• 2017年5月22日
  • 2021年11月12日

血管確保時、手が震える場合の対処方法

 

私が苦手としていた看護技術のひとつに「血管確保」があります。苦手だった一番の理由は、「原因不明の手の震え」でした。アンプルに針を刺し、薬液を吸うときも手の震えが止まらず、血管確保をする際はとても苦労しました。

そのような状況のなか、私が意識して行った対処方法で、実際に効果があったものをランキング形式でご紹介します。

手の震えに対する対処方法ランキング

第3位 過剰に悩まない

「失敗したらどうしよう……」「患者さんに痛い思いをさせてしまったら……」という思いから、手の震えをとても気にしていた時期がありました。しかし、気にすればするほど緊張が高まり、どうしようもなく手が震えてしまうといった事態に。そんな悪循環を経験してからは、「無駄に悩むことはやめよう」と決意しました。それによって肝がすわり、落ち着いた態度で臨むことができるようになったと感じています。

第2位 リラックスを心がける

震えは、ストレスによってアドレナリンが過剰に分泌され、骨格筋の受容体が刺激されることが一因であるといわれています。もちろん、血管確保は失敗しないことが理想ですが、いかなるときも失敗しないということはありえません。「私は血管確保が苦手なのだから、絶対に失敗してはならない」などと言い聞かせると、かえって緊張感が高まり、逆効果になることが多かったです。「失敗することは誰にでもある」ことを前提に、リラックスを心がけると、うまくいく場合が多々ありました。

第1位 イメージトレーニングをする

スポーツの世界において広く認知されているイメージトレーニング。その効用は私たちの仕事なども含め、さまざまな場面で応用できます。私の場合は練習用の翼状針を借り、自宅のじゅうたんの模様の一部を血管に見立て、上手に血管確保ができたところを何度もイメージしました。練習を積み重ねることで、実際の場面でも自信をもって血管確保をすることができるようになりました。

さまざまな方法を試し、自分に合った対処を

「こんなに手が震えるのは私だけだろうか……」と悩むこともあるかと思いますが、全国には原因不明の手の震えで悩んでいる人が数百万人にものぼるといわれています。看護師でも同じように悩んでいる人はたくさんいるので、「私だけじゃないんだ」と思えると、少し心強いものがありますね。

手の震えについての対処法はほかにも
・カフェインの摂取をやめる
・深呼吸を繰り返す
・指を握ったり放したりする
・針を持っていないほうの手を土台にして、針を持っている手を支える

など、さまざまな方法があります。 まずはいろいろと試してみて、自分にあった対処を探してみましょう。

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