導尿は、羞恥心や挿入時の痛みなど苦痛を伴いやすいもの。プライバシーに配慮しつつ、できるだけ短時間で確実に行う必要があります。今回は導尿時のマナーについてご紹介します。
清潔を保つ準備を
導尿は、尿路感染のリスクがあるため、慎重な清潔操作を必要とします。特に女性の導尿は、清潔操作を試みても拘縮・羞恥心などにより十分な開脚を保ちにくい場合があります。そのため、男性よりも尿道口がわかりにくいなどの理由から、不潔になるリスクが高くなることも。
事前にしっかりと尿道口の位置を確認する、しっかりと開脚保持ができるよう工夫するなど、清潔保持のための準備を確実に行うようにしましょう。
苦痛を最小限に
尿道口にカテーテルを挿入する際、痛みや違和感により不快を感じやすくなります。全身の力を抜くよう口呼吸を促す、早すぎず、遅すぎず適度なスピードでカテーテルを挿入する、過度に挿入しないなど、苦痛を最小限にすることを心がけましょう。
男性の場合は、特に尿道口が長く痛みを伴いやすいため、陰茎を90度に保った状態で挿入しましょう。
また、導尿は異常の早期発見のきっかけにもなりやすい施術です。尿の色や量、性状などの観察を十分に行いましょう。
文:看護師/カウンセラー 坂口千絵
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