• 2021年7月6日
  • 2021年11月18日

【看護師の悩み】夜勤が増えて、体力の限界を感じています

 

【質問】夜勤が増えて、体力の限界を感じています

異動を機に夜勤が増えました。初めは「人員不足による緊急事態」と説明されていたのですが、翌月からはコンスタントに入るように……。医療療養病床の医療区分を70%から80%に変更するため、一人夜勤で経管栄養や点滴準備を8人から14人程度実施しているのですが、それ以外にも委員会等の仕事が山積み。年齢的なこともあって、体力の限界を感じます。「働きやすい職場にしたい」と自分なりに奮闘してきたつもりですが、最近では仕事と生活のリズムも作れなくなりました。この状況を改善するためには、どう会社に伝えるのが良いでしょうか。(埼玉在住 看護師歴36年目 58歳)

【回答】ライフスタイルの見直しを

まずは「減らす」ことを考えて

仕事において精神力や気力が大事なのはいうまでもありませんが、“すべての資本はからだである”ということを考えれば、いまの働き方は決して良い状態とはいえません。仕事と生活のリズムを整えるといっても、さまざまな責務を背負い、夜勤もある状況では、なかなか難しいとも思います。

そうしたなかで「何をどのように調整するか」ですが、最優先するべきなのは「現状を何とかする」ことよりも、「何を減らすか」を考えることです。

これまで、「働きやすい職場にしたいと考えて奮闘してきた」とのことですので、何かを減らしたり、辞めたりするのに抵抗を感じる部分もあるかと思います。また、ほかの人もさまざまな仕事を抱えていることを考えると、つい「自分もがんばらなければ……」と思いがちです。でも、からだを壊してしまっては元も子もありませんよ。

たとえば、「山積みの仕事」について、本当に自分がやる必要があるのか、誰かに協力を依頼して分担することはできないか、何もかも完璧にこなそうとしていないかを振り返ってみるなど、一度、業務全般を見つめ直してみてはいかがでしょう。

折衷案を探るつもりで話し合いを

会社に状況を伝える際は、「体力に限界を感じていること」「仕事と生活のリズムが作れていないこと」を率直に伝えることが大切です。とはいえ、「自分のいいたいことをわかってもらいたい」というだけでは、折り合いがつかないことも予測されます。

会社側には、「組織を運営するために、その一員としての役割を果たしてほしい」という思いがあります。また、そうした会社の思いを理解し、お互いに良好な関係性を築くためには、両者の折衷案を探すような話し合いが必要です。ですから、まずは「会社とうまく折り合いをつける」という意図を持ち、「ここまではできる」という代替案を出しながら、相談・話し合いをしてみること。そして相談・話し合いのなかから、お互いが納得できる折衷案を探していくのがおすすめです。

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