• 2022年11月8日
  • 2022年11月8日

オミクロン株対応ワクチンの接種間隔「3カ月以上」に~10月21日から運用開始

 
11月2日、小児科学会は生後6カ月以上5歳未満の健康な小児も含めて新型コロナワクチン接種を「推奨する」との見解を発表しました。ただし、健康な小児へのワクチン接種については「メリットとデメリットを養育者が十分理解することが重要」と指摘しており、接種前・中・後にきめ細やかな対応や配慮が求められています。

各自治体で10月24日から始まった生後6カ月以上5歳未満の小児に対する新型コロナワクチン接種について、日本小児科学会は11月2日、現時点では有効性・安全性に関するデータが限られているとしながら、基礎疾患のある小児に限らず健康な小児も含めて「接種を推奨する」との見解を発表した。

見解は、6カ月以上5歳未満の小児へのワクチン接種について「メリット(発症予防)がデメリット(副反応等)を上回ると判断している」と明記。

その理由として①小児患者数の急増に伴い、以前は少数だった重症例と死亡例が増加している、②オミクロン株BA.2流行期における発症予防効果で生後6カ月~23カ月児75.8%、2~4歳児71.8%の有効性が報告されている、③安全性についても米国の調査で「重篤な有害事象はまれ」と報告されている─などを挙げている。

健康な小児へのワクチン接種については「メリットとデメリットを養育者が十分理解することが重要」と指摘。「実際に接種する際には接種前・中・後にきめ細やかな対応、同調圧力が加わらないような配慮が必要」と注意喚起している。

■インフル・コロナ同時流行への準備も呼びかけ

小児科学会は同日、日本小児科医会との連名で、小児におけるインフルエンザ・新型コロナ同時流行に備えるよう呼びかける医療機関向け・保護者向けのメッセージも公表した。

インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは同時接種も含め接種間隔の制約がなくなっているとして、保護者に対しては両ワクチン接種の検討、医療機関に対しては接種勧奨への協力を求めている。

【関連情報】

生後6か月以上5歳未満の小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(11月2日 日本小児科学会)


出典:WEB医事新報