• 2021年10月22日
  • 2021年11月9日

看護師の約9割がストレスフル状態!?心理カウンセラーと考えるストレスとの向き合い方

 

看護師は医療従事者としての臨機応変な対応や周囲への気配りが求められる仕事です。
さらに終わる気配を見せない新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)の影響により、ミスの許されない職場という認識はあらためて大きくなってきました。

日々目まぐるしく変わる環境下で、自分でどのようにストレスと向き合っていくべきなのでしょうか。心理カウンセラーの中島輝さんにお聞きしました。

取材・文/原田舞香(株式会社イージーゴー)

看護師のストレスの現状

看護師は人の命を預かる仕事。それによって受ける緊張や不安は、強いストレスを受ける要因です。
慣れない仕事に慣れてくれば、次は後輩の教育や増えていく業務……引き受ける責任はどんどんと増えていきます。

さらに、突然の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、感染症指定病院(特定・第一種・第二種感染症指定病院)はもちろんのこと、それ以外の病院でも見えないウイルスのリスクマネジメントなど、緊迫した状況が続いているのも現状です。

「マイナビ看護師」が発行している「看護師白書2020年度版」によると、看護師の9割以上が何らかのストレスを感じていることが判明しました。

マイナビ看護師 「看護師白書2020年度版」を参考に編集部で再構成

看護師への心理的影響は、政府が発表するデータにも表れています。

「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況 (平成26年度結果)によると、精神障害等による労災認定件数で、看護師が従事する「社会保険・社会福祉・介護事業」「医療業」において、他業種と比較する中でも労災請求が多いという結果が出ています。

厚生労働省「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」(令和2年度結果)を参考に編集部で再構成

看護師特有のストレスを感じる原因としては、

仕事内容による緊張感(例. 人命に関る仕事など)、チーム医療に関すること(例. 看護師に対する医師の理解不足など)、労働環境に関すること(例. 時間に追われる仕事、仕事量が多く時間外勤務が多い、交代制勤務で生活が不規則になるなど)、患者・患者家族との関係に関すること(例 無理な要求をされる、威圧的な態度を取られるなど)

など、さまざまな要因が指摘されています。(日本看護協会「看護職の働き方改革の推進」より引用)

ストレスと非常に身近な環境に置かれている看護師は、「ストレスマネジメント」の重要性と緊急性が高まっているのです。

こうした結果が出ているなか、看護師はどのようにストレスに気づき、対策していくべきなのでしょうか。
心理カウンセラーの中嶋輝さんにお聞きしました。

心理カウンセラーが考える、看護師のストレス環境

中嶋輝
メンタルコーチ/自己肯定感の第一人者/資格発行団体“torie”代表

看護師の約3割が高ストレスであるという調査結果についてどうお考えですか?

僕のセミナーを受けに来る受講者さんには看護師などのエッセンシャルワーカーの方が多く、お話を聞いていると強いストレスを抱えている方がとても多いという印象を受けます。

医療現場の最前線にいる看護師は、患者側や病院側、さまざまな方からの「こうしてほしい」という要望を受ける職業です。人の命を預かる責任の大きい仕事だからこそ、その分責任や配慮が必要だと思います。

また、チーム医療での看護師に対するドクターの理解不足など、異業種とのコミニュケーションも、悩みの原因となります。

強い使命感と関わっていること、医療現場で課されるマネジメント業務の責任が大きいことは、ストレスが増加する理由として考えられます。

看護師は通常の会社員の方より「看護師」という職へのこだわりが強い方が多くいらっしゃると思います。その思いが強いぶん、実務とのギャップの芽生えもあるでしょう。
「医療に携わる者として、この業務を続けていていいのかな……」そう感じたときは、その理想と現実の差がどのくらいあるのかを知ることが大切です。

そのためには、一旦距離を置いて職場みんなの役割と自分のやれることを見つめ直すことも大事です。

新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)の、看護師への影響についてはどうお考えですか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって、医療現場は急変しました。看護師も感染症患者への対応をしながら、ご自身はもちろん他の患者・利用者・スタッフへの感染拡大の防止に配慮する必要があります。

また管理者側ともなると、人手不足による超過労働、スタッフの健康状態の管理、医療従事者の風評問題にも気をつかわなければなりません。そういった苦労が、今まで以上にあるというのが現状だと思います。

ストレスと上手に向き合う方法はありますか?

看護師は、患者さん、患者さんのご家族のメンタルヘルスに配慮をする立場です。さらに運営者、医師にも気を使う必要がありますから、どうしてもご自身のメンタルヘルスはおろそかになりがちになってしまうと思います。

自身のメンタルヘルスにも気を使わないと、気づかないうちに疲れ果ててしまったり、なんのために自分がここにいるのかわからなくなってしまったりします。自分の状態に早く気づいてあげて、ストレッチをしてみたり、少し休憩をしたり、自分に合った方法で労ってあげましょう。

また、自身のプレッシャーや不安は、自分ではなかなかわからないものです。そういった漠然としたものはメンタルチェックアプリなどを使って、自分では見えていない感情の抑圧状態を一度可視化し、客観的に見つめ直すのはとても大切なプロセスです。

上手なストレスとの向き合い方

仕事に追われる看護師は、ストレスを見逃しがち。そんな看護師のためのストレスチチェック&解消アプリがあることはご存知でしょうか。ふたつご紹介します!

NuRseCall(ナースコール)

看護師のためのストレスチェックアプリ「NuRseCal(ナースコール)」は、日本初の看護師用ストレスチェックアプリです。

まずは自分の性格タイプをチェックして、価値観や思考、行動様式、趣味・趣向など50問の細かな診断で、29パターンの性格タイプを分析します。性格診断が終われば、ストレスレベルをチェック!月に1回、2分で終わる簡単なチェックで、自分のストレス度とストレスの要因がひと目でわかります!

NuRseCal(ナースコール)」のストレスチェック画面

ストレスを無自覚に溜め込んでしまう看護師さんや、時間はないけど、定期的にメンタルチェックを行いたい看護師さんにおすすめのアプリです。

「ストレスが先月より高い……」そんなときは、自分に合ったストレス発散法で、自分を大事にしてあげましょう。

カンゴトーク

看護師だけのコミュニケーションアプリ「カンゴトーク」で、悩みを相談してみましょう。

同業者にしか話せないけど、共有できる相手がいない……そんな看護師さんの悩みはカンゴトークで解決できます。さらに、「こんな時どうしよう」という看護師ならではの悩みも、投票システムで意見を知ることができます。

看護に関するニュースや特集記事、動画、転職情報……さまざまな情報がまとめられているので、「疲れているけど、情報はみていたい」「小さな悩みを誰かに相談したい」そんな看護師さんに寄り添うアプリです!

カンゴトーク」のお悩み相談カテゴリ画面

看護師は、ストレスが多い職業の代表格です。職務に一生懸命になるのも良いですが、自分のケアにも気を配ることで、仕事もプライベートも充実したものになると思われます。
さまざまな手法でストレスを軽減して、より楽しい看護師ライフを満喫しましょう!

■参考

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