• 2019年1月11日
  • 2021年11月16日

体位変換のマナー

 

入院患者さんのケアを行う看護師さんは、患者さんの体位変換を行うことが多いのではないでしょうか。安全・安楽な体位変換を行うために留意するポイントがいくつかありますので、今回は体位変換時のマナーについてご紹介します。

ボディメカニクスをうまく活用する

日常的に行う体位変換は、ボディメカニクスを有効活用しましょう。ボディメカニクスとは、人間が動作をするときの骨格や筋肉の力学的相互関係を利用した技術のことです。うまく活用することで、患者さんの苦痛が最小限となるだけでなく、介助者の身体的負担も軽減されます。一般的に推奨されている下記の8つの基本原則をもとに、スムーズな体位変換を心がけましょう。

 

<ボディメカニクス8つの基本原則>

1.支持基底面積を広くとる

2.重心を低くする

3.重心を近づける

4.水平移動を行う

5.身体を小さくまとめる

6.大きな筋群を使用する

7.テコの原理を活用する

8.摩擦を最小限にする

 

ポジショニングをしっかりと行う

体位変換をしたあとは、必ず枕やクッションなどを活用して患者さんの身体がずれないようにしましょう四肢のねじれや過度の圧迫、浮腫、筋緊張などがないかきめ細やかに観察を行い、体圧が分散するよう、除圧などの適切な対応をしましょう。

また、同一部位が長時間圧迫されることで発赤や表皮剥離、褥瘡(じょくそう)などの皮膚トラブルが起こりやすくなります。体位変換の際は皮膚の状態も十分に観察しましょう

文:看護師/カウンセラー 坂口千絵

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