• 2022年11月25日
  • 2022年11月25日

看護師を辞めたい……。しんどい時のモチベの保ち方【天才ピアニストの看護師あるある#9】

 

厳しい実習や試験を乗り越えた末で就ける看護師という職業。しかし、いざ働き始めるとさまざまな理由で「もう辞めたい」と思ってしまう人も少なくありません。

左からボケで看護師歴10年のますみさん、ツッコミの竹内知咲さん(YouTube「天才ピアニスト公式チャンネル」より。以下同)

そこで今回の看護師あるあるではお笑いコンビ・天才ピアニストが「仕事のモチベーション」をテーマにトーク。看護師として続けていくための極意に迫ります。

「看護師辞めたい」「しんどい」の理由は自分にあり?

ますみ:ほんまに看護師を辞めたいって言ってる人、多いですよね。
竹内知咲(以下、竹内):たしかに、私らのYouTubeにも「看護師辞めたいです」ってコメントがよく来る。元看護師のますみちゃんは、そう思ったことはあるん?

ますみ:いや〜……それがないねん。芸人になるから看護師を辞めただけで。もちろん、しんどいなってことはあったけど!

竹内:ほう! それはどんな時だったん?

ますみ:1年目の時なんやけど、患者さんの対応とか記録とか日々の業務をこなすのに精一杯なのに、薬品の名前とかその処置をする理由とか知らないことが多すぎてん。ようやく覚えたと思ったら、次の新しいことが出てきて……。

竹内:たしかにコメント見ていても、学校で習うこと以外にも覚えること多そうやもんな。

ますみ:そうそう。何も分かってないのに患者さんに注射をしていることにモヤモヤすることもあって。それを先輩に見透かされてて「どういうことか分かってやってる?」って言われることもあって。そうなると、さらに自信喪失。

「その根拠は?」と先輩がよく言うフレーズに固まる新人看護師の図……。

ますみ:今思うと、目の前の患者さんのこと何も見れていないのに、とりあえず情報だけをインプットしてやるしかないという付け焼刃な状況。そういうのが続いて、嫌になってたな。

竹内:なんでか分からないけどやるしかない、か。そうなると手応えもないんやろうし、自信ないループに入っていきそうやな。ますみちゃんは、その負のループからどうやって抜け出したん?

ますみ:私が自信を持てなかったのは、知識がないからやと思ってん。だから、人よりも早く出勤したり、退勤する前に次の日に担当する部屋の患者さんを調べたりして、飲んでる薬や疾患を書き上げて予習してたな。

竹内:予習すると、やっぱり違うん?

ますみ:全然違った! なんのためにこの薬を飲んでいるかが分かるだけで、咄嗟のことにも対応できるようになるし、それで自信を持てるようになった。やっぱり看護師さんって命を扱う仕事やから、知識が多いに越したことはないしね。

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仕事のストレスは仕事でしか解消できない

お局看護師もストレスよね……。圧がすごくて萎縮しちゃうよね……。

竹内:「看護師辞めたい」「しんどい」とかそういう仕事のストレスって、結局仕事でしか解消できないと思うんよ。カラオケとかお酒で発散することはできても、それは一時的な発散にすぎないというか、いつかは問題に向き合わないとあかんねんな。

ますみ:ほんまそうやで。

竹内:しかも看護師って、なんとなくでなる人はほとんどいなくて、みんな志を持って看護師を目指す人が多いからこそ、余計にできない自分が許せないんやろうなって思う。

ますみ:それは、そうやな。

竹内:ただ、これは看護師だけでなく、どの職業にも言えることやけど、仕事を続けていれば必ず慣れるし成長するということは忘れないでほしいな。私も芸人1年目のとき、ライブがある日は朝から緊張してストレスだったけど、今は平気やし。

ますみ:たしかに。1年目のときは20人くらいしか入らん小さな劇場でも、足と手がずっと震えてた。それが今は何千人の前でライブできてるわけやしな。成長したもんだわ。

それでも「看護師辞めたい問題」が解決しない時は?

ますみ:あとは、ほんまに無理やったら、先輩や師長さんに相談して、いったん受け持ちを外してもらって処置係に専念するとかでもいいと思う。休んでもいいからどうにか自分の時間を作って、看護師を続ける工夫をしてみるのもアリやと思うな。

竹内:そうそう、立ち止まることも大切。そういう時に大事なんは、同期の活躍ぶりは気にしないこと!

ますみ:たしかに。立ち止まることで負い目を感じる必要はないよな。人と比べてプラスに働くんならいいんやけど、成長スピードは人それぞれだし、気にしないことは大切かもな。

竹内:芸人をやってても思うことなんやけど、最初めちゃくちゃ売れてても売れなくなることってあるし、逆に月日が経って売れる人もいるし。もちろん気になっちゃうとは思うけど、長い人生で見たら他の人の活躍を見て一喜一憂するよりも、自分がどうするかが大事やと思うな。

ますみ:せやな。立ち止まることで差が出ちゃうのって最初の3年だけで、5年目以降はみんな一緒やし。

なんか元気になってきたかも!

ますみ:それからお給料とかボーナスも同世代のOLさんと比べたら多いと思うので、稼いだお金はちゃんと自分へのご褒美として使うことも大切!

竹内:そうそう! 仕事を満足にできてへん時って「できてないのに遊んでいいのかな」とか思っちゃうと思うんやけど、息抜きはしまくったほうがええで。

ますみ:私なんて看護師6年目ぐらいのとき、週2で合コン行ってたしな。忙しすぎてなりふりかまってられへんくて髪の毛ベタベタだけども、夜は男と会うんやって頑張ってた(笑)。看護師ってモテるから、勝ちゲーになること多かったし。「知らん男にお酒奢ってもらうんや〜!」って。

竹内:看護師になった以上、モテていかんとね! ナイチンゲールも賛成してくれると思います。もっと簡単なことで言うたら、私らのYouTubeを見てほしいですね。「あ、看護師のみんなそうなんやって思ったら、ちょっと気楽になりました」みたいなコメントがよく来るので。

ますみ:私らのYouTubeでしょうもない「看護師あるある」を見て、「明日から業務の中でおもしろい場面とか、あるある探してみよ」って思ってくれたら、私らもすごく嬉しいです。


ますみさんは看護師、竹内さんは教師。その経験を経て今、芸人として活躍中の2人。看護師を辞めたいと思っている人は今回のトークで参考にできるところから実行してみてはいかがでしょうか。せっかく夢にまで見た仕事に就けたのだから、やり方を変える、職場を変える、相談してみるなどなど、続けていくための試行錯誤をしてみるといいかもしれません。応援しています!

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執筆:於ありさ、企画・編集:藤田佳奈美(TAC企画)

著者プロフィール