• 2021年8月19日
  • 2024年11月27日

異動の挨拶メール・スピーチの例文を紹介! 押さえておくべきポイントや注意点も

 

社会人として働くなかで、「人事異動」の機会に触れることがあります。しかし、いざ異動が近付くと、「異動の挨拶は誰にすべきか」「どのような挨拶をすれば良いのか」などと悩む方もいるでしょう。

この記事では、異動の挨拶例文をメール・スピーチと分けて紹介しています。また、挨拶のポイントも解説しているので、異動の予定がある方はぜひ参考にしてください。

異動の挨拶は今後の人間関係を築くうえで重要

異動の挨拶は、現部署や異動先の部署、取引先の人たちと良好な関係を保つために欠かせません。

挨拶は、相手に対する礼儀や感謝の気持ちを伝える重要な手段です。適切な異動の挨拶をすることで、今後もスムーズにコミュニケーションが取れる環境を築き、協力し合える関係を維持できます。そのため、たとえ短い言葉であっても、異動の際には各方面へしっかりと挨拶をしましょう。

異動の挨拶の3つのポイント

異動が決まったら、引き継ぎや残務処理などによって慌ただしい日々を過ごすこととなります。しかし、どんなに忙しい状態であったとしても、現部署のメンバーや関連部署、社外の取引先への挨拶を忘れてはなりません。お世話になった人へ感謝の気持ちを伝えるとともに、今後も良い関係性を築いていけるよう丁寧な挨拶を心がけましょう。

まずは、挨拶をするタイミングや相手、手段など、異動の挨拶における基本的なポイントを3つ紹介します。

1.辞令が通達されてから異動の挨拶をする

異動の挨拶は、基本的に辞令が正式に通達された後に行います。辞令を受けてから上司や関係者と相談し、社内外に適切なタイミングで伝えることが大切です。

辞令が公表される前に、異動の話をするのは避けましょう。正式でないうちに情報が広がると、混乱や誤解を招く恐れがあります。正式に決まった後に挨拶することで、異動が確実であると相手に理解してもらえます。

また、突然の報告で相手を驚かせないように、なるべく早く伝えることも重要です。挨拶をスムーズに行うことで業務の引き継ぎがスムーズになり、周囲からの協力を得やすくなります。

2.社内と社外それぞれに異動の挨拶をする

異動の挨拶は、社内外の関係者にそれぞれ行います。

社内では同僚や上司、部下など、普段から関わりの深い人々に対して、感謝の気持ちを伝えることが大切です。一方、社外では取引先や関係会社の担当者に向けて、異動の事実と感謝を伝えます。

なお、お世話になった上司や同僚、関係性が深い社外の人には、直接顔を合わせて挨拶したほうが、より感謝の気持ちも伝わりやすくなります。どうしても会って話す機会がない場合のみ、メールや電話で異動の挨拶をしましょう。

3.異動の事実と感謝の気持ちを伝える

異動の挨拶では異動の事実を簡潔に伝えたうえで、これまでの感謝の気持ちを丁寧に表現することが大切です。

まずは、自分がどの部署に異動するか、いつ異動するのかをわかりやすく説明します。その後、これまで一緒に働いてきた仲間への感謝の気持ちを伝えましょう。特に支えてくれた方々への感謝を言葉にすることで、相手に誠意が伝わります。また、異動先でも精一杯努力する旨を述べて、前向きな印象を与えるのもポイントです。

感謝の言葉をしっかりと伝えることで、これまでの人間関係を良好なまま保つことができ、異動後もサポートを得やすくなるでしょう。

【異動の挨拶】メールの例文

異動の挨拶メールは、社内の現部署と異動先の部署、取引先にそれぞれ送ります。

ビジネスメールにおいて「件名」は、最初に目につく重要な項目です。メールで異動の挨拶を行う場合、必ず件名に異動の旨を記載しましょう。また、メールではお互いの顔が見えないため、言葉選びや書き方に十分気を配るようにしてください。

以下に、例文を載せているので参考にしてください。

現部署へ送る異動の挨拶メール

【件名】
異動のご挨拶

【本文】
○○部の皆様

お疲れ様です、○○(氏名)です。
この度、○○月○○日付で○○部から○○部に異動することになりました。
私は新卒で入社して約5年間、○○部でお世話になりました。
皆さまには社会人としての心構えから業務の進め方まで、温かいご指導をいただき、心から感謝しております。
○○部で培った経験を活かし、○○部でも役に立てるよう精進してまいります。

以降の業務は、○○(後任者の氏名)へ引き継ぎます。
メールでのご報告になってしまったことをお許しください。部署は変わりますが、今後もご一緒に仕事をする機会があるかと思います。

引き続き、よろしくお願いいたします。

(署名・自分の連絡先)

現部署では異動の挨拶を直接伝える機会があるかと思いますが、必ずしも全員と顔を合わせられるとは限りません。そのため、メールでも挨拶を伝えるようにしましょう。

なお、上記は既存の部署の全員に送信するメールの例文です。特に親しくしていた人やお世話になった人には、具体的なエピソードや感謝の気持ちを添えたメールを個別で送ると良いでしょう。

異動先の部署へ送る異動の挨拶メール

【件名】
異動のご挨拶

【本文】
○○部各位

お疲れ様です。
この度、○○月○○日付で○○部から○○部に着任いたします○○(氏名)と申します。
何卒よろしくお願いいたします。

○○部での仕事にいち早く慣れ、業務に邁進してまいります。
至らない点も多々あるかと思いますが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

緊急の連絡先は下記になりますため、着任前にご用件などございましたらご連絡ください。
皆様とご一緒に働ける日を楽しみにしております。

(署名・自分の連絡先)

「皆様とご一緒に働ける日を楽しみにしております」「これから貢献していきたい」など、意欲を伝える一文を入れると好印象を与えられます。

なお、上記は異動先の部署全員に送信するメールの例文です。直接お世話になる新しい上司には、意気込みや抱負とともに個別に挨拶メールを送りましょう。

取引先へ送る異動の挨拶メール

【件名】
異動のご挨拶と御礼

【本文】
株式会社○○ ○○部 ○○様

いつもお世話になっております。株式会社○○の○○(氏名)でございます。
私事ではありますが、○○月○○日付で○○部へ異動することとなりました。
本来であれば、直接ご挨拶に伺うべきところではございますが、メールによるご挨拶となりましたことをお詫び申し上げます。

後任は、○○(後任者の氏名)が担当させていただきます。

今までと変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします。

-------

後任者の氏名
後任者の電話番号
後任者のメールアドレス

-------

○○月○○日以降の業務に関するご連絡は、○○(後任者の氏名)までお願いいたします。
改めまして後任の○○からご連絡させていただきますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

私の新しい連絡先は下記のとおりです。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

(署名・自分の連絡先)

取引先にメールをする際は、スムーズに業務の移行ができるように、必ず後任者の氏名と電話番号、メールアドレスを入力します。このとき、いつから後任者に引き継ぐのかわかるように、「○○月○○日以降の業務に関するご連絡は、○○(後任者の氏名)までお願いいたします」というように、引き継ぐ日付を忘れずに記入するようにしましょう。

【異動の挨拶】スピーチの例文

ここでは、異動について口頭で伝える際の例文を紹介します。

現部署での異動の挨拶スピーチ

お疲れさまです、○○(氏名)です。
この場をお借りして、ご挨拶させていただきます。
この度、○○月○○日付で○○部へ異動することになりました。

新卒で入社して約5年間、この○○部でお世話になりました。
特に教育係の○○さんには、社会人のマナーから仕事の進め方まで教えていただき、本当に感謝しています。
また、同僚の○○さんと○○さん、○○さんとは切磋琢磨して、ときには励まし合いながら成長できたことを有難く思っています。
新しい部署でも、ここで得た経験と教訓を糧に精進してまいります。

これまでの業務は、後任の○○(後任者の氏名)に引き継ぐことになりました。
何かありましたら○○(後任者の氏名)にお伝えくださいますよう、よろしくお願いいたします。

今後、会議の場やオフィスなどで顔を合わせる機会があると思いますが、これまでと同様、どうぞよろしくお願いいたします。

スピーチは、2~3分程度にまとめます。悲しい別れにならないように、異動を前向きにとらえている姿勢を見せ、これまで以上に頑張るという旨を伝えるのがポイントです。

また、感謝の気持ちに加えて「顔を合わせる機会があると思いますが」など、今後の関わりについて触れることで、異動後も良好な関係を保ちやすくなります。

異動先での異動の挨拶スピーチ

本日より○○部へ配属となりました、○○(氏名)と申します。
○○年に入社し、○○部にて○○(営業や経理、事務など具体的な内容)の業務を担当しておりました。
こちらでは、○○の業務を担当させていただく予定です。

私は人と話すことが好きなため、皆様と積極的にコミュニケーションを取れることを楽しみにしております(趣味や特技、アピールポイントの紹介)。

初めのうちはご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、○○部での経験を活かし、1日でも早く皆様のお力になれるように精進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。

スピーチは、1~2分程度にまとめるのが一般的です。自己紹介も兼ねて、今後の意気込みや抱負を伝えます。

なお、第一印象が決まる大切なスピーチであるため、笑顔で明るく話すことを心がけましょう。

取引先での異動の挨拶スピーチ

お世話になっております。
先日メールでもご連絡させて頂いたとおり、この度○月○日付けで○○部へ異動することになりました。
○○様には着任時から、温かく接していただき、大変お世話になりました。

今後の業務に関しましては、後任の○○(後任者の氏名)に引き継いでおります。
何かありましたら、○○(後任者の氏名)にお伝えくださいますよう、よろしくお願いいたします。

今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

取引先に対面で異動の挨拶をするときは、後任者を同席させると良いでしょう。後任からの挨拶も同時にでき、業務の引き継ぎがスムーズに行えます。また、後任者が同席することで、取引先の不安を払拭できるでしょう。

異動の挨拶で注意する3つのこと

異動の挨拶は、今後の人間関係を円滑にするための大切なコミュニケーション手段です。ただし、伝え方を間違えると相手に誤解を与えたり、好ましくない印象を持たれたりすることがあります。

特にメールの送り方や挨拶の長さ、表現の仕方に注意が必要です。個別の対応を心がけることや要点を端的に伝える姿勢、ポジティブなメッセージを意識することがポイントです。これらの点を意識することで、相手に対する配慮や誠意が伝わりやすくなり、より良い人間関係を築くことができます。

1.メールはできる限り個別に送る

異動の挨拶をメールで送る場合は、できる限り個別に送ることを心がけましょう。

全員宛の一斉送信は手軽ですが、相手に特別感を与えることが難しく、関係性の深さが伝わりにくくなります。そのため、特に取引先やお世話になった上司、密接に関わってきた同僚には個別にメールを送るのがおすすめです。個別に対応することで感謝の気持ちがより伝わり、今後も良好な関係を維持しやすくなります。

メールの内容は相手との関係性に応じて工夫し、一人ひとりに合ったメッセージを届けるのがポイントです。

2.長々と挨拶せず端的に伝える

異動の挨拶は、簡潔に要点をまとめて伝えることが大切です。長々と話しすぎると、相手に負担をかけたり、伝えたいメッセージがぼやけたりすることがあります。

挨拶の際は、異動の事実、感謝の気持ち、そして異動後の抱負を短くまとめるよう心がけましょう。ポイントは、聞き手に理解しやすく、インパクトのあるメッセージを残すことです。特に相手が多忙な場合は、手短な挨拶の方が好印象を与えます。

端的に伝えることで、聞き手が内容を把握しやすくなり、異動後もスムーズな関係を築くための基盤を作ることができます。

3.ネガティブな印象を与えないようにする

異動の挨拶では、ネガティブな印象を与える発言を避けることが重要です。

たとえば、「今の職場から離れるのは本当に寂しい」「これからの環境が心配です」といった表現は、聞き手に不安や負担を感じさせる可能性があります。異動は新たな挑戦であり、前向きに受け止めていることを示すことで、相手も応援しやすくなります。

また、現在の職場に対する不満や苦労話を交えることは、好印象を損なう原因となるので避けましょう。ポジティブな言葉を選ぶことで、相手も前向きな気持ちであなたの異動を受け入れ、今後の関係も円満に保てるでしょう。

まとめ

異動はお世話になった人たちとの別れであるとともに、新しい人間関係を築ける機会です。異動が決まった場合は、お世話になった上司や同僚、取引先のほか、異動先にもしっかりと挨拶しましょう。

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