• 2024年8月20日
  • 2024年8月16日

役職に就きたがらない、自由に働きたい若手への対応に困ってます。

 

責任を負いたくない、役職に就きたくない、出世に興味がない若手が増えてきている気がする…。このお悩みに対して精神科医の井上智介さん、看護師兼ロリータモデルの青木美沙子さん、ブロガーのDJあおいさんがアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

役職に就きたがらない、自由に働きたい若手への対応に困ってます。

相談者
出世にはまるで興味がなく、役職につきたくない若手が増えている気がします。

先日、来年3年目になる若手に「来年はプリセプターになると思うよ」と伝えたところ「やりたくないです。そういうの向いてないんで」と断る気満々で。

とはいっても、プリセプターは看護師にとって誰もが通る通過儀礼のようなもので、たとえ来年やらなかったとしても5年目までにはほぼ全員やることになります。

組織の成長や教育などを気にせず自由に働きたい……そんな思いで働く後輩にプリセプターをやらせるのは無理なのでしょうか?

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん

最近は、医療業界に限らず、仕事で消耗したくない風潮がありますね。相談者さんも色々と思うことがあるでしょうが、後輩の昇進へのプレッシャーや自信のなさ、自由な働き方を求める時代に寄り添いつつ、プリセプターをやってもらう理由を明確に伝えることが重要です。 

「これは病院の決まりだから」では通用せず、理由の説明には最大限の時間とエネルギーを費やしましょう。ここで示す理由は、『本人のため』ではなく『組織のため』であることを重点的に。

たしかに、プリセプターになれば個人的なキャリアアップやリーダーシップのスキルアップにもつながるでしょう。しかし、『あなたのためになる』という理由の押しつけは、相手のやる気を削ぐだけです。

一方で、個人の好き嫌いに終始しないのが、組織を理由としたもの。あなたがプリセプターになることで、現場での実践的な知識やスキルが効果的に継承され、新人の成長促進や定着率向上につながることなど、病院としての組織的な理由を説明し、少しでも納得感を持ってもらうように接してみてください(by 井上智介さん)。


ロリータモデル・看護師
青木美沙子さん

私も3年目からプリセプターの経験があります。私の場合は、人に指導をすることで自分の成長にもつながると思ってやりました。

実際、3年目になると働き方の変化もなく、成長したいと思っていた時期なので、新たな役職は嬉しかったのを覚えています。

結果、プリセプターをやったことで、これまでにない視点を持てましたし、自分も改めて勉強になりました。

役職を持たずフリーな働き方もありだとは思いますが、3年目は1番伸び代があるので「経験は自分の武器になるよ」と伝えてみるのはいかがでしょうか? 人のため職場のためというより、自分にとってメリットになると思うとやりがいも伝わりやすいのかと思います(by青木美沙子さん)。


人気ブロガー
DJあおいさん

仕事はできて半人前、人材を育てることができて一人前。

自分のバックアップとなる人材を育てることができないと『自分にしかできない仕事』が増えていきます。

そうなると、急な用事で休むことも簡単にはできず、自分が手一杯でも誰かに仕事を振ることもできず、自分自身の負担がどんどん大きくなってしまうんですよね。

負担が大きくなるとその重圧から心身に悪影響が出てしまいますので、体調を崩して休養なんてことも。結果的に周りの人たちに多大なご迷惑をお掛けすることになってしまいますので、自分の代替となる人材は育てておいた方が自分のためにもなるでしょう。

『プリセプター制度』というと、『新人看護師さんのための制度』と思われがちですが、プリセプター自身の働きやすい環境を作るための制度でもあるんですよね。

自由に働きたいのなら尚更、仕事で代わりの効かない存在にならないように、しっかりとバックアップを育てておいた方がお利口だと私は思いますけどね(by DJあおいさん)。


三者三様のアドバイス、いかがでしたか? いかにして押し付けずに「自分ごと化」してもらうかがカギのようです。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に「職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全」(大和出版)など。

青木美沙子さん
ロリータファッションモデル / 看護師 / 日本ロリータ協会会長
雑誌「KERA」「姉ageha」でロリータモデルをしつつ正看護師としても働く。2009年、外務省任命カワイイ大使として25カ国45都市以上の国を歴訪。2013年、日本ロリータ協会を設立。ロリータファッションBOOKの発売やプロデュース業も行うなど、精力的に活動している。

DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に「キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 」(ワニブックス)、「女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋」(KADOKAWA)、「結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。」(幻冬舎)など。

著者プロフィール
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