2016年度の診療報酬改定により、「7対1入院基本料」や「72時間ルール」計算式など、さまざまな見直しが行われました。こうした見直しは、現場の看護師にどのような影響が予想されるのでしょうか?
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「7対1入院基本料」が厳格化されたのはなぜ?
看護職員1人あたり、7人の患者さんを受け持つ「7対1入院基本料」体制は、2006年度に導入されました。看護職員を手厚く配置し、従来よりも質の高い医療を患者さんに提供するため、高い診療報酬が設定されています。しかしこれがあだとなり、「急性期医療を担う」という厚生労働省の意図にそぐわない形で、7対1入院基本料を届け出る病院が続出。医療費が膨れ上がることを懸念した、厚生労働省は「7対1入院基本料の厳格化」という策を講じ、7対1体制をとる病院を1/4減らす方針を打ち出しました。
増えすぎた7対1に対する厚労省の秘策!?―“2016年度診療報酬改定”
2016年度の診療報酬改定で、おもに以下の5つの具体策を提示しました。
・従来の重症度・看護必要度を「重症度、医療、看護必要度」に変更し、要件を見直し
・長期入院に対する特定除外制度の廃止
・短期滞在手術対象拡大と平均在院日数を計算対象から除外
・自宅などへの退院患者割合を75%以上に
・データ提出加算
この改定により、実質的に急性期医療を行なわず、軽症患者を多く抱えているような病院は、7対1入院基本料を得るのが難しくなる縛りをかけました。
看護師不足なのに、看護師が“余る”?
厳格化された基準をクリアできない医療機関は報酬体系の低い「10対1入院基本料」もしくは「地域包括ケア病棟」へと移行することになります。その準備として医療機関に与えられた移行措置期間は、2年以内とされています。
看護体制が「7対1」から「10対1」へと変更され、看護職員1人あたりが受け持つ患者数が7人から10人に増えるとなると、その医療機関では自然と看護師が“余る”という事態も予想されます。厚生労働省が打ち出す人数の削減が行われると、一部で看護師の「大リストラ時代」が到来することも考えられます。次回のニュースでは給料への影響などについてお届けします。
文:看護師 水谷良介
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