• 2019年5月15日
  • 2022年2月17日

【看護師の悩み】全然仕事ができない自分が嫌!

 

【質問】全然仕事ができない自分が嫌!

もうすぐ4年目になりますが、全然仕事ができません。ケアレスミスが目立つことや、コミュニケーションエラー、狭い視点で考えてしまい全体を見られないことなどです。看護師に向いていないのは承知しています。だからこそ改善しようと行動しているのですが、最近は新人よりできないというレッテルを貼られていて、もう限界です。看護の仕事は好きですが、こんな自分が嫌で、生きている価値もないと感じ死にたいくらいです。(神奈川県在住 看護師歴3年目25歳)

【回答】心のケアが優先です

地道に対策を模索して

ご自身なりに問題点を見つけ、改善しようとしているにもかかわらず、周りからできないレッテルを貼られている苦痛がどれほどかと思うと心中お察しいたします。看護の仕事がお好きであるからこそ、理想と現実のギャップに打ちひしがれ、ますますつらい思いがおありなのではないでしょうか。

できないレッテルを貼っているのはある特定の看護師なのか、周りの多くの看護師なのかによって対応策は変わってくるのですが、いずれにしてもミスやエラーを起こさないための対策についてはしっかりとご自身を見つめ直す必要があります。ご自身がどういったときにミスやエラーをしやすいのか、それらは何が原因で起こるのか、具体的にどういった対策を練るのかなど、ひとつひとつをていねいに見つめ、改善を図ってみてください。少しずつではありますが、確実に解決のスピードは速まりますよ。

ミスやエラーを何度も繰り返してしまう人の振り返りの仕方は、「今度から気をつけよう」だけで済ませるか、「その場の対策」のみを立てるだけで応用する考えを持たないという場合が多いです。「応用」を具体的に説明すると、以下のように考えることです。

例)
ミスの内容:伝票の書き漏れ

基本の対策:次回からは伝票を書き忘れないようにメモしておこう。

応用:伝票の書き漏らしが多いということは、記録の抜けなどほかの書類も抜けやすいかもしれない。書き忘れがないかを、すべてにおいて必ず確認する習慣をつける。

これが応用する考え方です。つまり、ひとつの出来事からいかに発展させた物事の考え方ができるかということ。それは、ご相談者さまのお悩みのひとつである「狭い視点」からの脱却にもつながると言えます。

「できない自分」を受け入れて

私のところにご相談にくる看護師の方々は「全然仕事ができません」という言葉をよく使います。本当はできているところもあるはずなのに、「そんなのはできて当たり前」という気持ちが強かったり、「理想の看護師像」が高かったりすると、人は冷静な視点で自分を評価することが困難になります。そのため、自分でもできていないと思っている→人にも言われる→やはり自分は何もできないとますます信じ込んでしまう→そんな自分が嫌になり責める……といった悪循環を繰り返してしまうのです。

実は、前述のような「対策の模索」は解決策としては有効ですが、このような心理状態に置かれている人にとって、筋道を立てて解決策を考えることは非常に困難を要します。対策の前に、まずは心の安定を取り戻すことを最重要課題としましょう。

現状において一番大切なのは「できない自分」「嫌な自分」をどれだけ受け入れられるかということ。「受け入れるなんてムリ、できない」という思いを抱く自分すらも否定しない姿勢が大事です。

仕事ができないと悩みながらも4年間、一生懸命に頑張ってきた自分。人の目を気にして落ち込みながらも目の前の出来事を必死にこなしてきた自分。看護師に向いていないと思いながらも、改善しようと取り組んできた自分。限界を感じるのは、それだけひたむきに頑張ってきたあなたがいるからです。まずは、そこの部分を「私なりに頑張ってきたよね」とねぎらってあげることから始めてくださいね。

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