• 2021年8月19日
  • 2024年8月16日

仕事に行きたくない人は多い! 乗り切る方法やつらいときの対処法を紹介

 

たとえ仕事が好きであっても、「今日は仕事に行きたくないな」「いっそ会社を休んでしまいたい」と考えることもあるでしょう。また、仕事に対するモチベーションが下がってしまうこともあるはず。ネガティブな気持ちを解決するには、悩みと向き合い、冷静に対処することが大切です。

この記事では、仕事に行きたくないと感じる理由を解説。仕事に行きたくないときのNG行動と乗り越え方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

仕事に行きたくない人は多い

「眠い」「昨日仕事でミスをした」「なんだかやる気が出ない」など、ときには「仕事に行きたくない」と思うことがあるでしょう。なかには、毎朝仕事に行くのを苦痛に感じている人もいるかもしれません。

「仕事に行きたくない」と思うのは珍しいことではありません。
厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要」によると、現在の仕事や職業生活に関することで強い不安や悩み、ストレスになっている事柄があると答えた人の割合は82.7%でした。働いている人の8割以上が、仕事に対して何かしらのストレスを抱えています。

また、メンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所の割合は13.5%と、実際に仕事を休んでいる人もいます。

「仕事に行きたくない」と思うのは自分だけではありません。誰しもが一度は抱える感情です。自分を責めるのではなく、「仕事に行きたくない」と思う理由を明確にして対処法を考えることが重要です。

参照元:厚生労働省「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要」

「仕事に行きたくない」と思う理由

仕事に行きたくない理由

「仕事に行きたくない」という悩みは、多くの社会人が経験することです。ただし、理由は人によってさまざま。一時的に仕事に行きたくないのか、日常的に行きたくないのかも人によって異なります。

ここでは、仕事に行きたくない理由を紹介します。自分はどれに当てはまるのか考えてみてください。

仕事でミスをした

仕事でミスをした翌日は、会社への足取りが重くなります。ミスに対して上司が激昂しているような場合は、なおさら足が向かないでしょう。

また、ミスを挽回する機会があっても、逆にプレッシャーが重くのしかかり、仕事に行くことを苦痛に感じることも。フォローしてくれた同僚に対しても、ありがたいと思う反面、気まずさで顔が合わせづらくなります。

人間関係の悩みがある

気難しい上司がいる・攻撃的な先輩がいるなど、人間関係で悩む人はたくさんいます。周囲と馬が合わずに、孤立してしまう人も珍しくありません。

特にいじめやハラスメントがある場合は、心理的負担が非常に大きいでしょう。人間関係は複雑なうえに、自分で選ぶことができません。毎日顔を合わせるだけに、職場に苦手な人がいると仕事に行くことを苦痛に感じてしまうのです。

仕事が忙し過ぎる

仕事自体は嫌いではないものの、忙し過ぎて悩んでしまう人もいます。人手不足の職場では、一人当たりの業務量が必然的に多くなります。

過度な業務量や長時間労働が続くと、心身ともに疲弊。次第に仕事に対する意欲が低下し、出勤が憂鬱になります。業務が山積みになってしまうと、朝起きることすら苦痛に感じることもあるでしょう。疲れが溜まると仕事の効率も低下し、さらに忙しさが増すという悪循環に陥ることも少なくありません。

仕事にやりがいを感じない

仕事にやりがいを感じられないと、毎日の業務が単調で退屈に思えるようになります。「ルーティンワークばかりで、仕事に飽きてしまった」といった悩みもよく聞かれます。

自分の努力が評価されなかったり、成果が実感できなかったりすると、仕事に対するモチベーションは下がってしまいます。このような状況が続くと、仕事に行くこと自体が苦痛になり、意欲的に取り組む気持ちを失ってしまうことがあるのです。生活のためだと自分に言い聞かせても、どうしても仕事に行く気になれない日はあるでしょう。

職場の雰囲気が悪い

ミスや失敗が許されないピリピリとした職場や上司の顔色を伺いながら働くような職場には、行きたくないと感じて当然です。仕事のグチや会社の不満など、従業員がネガティブな発言ばかりしている職場も行く気がなくなるでしょう。

このような環境ではリラックスして仕事をするのが難しくなり、意欲も低下してしまいます。職場の雰囲気は、仕事をするうえで極めて重要です。

給与や待遇に不満がある

給与や待遇に不満があると、仕事へのモチベーションが低下します。自分の努力や成果が適切に評価されていないと感じると、仕事に行く意味が見いだせなくなるのです。

さらに、昇給や昇進の見込みがないと将来への不安が増します。労働条件の悪さを理由に、転職を考える人は多いでしょう。

やりたくない仕事がある

苦手なプレゼンテーションを行う日や相性が良くないクライアントと会う日など、やりたくない仕事がある日は仕事に行きたくないと感じてしまう人が多いでしょう。通常とは異なる業務や慣れない業務を行わなければならないときも、面倒だと感じてモチベーションが下がってしまいます。

また、興味のない分野や苦手な業務を行う部署への異動によって、出勤が憂鬱になることも。仕事に対するモチベーションが湧かなくなり、出勤すること自体が苦痛になる可能性があります。

休み明けで気分が乗らない

「ブルーマンデー」といった言葉があるほど、休み明けを憂鬱に感じる人は多くいます。特に長期休暇明けは生活リズムが崩れたり、休暇中の楽しさが忘れられなかったりするため、仕事を億劫に感じるでしょう。

オン・オフの切り替えが必要なことは分かっていても、実際には上手く対応できないものです。休暇でリフレッシュしても、仕事に戻ることを考えて憂鬱になってしまう人は多くいます。

天気が悪い

天気が悪いと、出勤するのが億劫になります。雨や雪の日は通勤が大変で、濡れたり寒かったりするため、外に出たくないという気持ちが強くなるでしょう。特に営業や配達などの外勤業務は、天気が仕事の効率を左右します。

梅雨時期はある程度の諦めがつくものの、雪の日や台風が直撃するような日は、仕事に行きたくないと思ってしまうでしょう。

心身が疲れている

心身が疲れていると、出勤する気力が湧かないことがあります。特に重要な商談や慣れない業務を行った翌日は、安堵感で疲れが一気に出る傾向に。運よく休日ならば良いものの、出勤の場合は朝の準備すらだるく感じるでしょう。

過労やストレスが蓄積すると、身体的にも精神的にも疲弊して仕事に対する意欲が低下してしまいます。なかには、残業続きで疲れが溜まり、ある朝突然やる気を失ってしまう人もいます。

通勤が苦痛

通勤が苦痛だと、仕事に行くのが億劫になります。混雑した公共交通機関を利用する方は、出勤することを考えただけでうんざりするでしょう。また、通勤時間が長いとプライベートの時間が減少し、生活全体の質の低下にも繋がります。

仕事は嫌いではなくとも、出勤すること自体を憂鬱に感じる人は多くいます。

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仕事に行きたくないのは甘えではない

仕事に行きたくないのは甘えではない

仕事に行きたくない気持ちは甘えではなく、心と身体のSOSである可能性があります。放っておくと事態が深刻化する場合もあるため、注意しなくてはなりません。

以下の症状が当てはまる場合は、心や身体が限界に近づいている恐れがあります。

  • 倦怠感が続いている
  • 夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 仕事のことを考えると頭痛や吐き気がする
  • 食欲がなく体重が落ちている
  • 何をしても楽しい気分になれない
  • いつも焦りや不安を感じている
  • 朝や夜に涙が出る、意味もなく泣いてしまう
  • 動悸がする
  • 眠い状態が続いてやる気が出ない

仕事に行きたくないという気持ちを、単に甘えているだけという人もいるでしょう。しかし、どれほど精神的に追い込まれているかは他人には分かりません。

体調を崩して仕事を長期離脱をすれば、周囲に迷惑をかけるばかりか経済的にも困窮します。自分の気持ちや体調に耳を傾け、少しでも異常があれば早めに専門家に相談するなどの対応をしましょう。

仕事に行きたくない気持ちを乗り切る方法

仕事に行きたくない気持ちを乗り切る方法

「朝、なんとなく行きたくないな…」「今日行きたくないな…」など、明確な理由はなくても仕事に行きたくないと思う日はあるでしょう。しかし、そのままではモチベーションが上がらず、1日が憂鬱な気分で終わってしまうかもしれません。そこで、仕事に行きたくない気持ちを乗り切るための方法を紹介します。

好きな音楽を聴いて気持ちを切り替える

出勤前に好きな音楽を聴くことで気持ちをリフレッシュでき、前向きな気分になれることがあります。テンポの良い音楽や自分を元気づける歌詞の曲を選ぶと効果的です。

また、通勤中にイヤホンで音楽を楽しむことで気分転換ができ、仕事に向かう意欲が少しずつ湧いてくることもあるでしょう。

出勤前や退勤後に楽しみを作る

仕事以外に楽しみを見つけることも、モチベーションアップに繋がります。出勤前に好きなカフェでコーヒーを飲んだり、退勤後に映画を観に行く計画を立てたりと、小さな楽しみを作るのがおすすめです。

楽しみがあることで1日を乗り切るエネルギーが生まれ、仕事に対する気分も少しは軽くなるでしょう。

生活習慣を改善する

生活習慣の見直しも、仕事に行きたくない気持ちを改善する助けになります。

規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとることは、心身の健康を保つために非常に重要です。また、バランスの取れた食事や適度な運動を取り入れることで、ストレスが軽減され、朝の目覚めも良くなります。健康な体と心を維持することで、仕事への意欲も自然と高まるでしょう。

「仕事に行きたくない…」つらいときの対処法

「人間関係に悩んでいる」「仕事にやりがいを感じない」「心身ともに疲弊している」などの理由で、慢性的に「仕事に行きたくない」と思っている人もいるでしょう。そういった場合に無理をし続けるのはよくありません。むしろ逆効果になり、心身に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。

ここでは、仕事に行くことを苦痛に感じている人へ向けた対処法を紹介します。

自分の状況を客観視する

まずは、自分の置かれている状況を冷静に振り返ってみましょう。なぜ仕事に行きたくないのか、その原因を掘り下げて考えることで、解決策が見えてくることがあります。感情に流されるのではなく、客観的に自分の状況を分析することで、次の一歩を考える材料が得られるでしょう。

一人で抱え込まずに相談する

悩みを一人で抱え込むのは、とてもつらいことです。信頼できる友人や家族、職場の上司や同僚に相談することで気持ちが楽になることがあります。話を聞いてもらうだけでも、問題の解決に向けた糸口が見つかるかもしれません。また、専門家に相談することも有効です。カウンセリングを受けることで、心の負担が軽減されることがあります。

仕事をしている理由を考える

仕事をしている理由や目的を改めて考えてみるのも有効です。経済的な理由やキャリアの目標、家族のためなど、何のために働いているのかを再確認することで、仕事に対する意識が変わることがあります。自分が大切にしている価値観を思い出すことで、少しずつ前向きな気持ちを取り戻せるかもしれません。

仕事を休んでリフレッシュする

仕事がつらいと感じたときは、思い切って休みを取ることも大切です。休暇を利用してリフレッシュすることで、心身のリセットができ、再び仕事に向き合う準備が整います。つらいときは無理をせず、まずは自分の体と心を優先しましょう

休職してしばらく仕事から離れる

深刻な場合には、休職を検討することも必要です。仕事をしばらく休むことで、心身を回復させる時間を持つことができます。休職期間中に自分の状況を見つめ直し、次にどうするべきかを考えられるでしょう。休職は、再び仕事に向き合うための大事なステップになります。

異動願いを出して環境を変える

職場環境が原因で仕事に行きたくないと感じる場合、異動を検討することも一つの方法です。勤め先は同じでも新しい環境というだけで、気持ちをリフレッシュできる場合があります。また、新しい業務や人間関係が新たな刺激となり、モチベーションの向上につながる可能性もあります。

転職をする

悩みが複数ある場合や仕事内容自体が自分に向いていないと感じる場合は、転職を検討しましょう。理想を求めて仕事を変えることは、今や珍しくありません。転職することで、職場環境や気持ちをリセットできます。経験や能力を活かせる仕事に就ければ、キャリアアップにも繋がるでしょう。

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「仕事に行きたくない」と思ったときのNG行動

仕事に行きたくない気持ちが大きくなったとしても、突発的な行動は避けましょう。客観的な視点を欠いた言動が、後悔やトラブルに繋がるケースは少なくありません。

ここでは、「仕事に行きたくない」と思ったときのNG行動を紹介します。

無断欠勤する

NG行動の中でも、最も避けるべき行動が無断欠勤です。欠勤することに後ろめたさを感じ、欠勤連絡をしづらいこともあるでしょう。

しかし、無断欠勤は「仕事を放棄すること」と同じであり、職場に迷惑をかけてしまうばかりか社会人としての信用を失います。無断欠勤を繰り返してしまうと、懲戒処分の対象になる可能性もあります。

欠勤を伝えるのが億劫であっても、必ず連絡をしましょう。一人で連絡することが不安な人は、家族に近くにいてもらうと安心できます。また、会話をする気力がない人は、せめて欠勤する旨をメールで送るようにしましょう。

突発的に退職する

仕事に行きたくない気持ちが大きくなったとしても、突発的に退職することは避けましょう。つらい状況にあるにせよ、感情に任せて行動しては良い結果には繋がりません。

突発的に退職した場合、残された職場の人たちに多大な迷惑がかかります。クライアントを抱えている場合は、挨拶や引継ぎもなく担当が変わることになるため、不信感を持たれるでしょう。最悪の場合、契約を解除され、会社に大きな損失を与える恐れもあります。

退職して収入が途絶えれば、自分や家族の生活に影響が出ます。自己都合による退職は、失業保険がすぐに給付されないことも知っておくべきです。

退職はいつでもできます。まずは、冷静に当日をどう乗り切るべきかを考えましょう。時間的な猶予が欲しい場合は、思い切って休むことをおすすめします。

自暴自棄な行動を取る

手抜きをしたり悪態をついたりと、自暴自棄な行動を取ることで周囲の目を引こうとする人もいます。一生懸命やったにも関わらず評価されなかったり、責任ばかりを押しつけられたりなど、会社では理不尽だと思えることも少なくありません。

しかし、自暴自棄な行動を取るほど状況は悪化します。これまで協力してくれた人たちを、知らないうちに傷つけてしまうこともあるでしょう。職場に居場所がなくなれば、退職を余儀なくされます。

つらい気持ちがあり、自分でどのようにアクションすれば良いか分からない場合は、家族や同僚に一度相談してみましょう。

我慢を続ける

無断欠勤や突発的な退職は避けるべきですが、だからといって我慢を続ければ良いというわけでもありません。心や身体のSOSに耳を傾けずに働き続ければ、やがて限界が訪れます

「苦手な人が部署異動する」というようなケースを除き、基本的につらい状況は放っておいても解消されません。人間関係に悩んでいるなら、相手への見方を変えたり、接し方を工夫したりしてみましょう。

苦手な業務がある場合は、得意な人に依頼するという方法もあります。つらい状況を変えるために、できる行動を一つずつ積み重ねることが大切です。

一人で悩みを抱え込む

仕事に行きたくないという気持ちを一人で抱え込むのは、非常に危険です。人間関係の悩みや業務のストレスが積み重なると、心身ともに限界に達することがあります。悩みを抱え込むことで孤独感や絶望感が増し、出口が見えなくなってしまうことも…。

こうした状況を回避するためには、信頼できる人に相談することが大切です。友人や家族、同僚、上司などに、自分の気持ちを正直に伝えるだけでも心が軽くなります。

一人で悩みを抱え込んで問題が深刻化する前に、早めに対処することが大切です。厚生労働省では各種相談窓口を設けています。身の回りの人に相談しづらい場合は、公的機関を頼ってみましょう。

参照元:厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」

まとめ

仕事に行きたくない気持ちは、社会人ならば誰にでもあります。一時的・日常的に感じるかは人によって異なるものの、いずれにしても悩みは早めに解決することが大切です。

「一人で悩まず相談する」「思い切って休む」「異動願いを出す」など、適切に対処しましょう。勢い余って無断欠勤したり、自暴自棄な行動を取ったりするのはNGです。

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