【質問】指導が不十分で、聞きたいことが聞けない
ミスをしたらと思うとすでにプレッシャーに押しつぶされそうです。(滋賀県在住 看護師歴13年目 43歳)
【回答】患者さんも自分も守る工夫を
患者さんの安全重視の考えで
経験のある看護師は、イチから教えなくてもある程度の看護業務はできるとみなされることが多いため、先輩から望む回答が得られないといった悩みをもつことが少なくありません。
また、「そんなこともわからないのかと思われたらどうしよう」という恐れから、質問することをためらうこともしばしばです。さらに、相手の反応によっては、納得するまで聞くことができず、中途半端な確認で終わってしまうことも。
たしかに、先輩からできる前提で話をされると、「わからない」「できない」とは言えないと感じるのは無理もないでしょう。できるだけ自分が傷つかないようにするという視点で物事を考え、自分を守ることは決して悪くはありません。しかし、患者さんの安全を守ることが結果的に自分を守ることにもつながるのです。
「先輩にどう思われるか」ではなく「どのように患者さんの安全を守るか」という視点を意識していきましょう。
聞き方に工夫を
先輩に質問する際に、「どうしたら良いですか?」という聞き方をすると、場合によっては「自分で考えもしないで人に聞くなんて……」と捉えられる場合もあります。
「○○については××と理解しているのですが、ほかに気をつけた方が良いことはありますか?」「一番、注意する必要があるのは△△だと思っているのですが、何か足りないことはありますか?」などのように、自分の理解度を明確にしたうえで、相手から答えを補完してもらえるような聞き方をするように工夫しましょう。
また、自分なりにさまざまな対策を試みても解決しない場合には、早めに管理職に相談することも検討してくださいね。
突っ込みを入れられることは、「どんな情報の提供が不足していたのか」を振り返る良い機会になります。より良い申し送りができるようになるためには、周囲からの指摘をどのように生かすかを考え、実践・修正していく必要があります。突っ込みを入れられれば入れられるほど、新しい視点を得るチャンスと捉えましょう。