• 2022年6月30日
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デイサービスで働く看護師の仕事内容! 向いている方の特徴とは?

 

看護師の就職先の1つに、デイサービスがあります。デイサービスは、業務内容や勤務形態が医療機関とは異なり、さまざまな事情を抱える看護師の方でも働きやすい職場です。

当記事では、デイサービスで働く看護師の仕事内容や、デイサービス勤務のメリット・デメリット、向いているタイプを解説します。また、デイサービスで働く看護師にとってのやりがいや大変なこと、デイサービスで働く前に押さえたいポイントも紹介するので、転職・就職の際にぜひ役立ててください。

デイサービスで働く看護師の役割・仕事内容とは? デイサービスの概要も

デイサービスとは、日中の利用時間内で介護サービスを提供する、通所型の介護施設です。デイサービスでは専用車両にて利用者さまを送迎し、入浴や食事など日常生活の支援や、身体機能維持・向上を目的とした機能訓練などを行います。

デイサービスの大半は日帰りであるものの、中には宿泊サービスを提供している施設もあります。半日型や1日型、認知症対応型やリハビリ特化型など、デイサービスの規模や種類もさまざまです。2020年10月1日時点では、24,087のデイサービス事業所があります。
(出典:厚生労働省「令和2年介護サービス施設・事業所調査の概況」

看護師がデイサービスで働く場合、施設での看護業務全般を請け負うこととなります。ここでは、デイサービスで働く看護師の役割・仕事内容を紹介します。

健康管理に関する業務

デイサービスで働く看護師は、利用者さまの健康状態を把握し、安全な活動をサポートします。下記はデイサービス看護師が行う健康管理業務の具体例です。

デイサービス看護師が行う健康管理業務の例

  • バイタルチェック(体温・血圧・脈拍など)
  • 看護記録作成
  • 服薬管理
  • 感染病対策・予防
  • 利用者さまのご家族への健康指導や相談業務

バイタルチェックは利用者さまが通所する朝に行い、測定結果によってその日の活動内容を調整します。基準値だけに注目せず、利用者さま一人ひとりの平均値を理解しておくことが大切です。

集団で活動するデイサービスでは、感染症にも注意が必要です。流行している感染症についていち早く情報をキャッチし、適切な予防対策に努めましょう。

医療補助に関する行為

医師の配置義務がないデイサービスでは、看護師が唯一医療行為を行える職員です。しかし、看護師は自己判断による医療行為を行うことはできないため、基本的には看護師が行える範囲の医療補助行為を実施することになります。

下記は、看護師がデイサービスで実施する医療補助に関する行為の例です。

医療補助に関する行為の例

  • インシュリン注射
  • 胃ろう管理
  • けがの消毒や薬の塗布などの手当
  • 爪切り
  • 点眼
  • 口腔ケア
  • 入浴可否の判断 など

爪切りや点眼は介護士も行うことはできるものの、爪に異常がある場合などは医療行為に当たるので、看護師が行います。

緊急事態が起きた際には、医師の指示を受けてから医療行為を行う、または救急車を呼ぶといった対応が必要です。

スタッフのサポート業務

デイサービスで働く看護師は、看護業務だけでなく、ほかのスタッフのサポート業務を担うこともあります。介護福祉士やケアマネージャー、理学療法士といった職員と連携を取りつつ、臨機応変な対応が望まれるでしょう。

下記は、デイサービスにおけるスタッフのサポート業務の主な内容です。

サポート業務の例

  • 食事介助、入浴介助、排泄介助などの身体介護
  • 機能訓練やリハビリの指導
  • レクリエーションの実施
  • 施設の掃除や点検
  • 利用者さまの送迎

なお、機能訓練を行う機能訓練指導員になるためには、特別な資格は必要ありません。基本的に、看護師資格取得者であれば機能訓練指導員として名乗ることが可能で、平成28年には機能訓練指導員の65.6%が看護職員となっています。
(出典:厚生労働省「(3)リハビリテーションと機能訓練の機能分化と その在り方に関する調査研究(結果概要)」

看護師がデイサービスで働くメリット・デメリット

看護師がデイサービスで働くメリット・デメリット

看護師がデイサービスで働くことには、メリット・デメリットの両面があります。自分の性格や、看護師として今後のキャリアを考慮して、デイサービスへの就職が向いているかを検討するとよいでしょう。

ここでは、看護師がデイサービスで働くメリット・デメリットをそれぞれ解説します。

【メリット1】勤務形態が規則的である

デイサービスは基本的に日勤で、勤務時間が規則的であることが大きなメリットです。夜勤がなく、残業も少ないので、看護師でも規則正しい生活が送れます。

下記は、デイサービスで働く看護師のスケジュール例です。

8:00 出勤、身支度
8:30 お出迎え
9:00 バイタルチェック
9:30 リハビリや個別作業などの活動補助
10:30 入浴介助、入浴後の処置
12:00 昼食の食事介助、食事前後の体調確認
13:00 レクリエーションのサポート
14:00 看護記録作成
15:00 おやつの介助、バイタルチェック
16:00 お見送り後、清掃や翌日の準備を行う
17:00 終業・帰宅

デイサービスの正社員の多くがシフト制ではなく、職員間での連携もスムーズに行えるため、業務が円滑に進みます。

【メリット2】精神的な負担が少ない

デイサービスでは、基本的には生死にかかわる業務やオンコール対応がないため、病院勤務に比べて精神的負担が軽いというメリットがあります。デイサービスは、救急患者や外来対応といった突発的な業務がなく、1日のおおよその仕事量が決まっている安定的な職場です。業務過多によるストレスも抱えにくいので、心に余裕を持って仕事に臨めます。

また、病棟内での派閥や、看護師の上司から厳しく当たられるといったしがらみもほとんどなく、医療関係によくある人間関係の悩みが軽減されるでしょう。落ち着いた環境で働きたい看護師の方にとって、デイサービスはおすすめの勤務先です。

【メリット3】利用者さまとコミュニケーションがとりやすい

デイサービスには、職員との関わりを楽しみにしている利用者さまも多いので、比較的コミュニケーションが取りやすいでしょう。デイサービスの利用者さまは介護度が低い方も多く、会話やレクリエーションを楽しんでいる方もいます。実際に、デイサービスでは、職員と利用者さまの笑顔があふれ、活気に満ちた職場も少なくありません。

また、利用者さまのご家族にも会う機会が多く、こまめに連絡を取り合うことができるので、良好な関係を築きやすい環境です。

【デメリット1】看護スキルが向上しにくい

デイサービスは介護施設であり、医療行為を行う場所ではありません。基本的な看護スキルのみで対応できるケースがほとんどで、看護よりも介護業務の割合が多い傾向です。このため、看護スキルを向上したい方には、デイサービス勤務は向いていないでしょう。

また、デイサービスによっては看護師が1人という施設も多く、医療職として切磋琢磨できる環境とはいえません。助産師や救急看護師を目指す方や、医療職としての看護ケアを学びたい看護師の方は、デイサービスよりも病院などの医療機関で働くほうが合っていると考えられます。

【デメリット2】給料が低い傾向にある

デイサービスは夜勤手当などがつかないため、病院看護師よりも給与が低い傾向です。デイサービスでも残業手当は加算される施設が多いものの、病院と比較すると残業時間自体が少ないと考えられます。

看護師としての経験が基本給に反映されるケースも少ないため、病院看護師の給料に慣れている場合は、物足りなさを感じる方もいるでしょう。しかし、その分デイサービスでは緩やかなペースで自分らしく働けるので、条件を総合的に考え、自分に合った職場を選ぶことをおすすめします。

【デメリット3】雇用の安定性に欠ける場合がある

デイサービスは、病院やクリニックと比較すると小規模であることがほとんどです。また、デイサービスを含む介護施設のニーズは高いものの、競合会社も多いため、資金力・人材力が弱い施設の場合、淘汰されることも珍しくありません。

小さな企業や事業所であれば、デイサービスの施設自体が閉鎖となる可能性もあるでしょう。長期にわたり安定して勤務したい場合は、デイサービスの規模や運営歴の長さにも注目することをおすすめします。

デイサービスで働くことが向いている看護師の特徴5選

デイサービスで働くことが向いている看護師の特徴5選

自分に合った環境で働くためには、検討している職場が向いているのかどうかを知っておくことが重要です。イメージだけではなく、具体的な業務内容を考慮して、自分が無理なく働ける職場を選びましょう。

ここでは、デイサービスで働くことが向いている看護師の特徴を紹介します。

介護に興味・関心を持っている

高齢者の生活をサポートしたい方や、将来的に介護業界で活躍したい方は、デイサービスでの勤務が向いているといえます。介護施設であるデイサービスでは、介護者として必要な知識や価値観について学べるでしょう。看護師として働きつつ、介護福祉士やケアマネージャーなどの資格取得を目指すことも可能です。

認知症介護や予防医療に興味がある看護師の方にも、デイサービスはおすすめの職場です。医療現場で働いた経験のある方は、これまでの知識・技術を活かし、高齢者の豊かな生活をサポートできるでしょう。

ワークライフバランスを重視している

デイサービスは残業が少なく、土日祝が休みの施設も多いため、プライベートの時間をしっかり確保したい看護師さんにおすすめの職場です。規則正しい生活を送れるので自律神経が整い、日々の不調も感じにくくなるでしょう。

終業後に習い事をしたり、休日に旅行の計画を立てたりと、看護師として働きつつ趣味を満喫できます。家族や友人とも予定を合わせやすいので、充実した日々を過ごせるでしょう。仕事とプライベートを両立したい方は、デイサービスでの勤務を検討してみてはいかがでしょうか。

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身体を動かすことが好き

デイサービスでは、利用者さまに付き添って散歩したり、レクリエーションに参加したりと、身体を動かす場面が多々あります。また、入浴介助や移動介助などを行うこともあるので、体力に自信がある方は、デイサービスに向いているといえるでしょう。

また、高齢者との交流が好きな看護師の方にも、デイサービスはおすすめです。デイサービスでは、一人ひとりの利用者さまと丁寧にコミュニケーションをとるため、他愛ない話で盛り上がる場面も多いでしょう。

サービス精神が旺盛である

利用者さまとの距離が近く、親身なサポートが求められるデイサービスでは、「利用者さまを喜ばせたい」というサービス精神を持つ方が歓迎されます。笑顔やあいさつはもちろん、利用者さま一人ひとりのニーズを汲みとって気配りができる方は、デイサービスでも重宝されるでしょう。

デイサービスでは、看護と介護の両面から利用者さまの生活を支えるため、より踏み込んだ人間関係を築けます。利用者さまにきめ細かなサポートを提供するデイサービスの働き方が、自分の看護観に合っていると考える看護師の方も少なくありません。

ブランクがある

高度な医療技術が求められないデイサービスは、ブランクがある看護師さんにも働きやすい環境です。現役時代のようにテキパキできるか不安な方や、体力的に夜勤が厳しい方は、デイサービスを検討してみてはいかがでしょうか。デイサービスの看護師求人ではブランクOKの案件も多いので、看護師として復帰したい方におすすめの職場といえます。

また、介護現場であるデイサービスでは、医療技術よりも、人柄や思いやりの有無といった人間性が重要視されます。ブランクがあっても、やる気がある方であれば、採用率は高くなるでしょう。

デイサービスで働く看護師はつらい? つらいと感じる理由とは

デイサービスで働く看護師はつらい?

看護師がデイサービスの仕事をつらいと感じる理由として、下記の点が挙げられます。

・人間関係

デイサービスでは、施設長や介護士、ケアマネージャー、サービス提供責任者など、介護現場で働くさまざまな職種の方と働きます。介護士と意見が衝突する、職場で孤立するといった悩みを抱える看護師も少なくありません。看護だけにこだわらず、広い視野で介護への理解を深めることが、デイサービスでの人間関係を円滑にするコツといえるでしょう。

・レクリエーションが苦手

多くのデイサービスでは毎日レクリエーションが行われており、看護師もレクリエーションの司会や企画を任されることがあります。うまく進行できない、案が思い浮かばない、楽しんでもらえないといった理由で、デイサービスの仕事がつらいと感じる看護師もいるでしょう。

・看護師としてのキャリアアップが難しい

デイサービスでは、主任看護師、看護師長といった役職がありません。そのため、デイサービス施設の管理職として働ける機会はあったとしても、看護師としてキャリアを積むことは難しいでしょう。

デイサービスで働く場合のやりがい

デイサービスでの勤務は、つらいことばかりではありません。デイサービスは活動的な職場であり、利用者さまとの触れ合いを楽しめる職場です。

下記に、デイサービスで働く看護師が感じるやりがいを紹介します。

デイサービス看護師のやりがい

  • 利用者さまと深い信頼関係を築ける
  • 利用者さまの居場所をつくるという使命感がある
  • 利用者さまやご家族を笑顔にできる

デイサービスでは、利用者さまとの関わりの中でやりがいを見出す看護師が多い傾向です。利用者さまとは長い時間をともに過ごすので、喜びや嬉しさを間近で共有できます。

利用者さまやご家族から感謝の言葉を聞く場面も多いので、モチベーションを高く維持できるでしょう。デイサービスは、自分のサポートが喜ばれていることを実感しやすく、明るい気持ちで仕事に取り組める職場といえます。

デイサービスで働きたい看護師必見! 働く前に押さえたいポイント

デイサービスで働きたい看護師必見! 働く前に押さえたいポイント

看護師がデイサービスで働く際には、特別な資格は必要ありません。高齢化に伴いデイサービスも増加傾向にあるため、希望に近い就職先を見つけられるでしょう。デイサービスが自分に合っていると考える看護師の方は、転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

ここでは、看護師がデイサービスで働く前に押さえたいポイントを3つ紹介します。

求められるスキルを把握する

デイサービスで働く看護師には、基本的な看護技術・知識が求められます。利用者さまの健康と安全を守るため、看護ケアやフィジカルアセスメント、食事や排泄時の介助といった看護の基本を押さえておきましょう。

利用者さまの変化にいち早く気づくための観察力や、適切な対処法を提案する判断力も大切です。デイサービスでは複数の利用者さまが活動するので、全員の様子に注目し、安全管理に努めましょう。

また、利用者さまやご家族、介護スタッフと円滑に連携をとるためのコミュニケーション能力も必要です。

配置基準を把握する

デイサービスの配置基準は、下記の通りです。

生活相談員(社会福祉士等) 事業所ごとにサービス提供時間に応じて専従で1人以上
看護職員(看護師・准看護師) 単位ごとに専従で1人以上 (訪問看護ステーション等との連携も可)
介護職員

・単位ごとにサービス提供時間に応じ、利用者数15人までは専従で1人以上。利用者数15人以上の場合、利用者が1人増すごとに0.2を加えた数以上

・単位ごとに常時1人配置する

機能訓練指導員 1人以上(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師)

生活相談員または介護職員のうち、1人以上は常勤である必要があります。また、定員10名以下の地域密着型デイサービスの場合、看護職員または介護職員のいずれか1人の配置で可能です。
(出典:厚生労働省「通所介護及び療養通所介護(参考資料)」

求人の詳細を調べる

デイサービスで働きたい看護師の方は、施設の特徴や福利厚生などの詳細な求人情報を確認したうえで応募することが大切です。リハビリ特化型や療養型など、施設によって特徴が異なるため、自分の希望に近いデイサービスで働くことが、やりがいを感じられるポイントとなるでしょう。

デイサービスにより、賞与の有無や年間休日などが異なります。介護職の勉強をしたい看護師の方は、研修費用の支給などを行う資格取得に協力的なデイサービスを選ぶとよいでしょう。

まとめ

デイサービスで働く看護師の主な仕事内容は、利用者さまの健康管理や医療補助行為の実施、ほかの介護スタッフのサポートです。デイサービスでは複雑な医療行為がなく、勤務時間が規則的なので、仕事と私生活を両立したい方や、ブランクを経て復帰したい方に向いています。

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※当記事は2022年6月時点の情報をもとに作成しています

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