「超音波検査」と「CT」。医療ドラマなどでよく耳にする言葉ですが、2つの違いを明確にわかっている人は少ないはず。そこで今回は「超音波検査」と「CT」の違いをご紹介。各検査の理解が曖昧な看護師さんも要チェックです!
「超音波検査」は音波のはね返りを利用する検査
医療現場では「エコー」とも呼ばれる「超音波検査」。機器から放たれた音波を対象の臓器に当て、反響を画像化するのが特徴です。
がんのある場所や大きさなどを判定するだけでなく、妊娠中の胎児の発育評価や羊水の量なども見ることができます。がんの種類や診る臓器によっては造影剤を使用したり、数時間前からの食事制限、排尿制限などが設けられたりすることがあります。
しかし、超音波は骨や空気を通り抜けないため、頭蓋骨に囲まれた脳、多くの空気を含む肺などは検査が難しいとされているのです。
超音波の得意分野
・消化器系の疾患(肝臓・胆のう・膵臓がんなど)
・妊婦検査(胎児の発育評価)
・腹部にある臓器の検査
「CT」は放射線を活用した検査
「CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)」は、放射線をあてて身体の断面を撮影する機器のことです。
15分程度の所要時間で広範囲の撮影が可能なため、緊急時の検査に適しています。また空間分解能力に長けており、骨折の診断や、肺など空気を多く含む組織を見たいときに使用されることが多いです。
注意点としては、放射線の被ばくリスク。1回の照射は人体に影響があるほどではありませんが、妊娠中の人は事前に医師に伝えるようにしましょう。
CTの得意分野
・肺の病気(肺炎・肺がんなど)
・緊急時の短時間検査
・骨折
「超音波検査」と「CT」の大きな違いは骨や肺の画像診断ができるかどうかにあります。それぞれの特徴をよく覚えておきましょう!
制作:TAC企画