• 2021年3月4日
  • 2021年11月15日

新型コロナウイルスへの対応で師長に不信感を感じています

 

【質問】新型コロナウイルスへの対応で師長に不信感を感じています

 内科勤務の10年目の看護師です。今回の新型コロナウイルスの騒動に関して、私の職場の師長は何かにつけ、「みんなが頑張らないと患者さんを守れない」「一番不安なのは患者さん」などと言ってきます。

看護師はプロなんだからある程度の我慢は当たり前という発言も平気でします。シフト対応にもできるだけ応えようとしたし、細心の対応もしてきたつもりです。でも、私たちの頑張りや我慢を当たり前と言われてしまっては、なんだか報われない気がします。

せめてねぎらいの一言さえあれば……という気持ちと正論ばかりの師長に不信感が拭えません。(千葉県在住 看護師歴10年目 32歳)

相手の主観を見抜いて

思いを伝えることも検討して

組織の意向を汲みつつ、細心の対応をしているにもかかわらず、ねぎらいの言葉もない状況では報われない気持ちになるのも無理はありません。

まずは、たくさんの頑張り、そして我慢を重ねられてきたことに対し、精いっぱい、ご自身をねぎらってあげてください。また、相手に伝わるかどうかは別として、我慢は我慢を生み続ける傾向があります。

可能であれば、師長に対し「そのような発言をされると私はとても悲しいし、つらい」などのように、ご自身の率直な思いを伝えてみることをおすすめします。

主観と距離を置く

相手の言動や行動を完全に制するのは不可能です。そう考えると、変えられるのは唯一、自分の反応です。

「みんなが頑張らないと患者さんを守れない」「一番不安なのは患者さん」などといった師長の発言は、それが事実なのではなく、「その人の信念や価値観、立場に基づいた主観」です。

まずは、「みんなが頑張らないと患者さんを守れない」は、「師長が個人的に思っていること」という認識を持ち、事実と主観をご自身のなかで切り離す作業をすると相手の言うことに振り回されにくくなります。

人が何かを思うことは自由ですので、相手の発言は真に受けず、そのうえで自分がどのように取り組んでいきたいかを考えるように心がけましょう。

また、相手の発言に深刻な気持ちになった場合、「自分が何に反応したのか」に気づくと、自分の内面との対峙がしやすくなり、冷静な対処が可能になります。ぜひ、ご自身の内面と向き合ってみてください。

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