• 2024年6月19日
  • 2024年6月27日

劇症型溶連菌の患者数が1千人超え、過去最多を更新~感染研

 

6月18日、国立感染症研究所は、「劇症型溶⾎性レンサ球菌感染症」(STSS)の患者数が過去最多の1000人を上回ったと発表しました。STSSの主な病原体はA群溶血性レンサ球菌で、突発的に発症した後、急速に病状が進行し、多臓器不全を引き起こします。患者数増加の要因として、厚生労働省は、新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行し、感染対策が緩和されたことが背景にあるとみています。

 国立感染症研究所は18日、急速に病状が進行し、致死率が高い「劇症型溶⾎性レンサ球菌感染症」(STSS)の患者数が過去最多を更新し、1,000人を上回ったと発表した。【渕本稔】

 2024年のSTSSの累計患者数は、2日時点で過去最多の977人に上っていたが、9日時点でさらに42人増え、1,019人となった。

都道府県別では、東京の150人が最も多く、以下は愛知(69人)、埼玉(68人)、神奈川(59人)、大阪(55人)、千葉(51人)が続く。

STSSの主な病原体はA群溶血性レンサ球菌で、突発的に発症した後、急速に病状が進行し、多臓器不全を引き起こす。子どもから大人まで広範囲の年齢層で発症するが、特に30歳代以上の成人に多い。

STSSの患者の増加について、厚生労働省は新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行し、感染対策が緩和されたことが背景にあるとみている。

STSSに有効なワクチンは現時点ではなく、厚労省では手洗いや咳エチケット、けがなどをした際に傷口を清潔に保護するなど、基本的な感染対策を呼び掛けている。


出典:医療介護CBニュース

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