要注意!看護師も気をつけたい「6月病」とは?
「5月病」はよく聞く話ですが、最近では社会人の「6月病」が増えはじめているのをご存じでしょうか。もちろん、この「6月病」は、看護師の世界でも例外ではありません。新人看護師はもちろんのこと、ベテラン看護師でも注意しておきたい「6月病」についてお伝えします。
6月病とは?
そもそも、「6月病」ってなに? 「5月病」とどう違う? という方も多いでしょう。「6月病」も「5月病」と同じで、新生活や仕事によるストレス、心の疲れなどがたまり、心身の不調となって表れるもの。以前までは5月に陥りやすかったのですが、近年では、集合教育オリエンテーションを充実させる向きがあり、現場への配属が遅れる傾向に。5月に少しずつ現場での仕事に入り、その影響が6月に出てしまうのです。
「6月病」の原因は?
新人看護師にも専門性や技術が高く求められるため、集合教育や研修に多くの時間を割く病院が増えてきています。こうした長時間研修が、現場で働くことへの抵抗を生んでしまうとも考えられます。また、5月に現場に入り、はじめのうちは軽めの負担を配慮されていた業務が、6月になって急に重くなってしまった結果、残業や課題が一気に増えて心身共に疲れ切ってしまい、仕事に来られなくなってしまったというケースも。
そのほか、夏季休暇時期となる7月・8月は、看護師同士の休み希望が重なり、休みがとりにくくなるため、気をつかって6月に休暇を申請するという看護師も多いため、連休明け仕事に行きたくなくなったり、モチベーションが下がってしまったりして、急に辞めてしまう看護師もいるようです。
「6月病」、あなたは大丈夫?
「6月病」は、本人も気づかないうちになってしまっていることも!チェックリストを参考に、自分の心身状態を確認してみましょう。
- とにかくやる気が出ない。無気力状態である。
- 楽しいと思えることがなく、気分転換できていない。
- 気持ちかが落ち着かない。申し送り時に声が震えるなど、過緊張になる。
- イライラしてしまう。同期と話しても気分が楽にならない。
- 仕事 先々 ことを考えただけで、焦りや不安を感じる。
- 疲れがとれない。
- 仕事前や仕事中にめまいがする。
- 身体がだるく、頭が重い。
- 夜、なかなか寝つけず、朝も早く目覚めてしまう。眠りが浅い。
- 職場でランチ時、食欲がなく、吐き気がする。
上記に当てはまる数が多ければ多いほど、「6 月病」リスクが高いといえるでしょう。
「6月病」にならないための対処法
チェックリストの症状を自覚している場合は、こじらせたり、長引かせたりしないためにも早めの対処が重要です。 対処法として、まずは自分の気持ちをため込まないように心がけましょう。とはいえ、なかなか職場の人にはいえないことも多いですよね。そんなときは、お世話になった看護学校時代の恩師や友人、ご両親などに話してみましょう。口に出すだけでも楽になりますよ。
2つめに、この時期は何かと余裕がなく、食生活、睡眠時間など生活全体が乱れてしまいます。できるだけ、早寝早起きをし、バランスのよい食事を心がけ、身体の抵抗力をつけるようにしましょう。ひとり暮らしの看護師はとくに注意が必要です。
3つめに、適度な運動を心がけましょう。部屋に引きこもってしまうと、気分も晴れず、うつ傾向が強くなります。外に出て軽く汗を流すような運動や趣味があれば、ぜひとも実践してください。
最後に、新人看護師以外のケースでは、あまりに長い休みをとりすぎることも影響すると考えられます。海外旅行に何週間も行くような非現実的な体験をしてしまうと、現実に戻りたくないと感じてしまうことも。余裕のある日程で旅行を組み、仕事復帰できるようなスケジュール管理ができるといいですね。
文:看護師 水谷良介
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