• 2025年2月10日
  • 2025年2月26日

「統合失調症」と「うつ病」、幻覚や妄想が起こるのはどっち?

 

ストレス社会と言われる現代では、心の病気を患ってしまう人も少なくありません。しかし、ひとえに心の病気といっても症状や特徴によって病名が異なります。今回紹介するのは「統合失調症」「うつ病」の違いについて。どのような違いがあるのでしょうか?

「統合失調症」は、気持ちや考えがまとまらなくなる精神疾患のひとつ

「統合失調症」とは、気持ちや考えがまとまらなくなり、さまざまな症状が現れる精神疾患のひとつです。世界で約100人に1人の割合で発症していると報告があり、発症年齢は主に10代から20代が多いと考えられています。

特徴的な症状として陽性症状と陰性症状があり、「幻覚」「妄想」「精神運動興奮」「昏迷」は陽性症状、「抑うつ」「無気力」「ひきこもり」「極度の倦怠感」は陰性症状に分けられます。早期に発見できれば、障害は残らず回復も見込めるため、気になる症状があった場合は、早い段階で受診することが重要です。

参照:国立国際医療研究センター病院

「うつ病」は神経伝達物質が減少することで発症する

「うつ病」とは、脳内から分泌される精神安定や気力向上に関連する神経伝達物質「セロトニン」「ノルアドレナリン」が減ることで発症すると考えられています。日本人の15人に1人はかかることがあると言われていますが、人によっては、食欲不振や睡眠不足などの症状から頭痛・めまい・吐き気といった身体的な症状のほか、ひきこもりやリストカット、暴力や攻撃的な行動にまで進展してしまうことがあるため、統合失調症と同じように早期治療が重要です。

一般的な治療方法は抗うつ薬や抗不安薬の内服となり、これらに合わせて専門医のカウンセリングを行います。自殺の危険が切迫したうつ病の場合は、電気で頭部を刺激し、脳のけいれんを誘発することで脳の機能を回復させる「精神科電気けいれん療法」が選ばれることもあります。

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参照:厚生労働省「うつ病」

制作:TAC企画

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