• 2019年8月28日
  • 2021年11月15日

【看護師の悩み】【透析室】プライミングが遅い

 

【質問】【透析室】プライミングが遅い

透析室で働く新人看護師です。私はプライミングがとても遅く、まだ2台しか組めていません。一日に10日もの患者さんの機械を組むため、1人5台は組めないといけないのに、1台にかかる時間が15分と長く、時間内に組める台数が限られてしまいます。先輩にも助言をいただいて実践していますが、大きな変化がなく、いまだに2台止まりです。そんな自分にだんだん嫌気が差しています。どうしたら5分以内にプライミングできるのでしょうか。

【回答】意識の持ち方が重要

目標を細分化して

1人5台という目標を掲げ、2台の状態から5台の達成を目指すと、達成するまでに多大な努力が必要と感じます。それと同じように、現段階で15分かかるものを5分以内に組むことを目指しても、やはりハードルが高いのではないでしょうか。あまりに現状と離れた目標を立てると、意欲がわかず、気力もついてこないといった結果になりやすいといえます。

そこで、まずは2台を3台に」「15分を10分に」など目標を細分化しましょう。もしも練習用の機器があれば活用し、なければイメージトレーニングを行うのもひとつの方法です。機器そのものは再現できなくとも、何かチューブを持って再現することで臨場感を出すことができます。また、先輩と自分は「どこの部分」が「どのように違うのか」、観察視点を細分化するのもよいでしょう。

スピードよりも「精神」を整えて

作業時間のスピードは多くの場合、「経験回数」が大きく左右します。それに加え、「目標に取り組む際の意識の持ち方」もとても重要な要素となります。2台は組むことができているにも関わらず、だんだん嫌気が差してしまうのは「できていない自分」に意識を向けているからではないでしょうか。まずは「2台『しか』組めていない」という「解釈」ではなく2台は組めている」という「事実」に意識を向けることで、現状を偏りなく認識することができ、改善点が見つかりやすくなります。

新人のうちは、「早く一人前の看護師になりたい」と思いながら、現状と理想が大きくかけ離れていると感じた場合、焦りや不安などで精神的にも身体的にも消耗し、目標達成に向ける意欲がどんどんなくなっていくという悪循環に陥ってしまいます。

一般的に新人が「仕事が遅い」と言われる理由は、一つひとつの作業について「これでいいのかな」「間違ってないかな」と頭の中で手順を丁寧に確認しているから。頭で考えなくても身体が動くまでに一定の期間を要するのは、当然のことなのです。

まずは「スピードは経験回数を重ねることで少しずつ身につけていこう」と考え、「落ち着いた精神状態」をどのようにつくっていくかに重点を置くことをおすすめします。

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