家庭の事情や前職の職場環境が原因で離職しても、看護師として復職することは可能です。技術面・知識面に不安がある場合は、ナースセンターが実施する研修や通信講座で学び直し、不安を解消しましょう。
当記事では、看護師として復職したい方に向けて、不安をなくすための勉強方法や復職しやすい勤務先を紹介します。ワークライフバランスを重視し、家庭の事情に理解を得られやすい職場を選ぶことで、長く看護師としてのキャリアを重ねられます。
看護職として復職は可能?
看護師として働いていた方が一度現場から離れたとしても、復職は可能です。しかし、現場復帰に不安を抱える方も少なくありません。復職を目指す看護師や復職を迷っている方に活用してほしいのが、都道府県ごとに設けられたナースセンターです。
ナースセンターは、復職に向けた看護技術の研修や、希望に応じた仕事探しをサポートしてくれます。1日で終わる研修や複数日にわたる研修など、研修の内容もさまざまです。実践的な研修や最新の看護理論など、復職前に知っておきたい内容を効率的に学ぶのに適しています。
復職を迷っている方は、ナースセンターが開催している交流会に参加しましょう。交流会には、子育てや定年退職などさまざまな事情で看護職を離れた方が集まっています。復職の希望がなくても参加可能なため、まずは情報収集の場として交流会を活用するとよいでしょう。
復職を検討している方のなかには、外出する自由な時間を確保するのが難しい方もいるでしょう。ナースセンターは、オンラインで復職先を探せるeナースセンターも運営しています。eナースセンターでは全国の求人情報が見られるだけでなく、会員登録すると気になる求人情報に応募も可能です。自宅で希望条件に合う求人の有無を調べ、復職後のイメージを膨らませましょう。
(出典:看護職のキャリアと働き方支援サイト「ブランクを経て働く」)
(出典:eナースセンター「eナースセンターとは」)
看護師の復職に向けた勉強方法

看護職に復職するにあたって、ブランクによってスキルが落ちているのではないか、最新の医療に適応できないのではないかと不安を覚える方もいるかもしれません。
ここでは、看護職に復職するための勉強方法を紹介します。ブランク期間やライフスタイルに応じて、勉強方法を選びましょう。
セミナー・研修の受講
最新かつ正しい知識を習得するには、セミナーや研修を受講するとよいでしょう。ナースセンターであれば、スムーズに復職するための多様な研修が実施されています。集合研修やeラーニングなどさまざまな受講形態の研修があり、少しずつ復職に向けての準備を進められます。
練習キットを用いた採血練習や協力病院での一般技術演習など、実践的な研修も受けられるのがナースセンターを活用するメリットです。訪問看護や介護福祉施設での復職を検討している方に向けた、摂食嚥下の看護や褥瘡ケア、認知症の看護などを学べる講座も実施されています。
(出典:公益社団法人 京都府看護協会「潜在看護師等再就業支援強化事業」)
通信講座の受講
子育てや現在の仕事などをしながら学習を進めるには、ナースセンターが提供している通信講座を活用する方法もあります。隙間時間に動画や教材を用いて、注射技術や人工呼吸器管理などの基礎看護技術に関する知識など、復職に必要な情報を習得可能です。
公益社団法人日本看護協会によるインターネット配信研修や看護知識を習得できるアプリなど、スマートフォンやタブレットで利用できる学習ツールは複数あります。学習ツールの提供者や監修者を確認し、信頼できる情報か確認してから活用しましょう。
独学での勉強
復職に向けて、過去に使っていた参考書や専門書を用いて独学で勉強を進める方法もあります。費用を低く抑えられるメリットはありますが、学習相談をする相手がおらず、最新の理論や医療技術に関する知識も得られにくい点がデメリットです。
復職に向けての学習サイトやインターネット検索で出てくる情報のなかには、古い情報や誤った情報もあります。独学で学ぶためには、情報を見極める力も重要です。離職してからの期間が長く、多くの知識を得たい方は、復職セミナーや通信講座を活用するほうが効率よく学習を進められます。
復職する看護師に向いている勤務先

看護師不足に悩む医療機関や施設は多く、復職希望の看護師を歓迎している施設は数多くあります。ブランクがあるなかで復職する際は、ワークライフバランスを重視できる職場を選びましょう。ここでは、看護師として復職するのに適した職場を紹介します。
クリニック
クリニックで看護師が行うのは、主に外来診療のサポートです。採血や点滴などの処置や検査の説明、患者さんの誘導など業務内容は多岐にわたります。日帰り手術を行っているクリニックでは、器具出しや術前術後のケアといった手術のサポートも業務内容に含まれます。訪問診療に対応しているクリニックであれば、患者さんのご自宅での診察に同行します。また、受付や電話対応、基部の消毒、備品の在庫管理、清掃などの雑務も看護師が行うことが多く、業務が多岐にわたるのがクリニックの特徴です。
総合病院とは異なりスタッフの数が少ないため、必要に応じてさまざまな業務に対応するオールマイティな働きが求められるでしょう。
クリニックでは総合病院のような緊急を要する患者さんの対応は少なく、午前のみや日勤のみといったライフスタイルに応じた時間での勤務が可能です。パートの求人募集も多く、働ける時間が限られている方に適した職場です。また、クリニックは地域密着型で患者さんとの距離も近いので、地域の人のために働きたいと思う人や患者さんとしっかりコミュニケーションを取りながら働きたいという人にも向いています。
慢性期病棟
慢性期病棟も復職するのに適した職場です。慢性期病棟ではルーティン化されている業務が多いため、仮眠や休憩は予定通りにとりやすく、急な残業も発生しにくい傾向があります。出産・育児を経験している先輩看護師も多く、家庭の事情について理解を得られやすい点もメリットです。
健診センター
健診センターでの看護師の業務内容は、問診や身体測定、検査補助などです。検査や採血などを短時間で行う手際の良さが求められるでしょう。病気や怪我で訪れる患者さんがいないため、心理的なケアを行う必要や緊急を要する対応は少ないのが特徴です。一方で保険診療を行う病院とは異なり、心地よく無駄のないサービスで顧客を確保する努力も求められます。接客業のようなきめ細やかな対応ができる方に向いているでしょう。病院やクリニックに付属した施設のほか、健診・検診を専門に行う企業内のセンターもあります。施設内で行うものだけでなく、専用車両で他会場に出向く「巡回健診」もあります。
健診センターは残業が少なく、夜勤は基本的にありません。また休暇がとりやすいのもメリットです。土日休みや日中のみなど決まったスケジュールで働けるため、ワークライフバランスを重視する方に適した職場です。
介護施設
介護施設での看護師の業務内容は、利用者さんが健康的に日常生活を送るサポートと健康管理に関わる医療的処置の2つに分かれます。利用者さんの健康管理に関わる業務には、爪切りや歯磨き、体温測定などがあります。一方、主な医療的処置は点滴やたんの吸引、採血などです。誤嚥の恐れのある方の食事や褥瘡がある方の入浴など、介助に関わる場合もあります。看護に関する知識だけでなく、認知症や介護に関する知識も必要な職場です。
関わる相手が決まっているため、関係性を築きながら利用者さんを見守れます。介護士とともに身体介護を行うこともありますが、病院看護師と比べると体力的な負担は少な目です。年配の看護師やブランクがある看護師も働きやすい職場です。急患の対応や急な残業も少なく、落ち着いた環境で看護師として復職したい方に適しています。
まとめ
一度離職したものの看護師として復職したい場合は、各都道府県のナースセンターを利用しましょう。ナースセンターでは、研修や交流会に参加することで復職への不安を解消できるほか、求人情報も確認できます。クリニックや慢性期病棟、健診センター、介護施設など復職に向いている職場を中心にチェックし、復職活動を進めましょう。
看護師の復職には、転職エージェントの活用も有効です。マイナビ看護師では、看護職専門のキャリアアドバイザーが復職希望の方に寄り添った転職サポートを行っています。キャリアの相談もできるため、ぜひ一度マイナビ看護師にお問い合わせください。
※当記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています
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