• 2025年4月25日
  • 2025年4月24日

もう限界!でも既読スルーは怖い…。職場の人とLINEしたくない派のベストな対応

 

業務外にくるLINEが地味にストレス。このお悩みに対して精神科医の井上智介さん、TikTok僧侶の古溪光大さん、ブロガーのDJあおいさんがアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

もう限界!でも既読スルーは怖い…。職場の人とLINEしたくない派のベストな対応

相談者
職場で仲良くしている先輩看護師からのプライベートなタイミングでの連絡に困っています。

仕事中は連携が取りやすくとても助かっているのですが、仕事が終わってからもLINEがきます。決して悪気がある人ではないことはわかっています。ただ、私は仕事終わりはあまり職場関係の人とは連絡を取りたくないタイプなんです

どう伝えるのがベストなのか悩んでいます。電話ではなくメッセージだけなので我慢はできるものの……。どのような対応が良いでしょうか?

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん
職場に仲のよい先輩がいるのは素敵ですね。その分、良好な関係を大切にしつつ、自分の時間を確保したい気持ちとの折り合いのつけ方に悩みますね。

そもそも、電話ではなくLINEメッセージでの連絡は業務関係でも緊急性は低いですね。重要かつ緊急であれば電話してくるはず。その意味でも、仕事終わりの連絡は焦って対応しなくても大丈夫。プライベートな内容ならなおさら

ただ、急に連絡を途絶えさせるのも難しいでしょうから、徐々に返信の間隔を空けてフェードアウトしていきましょう。すぐに返信せず、明日職場で会うにしても、最初のうちは、当日中ではなく翌朝に「今日もよろしくお願いします」という挨拶のついでに返信するくらいの距離感から。

「遅くなってすみません」などの謝罪を入れないことが重要です。「返事が遅れる=悪くない」という価値観の人だと認識してもらいましょう。いつも連絡可能な状態ではないことを徐々に伝えていくのです。我慢の連続はいつか限界を迎えます。勇気を出して、少しずつ相談者さんの心地よい距離を築いてくださいね(by 井上智介さん)。


TikTok僧侶
古溪光大さん
人とのご縁は尊いですから、思いやりやご縁はできるだけ大切にしたいですよね。

しかし、仏教では「中道」といい、過ぎず、足らず、ちょうどよい距離感を大切にする生き方を説いています。

あなたの心が疲れてしまっては、そのご縁も苦しみに変わってしまうかもしれません。無理なく続けられる関係こそ、長く温かいものになります。

自分の中の「中道」、突っぱねるでもなく、内側に背負い込むではなく、真ん中の道を探せば、人と人の間にはあたたかな絆と境界が生まれます。(by古溪光大さん)。


人気ブロガー
DJあおいさん
集中力を高めるには、かなりの時間と労力が必要です 。

やっとの思いで集中力が最高潮に達したとき、誰かに話しかけられると集中力がリセットされ、再び一から集中力を構築し直さなければなりません。

このような経験は、誰しも一度はあるでしょう。

同様に、集中モードからリラックスモードへの切り替えにも『切り替えのコスト』がかかります。仕事が終わったからといって、すぐにリラックスモードに移行できるわけではありません。

リラックスモードへの移行にもそれなりのコストがかかりますが、『ようやくリラックスできそう』と思った瞬間に、職場の先輩や上司から連絡が入ると、緊張状態に引き戻されてしまいます。

そして、再びリラックスするためには、同じコストを払う必要が生じます。そのため、たかがLINE一通でも、かなりの精神的負荷を感じてしまうのです。

特に真面目で責任感の強い人は、仕事中に過剰な集中モードになりがちで、交感神経がフル稼働してしまう傾向があります。

過度な集中状態からリラックス状態に移行するには、膨大な切り替えコストがかかるため、時間外の先輩からのLINEに過敏に反応してしまうのかもしれません。

緊張状態が低すぎると集中力は発揮されませんが、逆に高すぎても集中力が分散し、ミスが連続してしまうことがあります。

適度な緊張状態で集中力が最大になるため、仕事中の緊張状態を適切に調整することが重要です。

そうすることで、切り替えのコストを抑え、LINEの一通程度なら自分の都合で後回しにできるメンタル的な余裕も生まれます。

以上の工夫を取り入れることで、集中力とリラックスのバランスをより効果的に管理できるのではないでしょうか (by DJあおいさん)。


業務外のLINEメッセージはそもそも緊急度が低い前提。オンオフのゆるやかなスイッチを取り入れてみるのも良さそうですね。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に「職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全」(大和出版)など。

古溪光大さん
龍我山 雲門寺副住職/縁空合同会社代表社員/TikTok僧侶
龍我山雲門寺の後継ぎとして生まれるも、仏教系大学へ進学せず一般企業へ就職。2021年より大本山永平寺にて修行後、「仏教をもっと身近に」をコンセプトに、人々の生きづらさを癒す法話を行なっている。現在は、僧侶、TikToker、ラッパー、起業家として、既存の枠にとらわれることなく活動中。著書に『君と僕と諸行無常と。TikTok僧侶の幸福論』(徳間書店)を持つ。

DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に「キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 」(ワニブックス)、「女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋」(KADOKAWA)、「結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。」(幻冬舎)など。

著者プロフィール