。
- たんぱく質:肉類、魚介類、卵類
- ビタミンB1:豚肉、レバー、うなぎ
- ビタミンE:ナッツ類、西洋かぼちゃ、ほうれん草
- 鉄分:レバー、牛肉、カツオ、マグロ
血流をよくする食べ物
血流が改善し、細胞に栄養が行き届くようになると、基礎代謝の向上が期待できます。血流を改善させたいときにおすすめの栄養素と食材は、次のとおりです。
- クエン酸:酢、梅干し、かんきつ類
- EPA:サンマやイワシなどの青魚
入浴で汗をかく

入浴によって体を温めて、血流をよくすることも、基礎代謝の向上につながります。入浴で意識したいポイントは以下の4つです。
- お風呂の温度は40〜41度にする
- 20分間以上温まる
- 入浴前後には水分をしっかりと補給する
- 入浴は就寝時間の1〜2時間前にすませる
「熱いお湯に浸かって、汗をかいたほうが痩せるのでは?」と考える方もいるかと思いますが、42度を超えるお湯に浸かると、体は交感神経が優位の状態になり、リラックス効果が得られません。そうすると、睡眠の質や自律神経のバランスが崩れ、基礎代謝が低下する可能性もあります。
たくさん汗をかこうと、無理に熱いお湯に浸かったりせず、リラックスしながら入浴しましょう。
ストレッチ

基礎代謝を上げるには、筋肉を活性化させるストレッチも効果的です。 筋肉をストレッチすると血流が改善され、酸素や栄養が体のすみずみまで届きやすくなります。また、ストレッチをすると、筋肉を大きく伸び縮みしやすくなり、エネルギー消費量も増えます。この結果、痩せやすく太りづらくなります。
適度な有酸素運動

基礎代謝を効率的に上げるためには、適度な有酸素運動もおすすめです。有酸素運動とは心拍数を適度に上げて持続的に体を動かす運動で、ジョギングやウォーキング、サイクリングなどが該当します。有酸素運動は主に脂質をエネルギーとして多く消費する傾向があり、ダイエットにも効果的です。
有酸素運動を行なうと内臓の活動が活発になり、血流が促進されエネルギーが消費されやすくなります。さらに、運動後もしばらくは代謝が活性化された状態が続く「アフターバーン効果」と呼ばれる現象がおき、運動終了後も数時間は代謝が高い状態が維持されます。
有酸素運動は特別な器具やジムに通う必要がなく、手軽にはじめられる点も魅力です。無理なく取り組める強度・時間で週に3〜5回の実施を目指しましょう。
漢方

漢方は長い歴史をもつ伝統医学で、基礎代謝を上げる目的でも利用できます。漢方では体全体のバランスを大切にし、体質に合わせた薬を利用します。
なかでも当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は血行を改善し、体温を上げるとして、古くから利用されています。寒さで代謝が下がりがちな冬には、とくにおすすめです。
ただし、漢方は個人の体質に合ったものを服用しなければなりません。ドラッグストアや薬局などで購入する際には処方箋は必要ありませんが、医師や薬剤師、登録販売者などの専門家に相談して自分に合った薬を選びましょう。
腸内環境を整える

腸内環境は基礎代謝に大きな影響を与えています。腸内の善玉菌が増え腸内環境が整うと、腸の動きがスムーズになり、消化・吸収が効率的に行なわれます。その結果、代謝を受けもつ肝臓にも栄養が効率よく運ばれ、代謝が向上します。そのほかの内臓の働きも整って体温が上がり、カロリーが消費されやすく基礎代謝の高い体になっていきます。
- 食物繊維の豊富な食材を食べる
- 発酵食品を食べる
- 適度な運動
- 適切な睡眠
生活のリズムを整える
規則正しい生活は、基礎代謝にも良い影響を与えます。生活リズムが安定していると、体内時計が規則的に働きやすくなって、体内の代謝が効率的になります。結果として、基礎代謝が上昇するのです。
- いつも同じ時間に起床する
- 3食決まった時間に食事をする
- 6時間以上の睡眠をとる
基礎代謝を上げるために知っておきたい、代謝低下の要因

若い頃と同じ生活をしているはずなのに、体重が増加しているという人は、基礎代謝が下がっていることが原因かもしれません。ここでは、基礎代謝を下げてしまう要因をご紹介しますので、ご自身に当てはまるかどうかチェックしてみましょう。
筋肉量の低下
筋肉量の低下は、基礎代謝を低下させる主な要因です。骨格筋は基礎代謝の20%を占めており、筋肉量の多さと基礎代謝の高さは比例しています。基礎代謝を低下させないためにも、筋肉量を落とさない工夫が必要と言えるでしょう。
運動不足
運動不足は基礎代謝を低下させます。運動の機会が減ると筋肉がどんどん衰え、筋肉量が減り基礎代謝の低下につながります。
日常的に移動手段に車を使い歩く機会が少ない方や、リモートワークで座りっぱなしが多い方などは注意が必要です。このような方は意識的にウォーキングやトレーニングを行ない、意識的に運動する機会を増やしましょう。
加齢
基礎代謝のピークは10代の頃と言われています。年齢を重ねるにつれて、筋肉の量や内臓の活動量が低下するため、基礎代謝も低下します。
不規則な生活
無意識に行う心臓や消化の働きは、自律神経が調節しており、自律神経は基礎代謝と深く関わっています。
自律神経には、体が興奮しているときに活動する交感神経と、リラックスしているときに活動する副交感神経の2つがあります。乱れた生活を送っていると、自律神経の働きも乱れ、基礎代謝の低下につながってしまうので注意しましょう。
過度な食事制限
前述のように、基礎代謝を上げるには筋肉量を増やす必要があります。
ダイエットをするときに、「食べなければ痩せる」と考えて過度な食事制限をすると、基礎代謝が下がって、逆に太りやすい体質になってしまいます。なぜかと言うと、摂取カロリーを極端に減らすことで、筋肉をつくる栄養が少なくなり、結果として筋肉が減ってしまうからです。
ダイエットをする場合は、最低でも基礎代謝分のエネルギーを摂取するようにしましょう。
まとめ|基礎代謝を上げる対策を継続しよう
今回の記事では、基礎代謝の基本的な概念や、基礎代謝を上げるための対策について、具体的に解説しました。基礎代謝を上げるためには、筋トレや有酸素運動、食事の選択が大切です。ほかにも、飲み物や食べ物の工夫、入浴、血流をよくするためのストレッチや漢方なども効果的です。基礎代謝を上げることは、痩せやすくなるだけでなく、美しい肌や健康的な体づくりにもつながります。
基礎代謝は対策をしたからといって、すぐに結果が出るものではありません。今回紹介した方法のなかから、取り組みやすいものを選び、無理のない範囲で継続して取り組んでいきましょう。
<参考文献>
「食事誘発性熱産生 / DIT」e-ヘルスネット
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