悲しいときやつらいとき、そしてうれしいとき——。感情が揺さぶられたとき、人は涙を流して泣くことで、ストレスを発散しています。
もちろん、涙を流して泣くこと自体は、まったく悪いことではありません。ただ、それによって目が腫れてしまい、見た目が悪くなるのは困りもの。みなさんのなかにも、感情的に泣いた後で目が腫れてしまい、人前に出られなくなったという経験がある方は多いのではないでしょうか? それが仕事の場面だと、余計に気まずいですよね。
実は、そんなときに、目の腫れをすぐに抑える方法があります。今回は、目の腫れの種類を見分けるポイントと、種類にあわせて腫れを抑える方法を紹介しましょう。
目の腫れやむくみが起きる理由
目が腫れぼったく見えてしまう原因は、主に3つあります。感情的に泣いたことで目が腫れてしまっている場合と、泣いているときに目元をこすって炎症を起こしてしまった場合、そして、全身の血流が悪くなってむくんでしまっている場合です。以下では、それぞれの原因について、詳しく解説していきます。
血液やリンパ液が集まる
泣くと涙が出てきますが、涙は一体どこで製造されているのでしょうか?
涙は、目尻の上の部分にある「涙腺」で製造され、目頭の「涙点」へと流れていきます。そして、涙腺から出てくる涙の量が、涙点に流れていく量を超えると、目からあふれてこぼれ落ちることに。ちなみに、感情が高まって神経が刺激されると、涙腺で涙が大量につくられるため、悲しいときやつらいときは、涙がこぼれ落ちやすくなります。
そうやって泣いた後に目が腫れるのは、涙の元となる血液やリンパ液が原因です。涙腺がある場所はまぶたの一部なので、そこに血液やリンパ液などが集まると、目が腫れてしまうのです。
目をこする刺激で炎症が起きる
泣いている際に目をこすると、目が腫れる原因になってしまいます。
感情的になっているときは、知らず知らずのうちに目をゴシゴシとこすっていることも珍しくありません。しかし、目のまわりの皮膚は非常に薄いため、体のほかの部位をこするような感覚でこすってしまうと、炎症が起きて腫れてしまうのです。
このほか、アレルギー体質の方も、季節や環境などによって目が腫れることがあります。
むくみ
血流が悪くなると、目や顔がむくむことがあります。みなさんも「朝起きたら目がむくんでいた」という経験があるのではないでしょうか。これは、水分が重力で低いところに留まり、皮膚の下にたまってしまうことで起こる現象です。目だけでなく、顔全体がむくむケースも多く見られますが、時間がたてば元に戻ります。
ただし、塩分・アルコールなどの取りすぎやストレス、睡眠不足、運動不足などが原因で血流が悪くなることもあるため、こうした生活習慣を継続している人は、むくみやすい体質になっているかもしれません。こうしたケースでは、夕方になると脚がむくんで靴がきつくなる場合もあります。
目の腫れやむくみをできるだけ早く改善する方法
仕事や外出の予定があるときは、目の腫れをすぐになんとかしたいですよね。ここからは、そんなときにぜひ試してほしい「腫れ対策」を紹介します。
保冷剤や保湿液などで冷やす
保冷剤などを使って、腫れている箇所を冷やしましょう。目のまわりは皮膚が薄く敏感なので、保冷剤は固いものではなく、柔らかいタイプのものがおすすめです。
ただし、冷やしすぎは良くないので、保冷剤を清潔な薄手のガーゼで巻くなどして、様子をみながら5分間ほど冷やすのがポイントです。保冷剤ではなく、普段使っている化粧水や保湿剤などをコットンにつけて、腫れた部分に5分間ほどのせておいくのも良いでしょう。
出勤前の朝など、時間がないときに目の腫れを治したい方、アレルギー体質で目が腫れている方は、まず冷やすことを試してみてください。
温める
血流が悪いためにむくんでいる場合は、目を温めるのが効果的です。泣いたことで目が腫れている場合も、最初に5分間ほど冷やし、その後に温かいタオルなどで温める「温冷法」を行うとより効果がアップします。
その際、必ず行ってほしいのが、鏡で自分の目を見て、白目の部分が充血していないかを確認することと、目にコロコロとした違和感がないかを確認することです。白目が充血している場合は、目を温めることで充血がひどくなることがあります。また、目がコロコロする場合は、目に傷がついている可能性もあるため、細菌などに感染していないかを眼科で診てもらったほうが良いでしょう。
目に違和感もなく、充血もしていないことが確認できたら、市販のホットアイマスクなどを使って、10分間程度温めるのがおすすめです。ホットアイマスクがなければ、水でぬらしたハンドタオルを、電子レンジで20~30秒間ほど温めて使用する方法もあります。その場合は、タオルを温めすぎないように注意してください。
目のまわりをマッサージ
目を温めた後に軽くマッサージをすると、目のまわりの血流改善に役立ちます。
ここで注意したいのは、眼球を強く触ったり、目のまわりを強くこすったり、押さえたりしないことです。目に傷がつく原因になりかねないので、十分に注意しましょう。
以下では、マッサージの一例を紹介します。
<目のまわりのマッサージ>
①指の腹を使って、額を5秒間ほど軽くほぐします。

②目と鼻の間を5秒間ほど軽く押さえます。

③目尻から1センチほど離れた部分を5秒間くらい軽く押さえます。

④親指以外の指の腹を使って、眉頭、眉毛の真ん中、眉尻を5秒間ほど押します。ただし、押さえたときに痛みを感じたら、すぐにやめてください。
目のまわりは繊細なので、マッサージはできるだけ短時間で行うことをおすすめします。
目のストレッチ
目を温めた後に、まぶたや眼球を動かすストレッチをするのも効果的です。目のまわりには眼球を囲むようにして筋肉がついており、そうした筋肉を動かすことで血流の促進につながります。
以下は、ストレッチの一例です。
<目のストレッチ>
ぎゅっと目を閉じる→上を見る→ぎゅっと目を閉じる→下を見る→ぎゅっと目を閉じる→右を見る→ぎゅっと目を閉じる→左を見るという順番で、まぶたや眼球を動かしましょう。

<ポイント>
・ぎゅっと目を閉じるときは、あまり力を入れないようにしましょう。
・上下左右を見るときは、ゆっくりと眼球を動かすようにしてください。
目の腫れやむくみの予防法

ここまでを読んで、「できれば目が腫れないようにする対策も知りたい」と考えている方も多いかもしれません。続いては、目が腫れてしまうのを予防する具体的な方法をお伝えしましょう。
涙を拭くときのポイント
第一の対策は、涙を拭くときに、目のまわりをハンカチやティッシュなどでゴシゴシと拭かないことです。
ドラマや映画などで涙を拭くときの様子を思い出してみてください。ハンカチの端を使って、目からこぼれ落ちた涙をチョンチョンと拭いていますよね。アイメイクやメイクを落としたくないときも、大抵の方はそうやって涙を拭いています。
涙が出ると、ついつい目を触りたくなりますが、少し我慢してできるだけ目に触れないように拭くのがポイントです。
目のまわりを軽く拭いて目を冷やす
泣いてしまった後は、すぐに目のまわりを冷やすと、腫れの予防につながります。ただし、涙には塩分が含まれているので、そのまま放置すると炎症の原因になりかねません。冷やす前には、目のまわりを軽く拭いておきましょう。
腕や脚などを強く打ったときにも、腫れがひどくならないように患部を冷やしますが、目のまわりは皮膚が繊細なため、腕や脚のように長時間にわたって冷やすことは避けてください。
目を温めてから簡単な目のマッサージ
目に充血や傷がなければ、目を温めるのも腫れを予防する方法の1つです。目を温めた後で、マッサージを行うと効果がより高まります。マッサージの方法は、【目の腫れやむくみをできるだけ早く改善する方法】でお伝えした内容をご確認ください。
そのほか、睡眠不足やストレス、不規則な生活や食生活の乱れなども、目の腫れやむくみの原因になります。それを考えると、生活環境や食生活の改善も、目の腫れを予防する方法と言えるかもしれません。
まとめ
涙を流して感情を表に出すのは、ストレス発散やメンタルの健康維持のためにとても重要です。しかし、泣くことで目が腫れてしまうと、人に会ったり、外出したりする際の余計なストレスになりかねません。
目の腫れは、まぶたに血液やリンパ液が集まることや、血行不良でむくんでしまうことが原因だと考えられます。目の腫れをできるだけ早く改善するには、目のまわりのマッサージや目のストレッチがおすすめですが、目の状態によっては眼科に行ったほうが良い場合もあります。マッサージやストレッチを行う際は、充血やコロコロとした違和感がないかをチェックするようにしましょう。
目は体のなかでも特に繊細な器官です。今回お伝えした内容は、目の腫れの予防だけでなく、目の健康維持にも効果がありますので、日常生活のなかで定期的に行ってみるのも良いでしょう。
<参考文献>
「病気が見える」vol12 眼科 医療情報科学研究所 編集 メディックメディア
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