治験コーディネーターは患者さんをサポートしつつ、治験全体のスケジュールを調整します。治験を通じて社会貢献ができたり患者さんから感謝の声をいただいたりと、やりがいが多い職業です。
しかし、人によっては人間関係や仕事内容の面できついと感じることもあります。当記事では、治験コーディネーターの仕事にきつさを感じる理由や対処法について詳しく解説します。
治験コーディネーター(CRC)とは
治験コーディネーターとは、治験が円滑に行われるように準備・調整・運営のサポートをする専門職のことです。CRC(Clinical Research Coordinator)とも呼ばれており、新薬を開発した製薬会社・治験を実施する医療機関・治験に参加する被験者の調整役として活躍しています。
主な仕事内容は以下のとおりです。
- 治験実施計画書の確認
- スタートアップミーティングへの参加
- 治験に使用する検査キットの管理
- スクリーニング
- インフォームド・コンセントへの同席
- 被験者への対応
- 症例報告書(CRF)の作成
- 治験終了報告書の作成
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治験コーディネーターの仕事をきついと感じる5つの理由

治験コーディネーターは治験の現場に欠かせない重要な職種です。役割が多かったり責任が大きかったりなど、人によってはきついと感じることもあります。
以下では、治験コーディネーターの仕事がきついと感じられる理由を5つ解説します。
1.各関係者と人間関係を構築するのが大変
治験コーディネーターは仕事をするうえで、医療機関の医師やスタッフ・新薬を開発する製薬会社・治験に協力してくれる患者さんなど、さまざまな方と関わりを持ちます。それぞれの立場によって治験に対するスタンスが異なるため、治験コーディネーターには相手に合わせた細やかな気遣いが求められます。ときには、治験担当の医師・製薬会社・患者さんとの3者間で板挟みになることもあり、仕事を進めるうえで人間関係の構築が難しいと感じることもあるでしょう。
特に医療機関の方々は、多忙な業務の合間を縫って治験に協力してくれる立場にあります。医療機関の協力があってこそ治験がスムーズに進むため、医療機関のスタッフには気持ちよく協力してもらえるように配慮することが大切です。
また、治験に協力してくれる患者さんが来院する際の対応も治験コーディネーターの仕事です。患者さんに寄り添いながらも、一方では医療機関・製薬会社との調整を行う必要があります。
2.事務作業が多い
治験コーディネーターの仕事は、患者さんに渡す同意書・投薬や検査などの予定表・各種報告書などパソコンでの書類作成が大半を占めます。特に製薬会社に提出する報告書などは、製薬会社からの契約金額の入金につながる重要な書類です。治験コーディネーターにとって書類作成は細心の注意を払って行うべき業務といえます。
看護師や薬剤師など医療現場から治験コーディネーターに転職した場合、医療従事者のイメージからかけ離れた仕事内容にギャップを感じることも少なくありません。
3.仕事優先の生活になってしまう
治験コーディネーターの勤務時間は、治験のスケジュールによって異なります。スケジュールを組む際は、治験担当の医師・患者さん・製薬会社の都合が優先されます。そのため、治験コーディネーターの仕事はスケジュールの融通が利かないことが多い傾向にあるのです。
また、担当する治験や施設の種類によっては、トラブル発生時に勤務時間外でも対応を求められるほか、残業や休日出勤が発生することも。治験コーディネーターとして働く方のなかには、急なスケジュール変更などにより「ワークライフバランスが崩れるのがつらい」と感じる方もいます。
4.仕事内容に対して給料が安いと感じる
仕事内容に対して給料が見合わないと感じる治験コーディネーターもいます。
以下は、厚生労働省のデータに基づいて、治験コーディネーターとほかの医療従事者の平均年収を比較した表です。具体的な比較対象として、ここでは看護師・臨床検査技師・薬剤師を例に挙げています。
職種 | 年収 |
---|---|
看護師 | 508.1万円 |
臨床検査技師 | 508.4万円 |
薬剤師 | 577.8万円 |
治験コーディネーター | 459.3万円 |
額面だけで比較すると、治験コーディネーターの平均年収は看護師・臨床検査技師・薬剤師よりも下回ります。特に前職が看護師・臨床検査技師・薬剤師などの場合は、前職との収入の差を感じやすくなるでしょう。
参照元:
厚生労働省 職業情報提供サイト jobtag「治験コーディネーター」
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
5.担当施設間の移動が多くて疲れる
治験コーディネーターの職場は自身が担当する治験施設です。一般的に、一人の治験コーディネーターが2〜3ヶ所の施設を担当します。複数の現場を担当するため、移動に時間を割くケースが多く、実務が進まなくなることがストレスになることもあるでしょう。
また、午前と午後で施設間に距離がある施設で治験を行う場合、移動によって昼食の時間が取れないこともあります。
治験コーディネーターのやりがい

治験コーディネーターの仕事はきついことばかりではありません。ほかの職業にはないやりがいが多々あります。
なかでも、新薬開発に携われる点は大きな魅力です。治験を通じて新薬を待つ多くの患者さんを助け社会貢献ができるのは、治験コーディネーターならではのやりがいといえるでしょう。治験に携わった新薬が無事にロールアウトされると、それまでの苦労が報われます。
また、患者さんから薬が効いたと言ってもらえたり、感謝の言葉をいただいたりなど、数値では表せない成果を感じられます。
治験コーディネーターの仕事がきついと感じたときの対処法

治験コーディネーターの仕事がきついと感じる状態を放置すると、心身に影響が出る可能性があるので注意が必要です。
以下では、治験コーディネーターの仕事がきついと感じた際の対処法を3つ解説します。
友人や同僚に悩みを打ち明ける
仕事がきついと感じた場合、一人で悩みを抱え込まないことが大切です。
メンタルケアの専門家でなくとも、信頼のおける友人などに悩みを打ち明けるだけでストレス解消につながります。特に同僚は同じ悩みを抱えているケースがあるため、悩みの内容を理解してもらいやすいでしょう。
また、同僚に相談すれば日頃の業務内容や今抱えている問題も共有でき、シフト調整などのフォロー体制が整えられることもあります。
職場に改善を求める
自分や現場の力だけでは解決しない問題の場合、上司や会社の上層部といった現場全体を動かせる方に職場環境の改善を求めることも検討しましょう。
特に上司や会社に現場の実態が正しく伝わっていなかったり、配置転換などで解決できる問題であったりする場合は、相談することで状況が改善される可能性があります。
転職をする
職場に改善を求めても解決しない場合や人間関係に悩む場合は、治験コーディネーターとして働く場所を変えてみると良いでしょう。看護師や薬剤師などの資格を持っている方は、資格と経験を活かして院内治験コーディネーターとして働く道もあります。
また、どうしても治験コーディネーターの仕事が合わないと感じている方は、看護師や薬剤師に転職するのも1つの方法です。自分らしく生き生きと働ける職種や職場は何かを、改めて考えてみましょう。
まとめ
治験コーディネーターの仕事はやりがいが大きい一方で、きついと感じる部分もいくつかあります。仕事がきついと感じた場合には、抱え込まずに友人や同僚、上司や会社の上層部に相談してみましょう。また、職場に改善を求めても状況がよくならない場合は、職場を変えるのも1つの方法です。
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