• 2020年4月28日
  • 2021年11月9日

【看護師の悩み】これ以上どう頑張ればいいの?

 

【質問】これ以上どう頑張ればいいの?

看護師になり半年がたちました。他の同期が、次々に自立の合格をもらって夜勤デビューを果たす中、私はなかなか自立がもらえずに焦っています。
清潔ケアをするときも、他の人より時間がかかるため、「丁寧なのはいいけど、もっと効率よくやらないと」などと注意される始末。実は、いまだに陰部洗浄すら先輩についてもらっています。先輩たちは優しいし、人間関係もいいのですが……。だからこそ、先輩に迷惑をかけていることが申し訳ないです。「頑張らなきゃ」とは思っているのですが、最近は気力が沸かなくて、「仕事に向いてないのかな」「自分は必要とされていないのかな」とふさぎ込むことも少なくありません。
ここから、どう頑張っていけばいいのでしょうか?(兵庫県在住 看護師歴1年目 22歳)

【回答】現状や気持ちを正直に伝えよう

コミュニケーション不足は負の連鎖を招きます

やりたいのにできない、うまくいかない——。そんな焦り、不安は、緊張や萎縮を招いてしまい、余計失敗に結びつきやすくなります。そうなると、フォローする側も心配する気持ちが先に立ち、“見守り”のつもりが“監視”の目になって、必要以上に手や口を出すことに……。そんな負の連鎖が生まれると、お互いの意思が少しずつかみ合わなくなっていくものです。

では、こうした場面で大切なものは何でしょう? それは、コミュニケーションです。「技術の自立が目標なのにコミュニケーション?」と思うかもしれませんが、あなたも、先輩たちも無意識のうちに肩に力が入った状態でお互いを見ています。そして、物事がうまくいかないときに限って、人はコミュニケーション不足に陥りがちです。まずは、「失敗が続いて自信を失っている」「頑張りたいのに気力が沸かない」という今の気持ちを、先輩に正直に打ち明けてみましょう。そうやって、お互いが何を思っていたのか、これまでの言動・行動はどんな思いから生まれたものなのかを知れば、誤解や摩擦がなくなり、改善・解決を考える心の余裕が生まれるはずです。

信頼関係は、どんな仕事、どんな人間関係にも大きな影響を与える大切な基盤。お互いを知り、技術・仕事に臨みやすい状況をつくってきましょう。

長い目で見れば、“今”の遅れをプラスに変えられるはず!

物事がうまくいかないとき、人は問題を必要以上に大きく捉えてしまいがちです。そんなときに有効なのは、小さな成功体験をつくること。「あれもこれもできるようにならなきゃ」と思わず、「まずは陰部洗浄の自立を目指そう」など、1つでいいので実践を重ね、成功体験をつくりましょう。「できた・できる」という感触がつかめれば、そこから他の業務・技術への自信・意欲が生まれますよ!

勉強やスポーツに得意不得意があるように、技術だって習得できるペースは人それぞれ。看護技術は回数・経験を重ねていけば、いずれできるようになります。今は同期と自分との間に差を感じるかもしれませんが、着実に仕事を覚えていけば2~3年後にはその差が小さくなっているでしょう。また、失敗や苦労が多い人ほど、同じように悩んでいる人の気持ちがわかるもの。今のあなたの体験は、後輩ができたときに相手を救う言葉や力になるかもしれません。

長い目で見れば、“今”の苦労は“未来”の自分にとってプラスの材料に変えられます。コミュニケーションを大切にしながら、1つずつ着実に仕事を覚えていきましょう。

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