2月といえばバレンタインデー。職場ではちょっと面倒な行事ですが、看護師さんの場合も、もれなく厄介な出来事が起きるそうで……。 そこで今回は、看護師さんからバレンタインにまつわるおかしなエピソードを伺いました!
クスッと笑えるものから「まさか!?」と驚くようなものまで、幅広くお届けします。
【エピソード①】バレンタイン当日に患者さんから渡されたのは……
Tさん・看護師歴8年・整形外科勤務
1人目は、整形外科に配属されて8年目の看護師Tさん。彼女はバレンタイン当日に退院する患者さんから、あるものを渡されたそうで……。

Tさん
整形外科に配属されて5年目の話です。当時、病棟には、誰が見ても“お金持ち”だとわかる男性が入院していました。身に付けているものはすべてブランド物、マンガにでてくるような執事さんが毎日のようにお見舞いにきては、面会終了ギリギリまでお世話をしていたためです。ナースステーションでも「ちびまる子ちゃんの“リアルはなわ君”がいる!」と噂されていました。
そんな彼の退院予定日は、バレンタインデー。当日、いつものように執事さんがやってきたのですが、抱えていたのは大量の高級チョコと大きな花束。
彼は執事さんから花束を受け取ると、私たち看護師に向けて「お世話になったお礼です」と花束を差し出してきました。いや、花束をもらうのは退院するあなただよ!
そしてチョコの種類はゴディバ、ピエールマルコリーニ、ラ・メゾン・デュ・ショコラなど、どれも簡単に買えない有名ブランドばかり……。「好きなだけ選んで持っていってください」と言われましたが、病棟の決まりで患者さんからお礼をもらうのは厳禁。チョコも花束も師長が断ってしまいました。
【エピソード②】執刀医が選んだバックミュージック、クセが強い!
Oさん・看護師歴5年・手術室勤務
手術室に4年間勤務していた看護師・Oさんは、生涯忘れられないほどしんどいバレンタインデーを過ごしたとのこと。

Oさん
手術室では、術式や内容によって音楽を流すことがあります。執刀医がリラックスして手術ができるように流すため、選曲は医師の好みに合わせます。
バレンタインデー当日、その日の執刀医はいつもオーケストラを流す医師だったので、いつも通りCDをセットしていたところ、なんとその日のオーダーは「今日はバレンタインだから、それっぽい曲をエンリピ(エンドレスリピート)したい」という露骨なリクエスト。
そして選ばれた曲は、国生さゆりさんの『バレンタイン・キッス』(クセが強い……!)。
4時間にわたる手術のなか、執刀医はずっとノリノリ。一方、『バレンタイン・キッス』をエンリピされた私たちは「もうキッスキッス聞きたくない……!誰か止めて!」と発狂状態。
しかしその日に限って、他の執刀医もたたみかけるかのように『バレンタイン・キッス』をオーダーしてくる始末……。手術室の看護師になって3本の指に入るほど地味にツラく我慢を強いられる1日でした(笑)。
チョコが欲しいというアピールなのでしょうか……。どんな時も季節性を忘れず、全力でイベントを楽しもうとするのは何よりです。
【エピソード③】薄情だけど可愛く思えてしまったドクター
Eさん・看護師歴10年・泌尿器科勤務
バレンタインチョコを渡すのは、看護師同士だけではありません。看護師歴10年のEさんが体験したのは、バレンタインチョコを期待する医師がとった驚きの行動でした。

Eさん
私が勤めている病院では、ある時期を境にバレンタインチョコを渡し合いっこするのはやめることになりました。もちろん医師にバレンタインチョコを渡すのもナシになったのですが「あえて言う必要もないだろう」という判断になり、医師には伝えませんでした。
しかしバレンタイン当日、なぜかナースステーションには手持ち無沙汰にしている医師たちが右往左往……。私の勤める泌尿器科の医師はみんな独身だったため、チョコを待ちわびているようでした。
私たちが朝の申し送りをしている間も、明らかにそわそわしている医師たち。そんな様子を見兼ねた師長が「今年はチョコないわよ」の一言。すると、医師たちはあからさまに残念そうな顔を浮かべて、何も言わずナースステーションから出ていってしまったんです……。
後日談ですが、医師たちの残念そうな顔を気にかけていた師長が、彼らにチョコの詰め合わせを渡したそうです。医局には、いまも中身は空なのに箱だけ大切に置いてあるとのこと。よっぽど嬉しかったんでしょうね。可愛げのある医師たちだなと思いました。
【エピソード④】 チョコが苦手な私が体験した最高のバレンタイン
Yさん・看護師歴14年・クリニック勤務
4人目の体験者Yさんの職場では、昔からバレンタインデーにチョコを渡し合う文化があるのだそう。ただYさんは甘いものが苦手だったのですが……。

Yさん
甘いもの全般が苦手な私にとって、バレンタイン当日のチョコの渡し合いは昔からとても苦痛でした。せっかく用意してくれたのもあり「いらない」とも言えず、家に持ち帰り家族にあげるのが常だったんです。
夜勤の日がバレンタインデー当日だった時、夜勤メンバーから1通のLINEが。そこには「今年は甘い物縛りはなし!自分が今おいしいと思うお菓子を持ち寄ろう!」とメッセージが。私は大好きな乾物の詰め合わせを持っていくことにしました。
当日、他の夜勤メンバーが持ってきたものは、なんと柿ピーやおかきやおせんべいなど乾物ばかり。実はその日の夜勤メンバー全員、甘いものが苦手だったことが判明!私にLINEをくれたメンバーは「今回はちょうど夜勤で人数も少ないので、自分の好きなお菓子を持ち寄る流れにしても問題ないと思った」と話していました。
チョコが苦手な者同士がバレンタイン前日に夜勤メンバーとして集まったのは、まさに奇跡。私にとっては最高のバレンタインになりました。
≫「夜勤時のお菓子の持ち寄り文化」に悩む看護師さんへの回答を読む
2022年のバレンタインも、おかしなエピソードが生まれるかも!?
人の数だけエピソードが生まれるバレンタインデー。今年、おかしなエピソードが生まれるのは、あなたの職場かもしれません。2月14日が皆さんにとって思い出深い1日になりますように。
企画・取材・執筆:内山直弥(TAC企画)、編集:藤田佳奈美(同)
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