看護師という仕事柄、「患者さんと接するときは、笑顔を心がけています」という方も多いことと思います。けれど、“自然でおだやかな笑顔”ができているかどうかは、客観的に見ないとわからないもの。仕事に追われていると、「自分ではいつも通りのつもりだったのに、まわりから『笑顔が不自然』といわれてしまった」ということもあるのではないでしょうか。また、マスク生活が続いているために表情筋が衰えてしまうと、思うように表情がつくれなくなったりもします。そこで今回は、パーソナルトレーナーの柳本絵美先生に、すてきな笑顔をつくるための効果的な手段=「表情筋トレーニング」について教えていただきました。
笑顔にはさまざまなメリットがある
毎日、たくさんの患者さんやそのご家族と向き合うのが看護師の仕事。そして、そうした方たちのほとんどは体調が万全でなかったり、「これから自分はどうなるのだろう」「元気になれるだろうか」といった悩みや不安を抱えていたりします。だからこそ、看護師が「いつも笑顔でいること」はとても大事です。
笑顔にはさまざまなメリットがありますが、いちばんの利点は、コミュニケーションがスムーズになることではないでしょうか。看護師が笑顔で接することは、相手の不安をやわらげたり、安心感や信頼感を持ってもらったりすることにつながります。そして、患者さんやご家族の安心感、信頼感が得られれば、その後のコミュニケーションは、より円滑に進むにちがいありません。
また笑顔は、会話が難しい状態の患者さんや、言葉が通じにくい環境にある外国の患者さんに気持ちを伝える際にも、重要なコミュニケーションツールになるでしょう。
「いつも笑顔でいること」のメリットは、それだけではありません。実は、笑顔にはストレス軽減やリラックス効果などがあるため、自分自身にも有益なのです。たとえば、心理学の世界には「表情が感情をつくる」という説があり(「表情フィードバック仮説」と呼ばれます)、落ち込んでいるときやイライラしているとき、あえて笑顔の表情をつくることで、気分が持ち直す可能性や幸福感を得られる可能性があるといわれています。まさに、「笑う門には福来たる」ですね!
患者さんやそのご家族、そして自分自身のためにも、できる限り笑顔でいることを心がけましょう。
表情筋トレーニングで笑顔をもっと魅力的に!

さて、ここまでを読んで、「やっぱり笑顔は大事」「いつも意識するようにしよう!」と、あらためて決意した方も多いのではないでしょうか。一方で、「自分の笑顔に自信が持てない」「マスク生活が続いたせいか、笑顔がぎこちなくなっている気がする」という方もいるかもしれません。でも、せっかく「笑顔でいよう」と決めたのなら、がんばって“これまで以上にすてきな笑顔”を手に入れてみませんか?
すてきな笑顔をつくるうえで、ポイントとなるのは「表情筋」です。表情筋というのは、口や目、鼻、眉などのさまざまな部位を動かし、表情をつくり出す筋肉のこと。目のまわりの前頭筋や眼輪筋、鼻のまわりの鼻筋、口のまわりの口輪筋などがそれにあたります。
筋肉は、使わないでいると衰えてしまうものですが、それは表情筋も同じこと。“顔の運動不足”になって表情筋が衰えると、無表情や老け顔(たるみやしわ)の原因にもなりかねません。特にここ数年は、マスク生活のせいで、口まわりの筋肉を動かす機会が激減。筋肉が衰えたり、こり固まったりしている人が増えているのも事実です。そうなると、口角がきれいに上がらず、結果、笑顔の魅力が半減してしまうので気をつけましょう。
また、マスクで口元が隠れているときは、目元の印象も大切です。目のまわりやおでこ付近の表情筋が衰えていると、目元がゆるみにくくなって、不自然な笑顔になったり、笑っているのに笑顔にみえなかったりするもの。そうならないためにも、日ごろから表情筋を鍛えておくことが大切です。
とはいえ、「顔の筋トレ方法」というのは、あまり教わる機会がありませんよね。そこで、ここからはパーソナルトレーナーの柳本絵美先生に、気軽にできて効果抜群の「表情筋トレーニング」を伝授していただくことにしましょう。
「今回ご紹介する表情筋トレーニングは、口を動かしたり、口角やおでこのまわりをマッサージしたりするだけの簡単なもの。道具は一切必要ありません。でも、効果は抜群! いままで以上に輝く笑顔ができるようになること確実です。しわやたるみの改善も期待できますよ」と柳本先生。さらには、「表情筋トレーニングを朝出かける前に行えば、1日を明るい気持ちでスタートできます。ぜひ、毎日の習慣にしてください」とのアドバイスもいただきました。
トレーニング1 スマイルエクササイズ
まずは、笑顔の3大基本形ともいえる「ほほえみ」「スマイル」「ビッグスマイル」を使ったトレーニングから。下記のメニューを5セット繰り返しますが、5セット目には口のまわりがあたたまり、笑顔をつくりやすくなります。なお、最初のうちは鏡の前で行い、口角がしっかり上がっているか、口角の上がり方に左右差がないかをチェックしながら取り組むことが重要です。



★POINT
姿勢を正して、あごを軽く引いた状態で行いましょう。
③のビッグスマイルをつくるときは、下の歯を見せようとして口角が下がらないよう注意しましょう。口角を上手に上げられない場合は、指で口角を上げながらやってみてください。
トレーニング2 いーうーエクササイズ
スマイルエクササイズを実践してみて、「口角の上がり方が左右で違う」「思い切り口角を上げると、口のまわりの筋肉がピクピクする」と感じた方は、口まわりの表情筋をあまり使えていないかもしれません。次に紹介する「いーうーエクササイズ」で入念に鍛えましょう。


★POINT
①は、口角を横に思い切り引くのがポイント。ただし、口角が下がったり、奥歯をかみしめたりするのはNGです。②は、唇をできるだけ前に突き出しましょう。
慣れてきたら声を出さずに行ってもOK。マスクをしたままでも行えます。
マッサージでトレーニングの効果をアップ!

表情筋トレーニングでは、動かして鍛えるだけでなく、マッサージで“ほぐす”ことも大切です。ほぐすことで表情筋が動かしやすくなり、「スマイルエクササイズ」や「いーうーエクササイズ」の効果がアップするので、笑顔がさらに輝きますよ! マッサージにはリラックス効果もあるので、休憩のときやお風呂あがりなどに行うのもおすすめです。
マッサージ1 口角ほぐし
マスクで口元が隠れているせいか、口まわりの筋肉がこわばっている方が増えています。やさしくマッサージしてこわばりをほぐすと口角が上がりやすくなり、笑顔に自信が持てるようになります。

★POINT
洗顔のついでに行うと習慣化しやすくなります。日中にマスクの上から行うのもおすすめ。小鼻から口角に向かって伸びる「ほうれい線」、口角の下に現れる「マリオネットライン」の予防効果も期待できます!
マッサージ2 ねこの手おでこほぐし
おでこや目のまわりの表情筋がこっていると、笑っても目元がゆるみにくく、笑顔であることが相手に伝わりにくくなります。また、上のまぶたが重く下がり、目元の印象もぼやけがち。そうならないためにも、「ねこの手おでこほぐし」でしっかりほぐしましょう。おでこのしわやたるみの改善も期待できますよ。



★POINT
テレビや動画を見ながら行ってもOKです。1セットだけでも十分ですが、3セットほど行うとより効果的。手が疲れる場合は、テーブルにひじをついて行ったり、椅子に座って上体を前に倒し、ひじをひざについて行ったりしてもかまいません。ただし、おでこをこすったり、かける圧が強すぎたりするとしわの原因になるので注意してくださいね。
まとめ
いかがでしたか? 「コツコツ継続すれば、“自分史上最高の笑顔”が手に入るはず。マスクなしで生活できるようになったとき、『笑顔がすてきになったね』といわれるよう、がんばりましょう!」とは、柳本先生からのメッセージです。すてきな笑顔で、よりよい看護を行うために、毎日続けてみましょう!
-
今話題のトラベルナース!短期間かつ高給与の求人が揃ってます!
-
転職先で給与アップしたい方へ★
年収500万円以上の高収入求人や応募のポイントをご紹介! -
人気の転職時期である4月に転職するメリットはたくさん!
-
働きながら綺麗になれる♪常に人気の美容クリニック求人をピックアップ!
-
企業でも看護師資格を活かして働けます!ワークライフバランス◎
-
シフト勤務の環境を変えたい方向けに、土日祝休みの求人をご紹介!
-
看護師さんの約半分は夜勤なしで勤務中!無理なく働ける夜勤なし(日勤のみ)求人をご紹介!