• 2019年11月6日
  • 2021年11月15日

【看護師の悩み】NICU勤務でも公認心理師資格は受験可能?

 

【質問】NICU勤務でも公認心理師資格は受験可能?

私はNICUで5年以上、看護師として勤務しています。国家資格となった公認心理師に興味を持っていますが、自分の経歴が受験資格に合致しているのかわかりません。精神科や心療内科などでなく、NICU勤務の場合でも、実務経験が5年以上あれば受験できるのでしょうか?(大学病院勤務 看護師歴6年目 28歳)

【回答】業務内容によっては講習会受講のうえ受験可能

まずは勤務施設の条件に合致するか確認しよう

以前「看護師でも公認心理師になれる?」という質問に回答させていただきましたが、今回はいただいた質問をもとに、さらに受験資格について掘り下げてみましょう。

そもそも、公認心理師の受験資格には特例措置がとられています。詳細区分については省きますが、看護師資格を持ち、条件を満たしている可能性のある場合は「区分G」、いわゆる現任者に当てはまります。現任者として認められる条件は、「文部科学省や厚生労働省で定める施設において、公認心理師の(1)から(3)の業務を5年以上行っていること」です。

現任者と認められるポイントは3つあります。
1つ目のポイント文部科学省や厚生労働省で定める施設に勤務していることが挙げられます。具体的な施設をいくつかご紹介しましょう。

●文部科学省・厚生労働省で定める施設例

学校、裁判所、保健所又は市町村保健センター、障害者通所支援事業所若しくは障害児相談支援事業を行う施設、児童福祉施設又は児童相談所、病院又は診療所、精神保健福祉センター、救護施設又は更生施設など

このほか、老人福祉施設や認定こども園など該当施設・機関は多岐にわたりますので、詳細は厚生労働省のWebサイトからご確認ください。

ご質問いただいたNICUに勤務している場合、病院に勤務しているので条件に当てはまります。

業務内容・勤続年数といった条件も確認必須

2つ目のポイント下記に挙げる公認心理師の業務を行っていることです。

(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対するその心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他援助

(公認心理師法 第2条第1号~第3号より引用)

出願の際は上記業務を行っていたことを確認するため、施設の代表者による証明である「実務経験証明書」を提出しなければなりません。

NICU勤務の場合、未熟児や障害児を看護することも多く、その家族とのかかわりや支援も業務内容に入ることが多いでしょう。家族支援は(3)に含まれるので、業務条件を満たしている可能性があります。

3つ目のポイント勤続年数で、常態として週一日以上勤務している期間が5年以上継続していなければなりません。ご質問者さまのようにNICUで5年勤務している状態であれば条件に合致します。

これら3つの条件を満たしている方であれば、現任者講習会を受講し、受験資格を得ることができます。ただし、受験資格等は「日本心理研修センター」や「厚生労働省」のサイトなどで必ず確認し、不安があれば問い合わせてみましょう。

今回は区分Gの具体的な条件から、NICUに5年以上勤務していた場合についての受験可否をご紹介しました。

もうすぐ2回目の試験もあるので、迷っている方は条件を確認し、一歩踏み出してみましょう!

引用URL
一般財団法人 日本心理研修センター
http://shinri-kenshu.jp/support/seminar.html

参考URL
http://shinri-kenshu.jp/guide.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116049.html

<2020年8月31日 編集部追記>
新型コロナウイルス感染症の影響により、今後の公認心理師試験のスケジュールが変更となりました。詳しくは「看護師最新ニュース」をご参照ください!

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