• 2019年10月8日
  • 2022年5月11日

服薬拒否がある患者さんとの接し方

 

服薬介助は、日常的に行う機会が多い技術のひとつですが、服薬拒否をする患者さんの介助をする場合、注意するポイントがいくつかあります。今回は、服薬拒否がある患者さんとの接し方についてお伝えします。

無理に飲ませようとしない

「薬を飲まないと病気は治りません」などの否定的な表現は、相手が抑圧されていると感じるだけではなく、認知症など理解力が低下している患者さんには通じないことも多々あります。
内服する目的やメリットなどをきちんと説明した上で、まだ内服拒否がある場合は、無理にすすめるとますます不快感が増し、「服薬=苦痛」の印象が強くなってしまいます。

いろいろな工夫を

服薬拒否をする患者さんには、服薬補助ゼリーの使用や、錠剤を散剤に変更するなどの形態変更、服薬介助者を変える、服薬時間をずらすなど、さまざまな工夫を試みることをおすすめします。
ただ、服薬補助ゼリーには糖質が含まれているものもあり、薬剤には形態を変更することによって薬効が低下するものもありますので、必ず事前に医師や薬剤師に確認しておきましょう。

内服薬は、非常に重要な治療ではありますが、理解力の低下や消化器症状、気分不快など、患者さんの状態により十分な納得が得られないことが多いです。 服薬拒否があるときとないときの違いや、身体症状の観察など、服薬拒否に関するアセスメントをしっかりと行い、柔軟性をもって対応していきましょう。

文:看護師/カウンセラー 坂口千絵

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