国立国際医療研究センター、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所は17日、BA.2系統に属するオミクロン株(オミクロン/BA.2株)の性状を解明したと発表しました。パンデミック初期の流行株(従来株)やBA.1株と比較し、病原性は従来株よりも低く、BA.1系統のオミクロン株(オミクロン/BA.1株)と同程度と判明し、今後の医療政策への活用が望まれます。
国立国際医療研究センターと国立感染症研究所、東京大学医科学研究所は17日、現在流行しているBA.2系統に属するオミクロン株(オミクロン/BA.2株)の性状を解明したと発表した。病原性は従来株よりも低く、BA.1系統のオミクロン株(オミクロン/BA.1株)と同程度であることが明らかとなったという。【新井哉】
東京大学医科学研究所ウイルス感染部門の河岡義裕特任教授らの研究グループは、BA.2株を患者から分離し、その性状を新型コロナウイル感染症の動物モデル(マウス、ハムスター)を用いて評価し、パンデミック初期の流行株(従来株)やBA.1株と比較した。マウスの肺や鼻のBA.2株の増殖能は、BA.1株と同程度、もしくはやや低いことが判明。ハムスターの呼吸器での増殖能は、BA.1株よりもやや低いことが分かった。
ヒトのhACE2を持つハムスターを用いた感染実験でも、BA.2株の病原性と増殖能は従来株よりも低く、BA.1株と同程度であることが明らかになった。研究の成果は、英科学雑誌「Nature」のオンライン速報版で公開された。
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出典:医療会議CBニュース